この組み合わせは、タイプ3が「自分はタイプ5ではないだろうか」と思い込んでしまうパターンの誤認のほうが多いです(逆はあまりありません)。
タイプ3は、親の隠された期待を満たそうとしながら育つため、知的さや独創性などを重視する環境で育ったタイプ3の場合、「自分が価値ある人間であるためには、知的で独創的でいなければならない」と考えるようになります。
また、一部のカジュアルなサイトや文献において、タイプ3は貶されやすい一方で、タイプ5は美化されやすいという傾向がみられます。こうしたアンバランスな情報を見て、「自分がタイプ5だったらいいな。タイプ3は嫌だ」と思ってしまうのは、ごく自然な反応です。
「独創的なアイデアを持っている」「勉強が得意」「考え事をよくするほうだ」など、こういった表面的な特徴だけをみてタイプを考えるのではなく、なぜそうなのかの動機まで見極めることが、タイプを判別する際には重要です。
タイプ概要
タイプ3 | タイプ5 | |
---|---|---|
囚われ | 欺き | ためこみ |
根源的恐れ | 無価値であること、 達成したこと以外に価値をもたないこと |
無力で役立たずであること 無能なせいで圧倒されること |
根源的欲求 | 自分に価値があり、好ましい人間で、 受け容れられていると感じること |
有能であること |
超自我の声 | 成功していて、 人からよく思われれば大丈夫だ |
何かに熟達したら大丈夫だ |
共通点
タイプ3とタイプ5は下記の点が共通しています。
- ハーモニクス理論では合理的グループ
相違点
タイプ3とタイプ5は下記の点が異なっています。
タイプ3 | タイプ5 |
---|---|
成功や評価を得ることが目的 | 知識を得ること、自分だけの内なる現実を創造することが目的 |
実用性のないアイデア、富や名声につながらないアイデアに時間を費やさない | 実用性のないアイデアや、富や名声につながらないアイデアでも没頭する |
(健全度レベルが平均)つい自分をアピールしたり、輝かしい業績を語りたくなる | (健全度レベルが平均)自分の仕事や発見について話したがらない、秘密主義 |
(健全度レベルが平均)目標への最短ルートを探す | (健全度レベルが平均)好奇心に駆られて行動する、すぐ横道にそれる |
ユングのタイプ論との関係
タイプ3はしいていうなら、外向的思考に似ている部分もなくはありませんが、ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソンの著書「Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery」のTable 14.2. The Jungian Correlationsでは、タイプ5は内向的思考に似ており、タイプ3は該当なしとされています。
参考: