エニアグラムの本能のサブタイプ(生得本能)は、人格を動かす深い衝動です。
自己保存、ソーシャル、セクシャルの三種類のサブタイプがあります。これは単なる習慣や「どんな行動を好むか」ということではなく、心が何に強く執着し、何を優先するかを示しています。興味深いことに、この本能が不健全な状態になると、一見その本能を無視しているかのような行動を取ることがありますが、これは実際にはその本能が歪んだ形で強く表れているサインです。ここでは、各本能について、健全な例と一見真逆に見える不健全な例を交えて解説します。
生得本能(本能のサブタイプ)の個別の説明は下記リンク先をご覧ください。管理人のnoteに飛びます。なお、タイプ自体の特徴や、エニアグラムの基本的な構造、タイプ間の違い(例えばタイプ4とタイプ5の違いなど)を知りたい方は、記事「エニアグラム 全タイプ比較」をご覧ください。
★カウンタータイプ:各タイプの典型的な記述に当てはまらないサブタイプのことです。
タイプ1
SP1(タイプ1・自己保存)
SP1は、怒りを抑圧する傾向があり、その代わりに温かさや善意を示すことが多いです。内面には強い怒りがあるものの、完璧主義や自己規律を重視し、外面では穏やかで責任感のある人物に見えます。
しかし、プレッシャーを受けると怒りが苛立ちやフラストレーションとして表れることがあります。SP1は物事をコントロールしようと強い不安や心配を抱え、過剰な責任感から安心感を得ることが難しいです。心配の根底には怒りがあり、幼少期に抱えた怒りが成長後の性格に影響を与えています。
対人関係では、批判に敏感で、パートナーに高い基準を求めがちですが、非常に信頼される存在でもあります。タイプ6との違いは、SP1は完璧主義と怒りが特徴であるのに対し、タイプ6は恐れと不安が動機となっている点です。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP1(自己保存)
SX1(タイプ1・セクシャル)★カウンタータイプ
SX1は、タイプ1のサブタイプの一つで、他者を変えようとする強い欲望を持っています。自己保存本能が強いタイプ1とは異なり、自己の完璧さよりも他者の改善に焦点を当て、理想的な社会を作り上げようとします。SX1は怒りを外に表現する特徴があるため、「カウンタータイプ」と呼ばれます。SX1は、強い信念を持ち、理想を追求する中で自らの行動を正当化しますが、その過程で他者に対して攻撃的になり、衝突を恐れません。
このサブタイプの特徴は、歴史的な「明白なる天命」やスペインの征服者のように、自らの道徳的使命感に基づいて行動を正当化することがあります。SX1は、他者に対して強い改造の欲求を持ち、時に自己主張が強くなり、エネルギッシュで積極的に社会を変えようとします。加えて、痛みや怒りを抑圧し、無意識のうちにそれを行動で表現することがあります。対人関係においては強い情熱を持ち、他者を理想的な状態に変えることに強い使命感を感じます。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX1(セクシャル)★カウンタータイプ
SO1(タイプ1・ソーシャル)
SO1は、自己完結的な完璧主義者で、他者に「正しさ」を示すことに重きを置きます。彼らは自らの行動を通じて理想的な生き方を示し、言葉ではなく実践を重要視します。このため、柔軟に環境に適応するよりも、信念を貫くことを選びがちです。SO1の怒りは表に出ることは少なく、冷静で理性的な性格を持ちながらも、強い自信と信念に基づいた固い態度を取ります。
彼らは無意識のうちに自分を優れていると感じたいという欲求を持ち、それを他者に示すことが多いです。また、感情的な距離を取り、周囲からは冷静すぎると見られがちです。人間関係では高い期待を抱き、他者の誤りを指摘して主導権を握ろうとすることがあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO1(ソーシャル)
タイプ2
SP2(タイプ2・自己保存)★カウンタータイプ
SP2は、自分が愛されたいという欲求を無意識に子供っぽい振る舞いで表現するサブタイプです。彼らは「守られたい」「世話をされたい」という感情を、愛情や注目を引きつけるために、あえて可愛らしい態度や甘えた仕草で示します。この行動は、子供が親から自然に愛される存在であるという感覚に基づいており、SP2はその無邪気さを通じて愛情を得ようとします。
彼らは、周囲に特別扱いされたいという強い欲求を持ちながらも、それを直接的に表現することは少なく、無意識的に自己保護を行う一面もあります。SP2は他のタイプ2と比べて、他人との関係において複雑な感情を抱き、距離を取ろうとすることもあります。特に恋愛関係では、自分の未熟さを補完してくれる相手を理想化し、自己肯定感の低さから対等な関係を築くのが難しいことがあります。
また、SP2は快楽を求める傾向があり、自己防衛的に刺激を追い求めることがあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP2(自己保存)★カウンタータイプ
SX2(タイプ2・セクシャル)
SX2は、魅力と誘惑を使って自分の欲求を満たすサブタイプです。相手の関心を引くために感情を表現したり、魅力的に振る舞ったりして、愛情を引き寄せます。彼らは他者に対し情熱的な愛を求め、その過程で自分のプライドを満たすことが特徴です。SX2は、誘惑という手段を使って、欲しいものを自然に手に入れようとし、愛や贈り物などを自分に与えてくれる相手を求めます。
このサブタイプは、愛する人から与えられることで満たされ、相手が自発的に自分の欲求を満たしてくれることを望みます。また、SX2は「愛」を強く求め、それが彼らの行動を正当化する要素となります。彼らは愛されることと求められることを混同しがちで、愛することや好かれることを人生の中心に据える傾向があります。
SX2は、誘惑的でロマンチックな面を持ちながら、相手に執着心を抱くこともあります。このタイプは、関係を深めるためにエネルギーを注ぎ込む一方で、終わりそうな関係を手放すのが難しいです。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX2(セクシャル)
SO2(タイプ2・ソーシャル)
SO2は、他者を引きつけ、リーダーシップを発揮する人物で、権力や影響力を求めるサブタイプです。彼らは自己イメージを「重要な人物」として確立し、そのために知性や卓越した能力を活かして人々に影響を与えようとします。
SO2は、他者に支援を提供し、忠誠心を得ることで自分のプライドを満たす傾向があります。目標達成や権力を手に入れることに強い野心を持ち、時には競争心や支配欲が強調されることもあります。彼らは、仕事に対する熱心さや全能感を持ちながら、時に躁的な振る舞いを見せることもあります。
SO2は、他者との関係において感情的なつながりや温かさを意図的に活用することがあり、タイプ3や8に似た特徴を持ちながらも、柔軟な態度と感情表現の面で違いがあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO2(ソーシャル)
タイプ3
SP3(タイプ3・自己保存)★カウンタータイプ
SP3は、経済的な安定や自立を強く求め、物事を効果的にこなすことに努力します。幼少期に十分な保護がなかったため、自分一人で支える力を身につけ、特に危機的状況で自立を重視します。安定感を漂わせ、周囲の人々から信頼される存在となり、冷静で完璧なイメージを作ろうとしますが、その裏には常に不安を抱えています。
SP3は「最高の模範」となることを目指し、他者の評価を求めますが、それを表に出すことに対して抵抗を感じます。自分の虚栄心を隠し、完璧で高潔な人物であろうとする姿勢が特徴です。自分のイメージを作り上げるために、努力を重ねながらも、その過程を他人に見せたくないというジレンマに悩みます。
また、安全を守るためには、非常に懸命に働き、効率的な方法を追求しますが、仕事に過度に注力し、感情面では他者との深い関係を築くのが難しいこともあります。SP3はタイプ1やタイプ6と似た特徴を持ちつつ、自己表現やイメージ作りに対する意識が強い点で異なります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP3(自己保存)★カウンタータイプ
SX3(タイプ3・セクシャル)
SX3は、目標や勝利を追い求める際に、お金や名声よりも、魅力や美しさを重視します。競争心は強く、他者を魅了する力を磨くことに対しても努力を惜しみません。このサブタイプは、虚栄心を完全に否定せず、むしろその中間で、他者をサポートするために魅力的なイメージを作り出します。自分の成果をアピールするよりも、他者の成功を助けることにエネルギーを注ぎます。
SX3は「カリスマ」と呼ばれ、他者を精神的に支える力を持っています。感情的なつながりや官能的な魅力ではなく、熱心なサポートや精神的な結びつきを通じて他者に影響を与えることに喜びを感じます。他者を喜ばせることが愛や承認を得る手段と考え、外的な業績にこだわらないことが多いです。
SX3は他者を支える「良きサポーター」としての役割に意識を向け、魅力的な存在として認識されることで満足感を得ます。そのため、自己評価が低く、内面と外面に乖離が生じることがあります。感情的な断絶や過去の痛みを抱えつつも、他者からの評価や承認を得ることに重きを置いています。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX3(セクシャル)
SO3(タイプ3・ソーシャル)
SO3は、人々の注目を集めて影響を与えたい強い欲求を持ち、舞台に立つことを好みます。このサブタイプは、タイプ3の虚栄心を最も色濃く体現し、他者の承認を求める傾向が強いです。SO3は、社会的成功を目指し、イメージ作りに長けています。自分を他人に良く見せることが重要であり、見栄えや外見にこだわります。
競争心が強く、目標達成のために必要な手段を選びますが、その過程で他者の評価を重視します。また、グループのリーダーシップを自ら取る欲求もあり、自己主張が強い傾向があります。彼らは、イメージや金銭的成功を優先することがあり、そのためには効率的に目標を達成しようとします。ただし、自分のイメージを崩されることに敏感で、批判されると傷つくこともあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO3(ソーシャル)
タイプ4
SP4(タイプ4・自己保存)★カウンタータイプ
SP4は自己保存型のタイプ4であり、苦しみや嫉妬を他者に見せることは少なく、その感情を内面化し耐え忍びます。彼らはストイックであり、痛みを表に出さず、強い忍耐力を持っています。自分の欠けているものを他者から取り戻そうと努力するものの、どれだけ手に入れても満足することはありません。SP4は自分の苦しみを他者に話さず、沈黙の中で忍耐強く耐えることで、愛や受容を得ようとします。この忍耐力は美徳とされ、他者から賞賛されることを期待しています。
自分の苦しみを他者の痛みを通して表現し、自身の感情に直接向き合うことを避ける傾向もあります。また、過酷な状況に自分を置き、自己挑戦を行うことで、忍耐力を養おうとしますが、過度に緊張し、時に自分を過剰に追い込むことがあります。SP4は他者からの認められることを望み、努力を重ねる一方で、自己矛盾に陥りがちです。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP4(自己保存)★カウンタータイプ
SX4(タイプ4・セクシャル)
SX4は、嫉妬を基にした競争心が強く、他人と競い合うことで自信を得ようとします。彼らは「最高であること」を価値とし、他者から好かれることよりも優越感を重視します。
成功に対しては「全てを得るか、何も得られないか」という極端な考えを持ち、その結果、過剰な努力や憎しみを抱くことがあります。根底には劣等感があり、他者に誤解されることに敏感で、傲慢な態度を取ることが多いです。彼らは嫉妬からくる怒りや他人の成功を過小評価することで、内面の痛みを和らげようとします。
自分の苦しみを他者に転嫁し、強い主張をすることが特徴で、拒絶されると怒りが増します。無意識のうちに痛みを怒りに変換し、それを外向きに表現することで自分を守ろうとします。SX4は非常に衝動的で欲求不満に弱い一方で、感情的な激しさを好み、他者との関係で強い影響力を持つことがあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX4(セクシャル)
SO4(タイプ4・ソーシャル)
SO4は、感情的に敏感で深く苦しんでおり、その痛みを他者に理解してもらいたいという欲求があります。彼らは、自分の苦しみが認識されることで、他者から無条件の愛を得られると期待しています。このサブタイプは、感情的な苦しみを通じて他者の同情を引き寄せようとし、自己卑下や自己破壊的な行動を繰り返します。SO4の根底にあるのは、劣等感と「自分は特別であるべき」という願望であり、その苦しみを美化する傾向があります。
また、SO4は、他人と自分を比較し、自分の欠けている部分を強調することで、他者から助けを引き出そうとしますが、自己破壊的な行動を取ることで無意識的に社会的不適合感を強め、他者との関係において孤立しがちです。彼らの感情はしばしば抑えられ、社交的な場では優しく柔和に見えますが、プライベートでは内面的な不満が爆発することもあります。このサブタイプは、タイプ6に似た特徴も持ちますが、タイプ6とは異なり「特別でありたい」という強い願望を抱いています。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO4(ソーシャル)
タイプ5
SP5(タイプ5・自己保存)
SP5は、タイプ5の中でも特に内向的で孤立を重視するサブタイプです。彼らは物理的・心理的に他者と距離を置き、自分の空間や境界を守ることに強い欲求を持っています。これは、外界からの衝撃や不安から自分を守るためです。SP5は感情や欲求を抑え、最小限のリソースで生活し、他者に依存することを避けます。そのため、自己表現や他者との関わりが制限されがちで、他人からの期待や依存関係を嫌います。
社交的に見えることもありますが、実際は他者との接触をコントロールし、感情的な交流を深めることは少ないです。SP5は特定の人々に強い愛着を示す一方で、他者と深く関わることに対して警戒心を抱きます。彼らは自分の世界を保ち、必要最小限の接触で生きることを選びます。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP5(自己保存)
SX5(タイプ5・セクシャル)★カウンタータイプ
SX5は、タイプ5の中でも特に理想的な人間関係を求めるサブタイプです。彼らは、深い絆や神聖な結びつきを体験しようとし、愛に関して高い理想を抱きます。感情的には敏感でロマンチックであり、芸術的な感情表現に強い関心を示しますが、他者との距離を取ることが多く、理想的な愛を追求するあまり、他者に対する期待が非常に高くなりがちです。
信頼を最も重視し、究極的なパートナーシップを求める反面、その期待に達しない相手には失望することが多く、孤立しがちです。彼らの内面は感情的に豊かでロマンチックですが、日常生活では感情を抑えることが多いです。SX5は、他者とのつながりと感情的な敏感さの間で常に葛藤し、理想的な愛を求めて努力します。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX5(セクシャル)★カウンタータイプ
SO5(タイプ5・ソーシャル)
SO5は知識と理想に対する貪欲な欲求を持ち、人間関係よりも知的なつながりを重視します。彼らは理想的な価値観を共有する人々と関わり、日常生活よりも非凡な価値を追求する傾向があります。理想を体現する人物に敬意を抱き、精神的な活動に魅力を感じる一方で、感情的な現実や日常には無関心であることが多いです。
SO5は理想を追い求めるあまり、現実的な感情や人間関係に無視することがあります。この傾向は理想を追い求めることで感情的な作業を避ける手段として使われます。SO5は感情的なつながりよりも知識や価値に魅力を感じ、社会的には控えめながら知的な交流を好みます。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO5(ソーシャル)
タイプ6
SP6(タイプ6・自己保存)
SP6は、生存に関する強い不安を抱えており、特に他者からの支援を求める傾向があります。彼らは世界を危険だと感じ、その不安を和らげるために友好関係や同盟を築こうとします。内面的には、自信の欠如から他者に依存し、自己保護を強く望む一方、攻撃や対立を避け、他者との関係を「温かく」保つことに力を入れます。
SP6は、分離不安や優柔不断、疑念を抱え、決断に困難を伴うことが多いです。彼らの根本的な動機は「安全」を求めることであり、他者の強さや保護を通じて安心感を得ようとします。また、SP6は、愛情を求める中で自らの不安を軽減しようとし、温かく親しみやすい性格を持ちながらも、内面では恐怖や罪悪感に支配されがちです。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP6(自己保存)
SX6(タイプ6・セクシャル)★カウンタータイプ
SX6はタイプ6の中で最も恐怖に逆らおうとする傾向があります。恐怖を感じる代わりに、自ら強さや威圧感を持つことでそれを打ち消そうとします。攻撃的であったり、大胆に危険に立ち向かうことで、恐怖を感じさせないようにしています。肉体的な強さを重要視し、スポーツや運動を通じて内面的な強さを維持し、感情をコントロールすることを重視します。SX6は恐怖を完全に排除しようとし、反抗的な態度を取ることがありますが、これは自分を守るための準備であり、実際には恐れから来ている場合が多いです。
彼らは自分が脅威を感じていることに気づかず、強さを求めて行動しますが、その行動は実際には恐怖の表れであることが多いです。時には危険を冒して反抗的な姿勢を取ることがありますが、これは恐れを克服しようとする心の現れでもあります。SX6は、自分の考えを強く持ち、他の意見に反対することが多いですが、実際には選択肢に迷いが生じることもあります。また、タイプ8やタイプ3と似ている部分もありますが、SX6の動機は「恐怖」に基づいており、その点で違いがあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX6(セクシャル)★カウンタータイプ
SO6(タイプ6・ソーシャル)
SO6は、他者への信頼や自分への信頼が欠如しており、恐怖や不安に対処するために理性やイデオロギーに頼ります。SO6は、義務感に強く駆られ、権威の指導に従うことで安心感を得ようとします。不安を感じると、正しい行動を知るためにルールや規範に従い、自己の判断よりも外部の権威を重視します。特に父親のような権威に依存し、間違った権威に心を開いてしまうこともあります。
SO6は、理想主義的で、強い確信を持って物事を進める傾向がありますが、理論やルールに基づいて行動するため、直感的な判断や感情に従うことは少ないです。彼らは不確実性を嫌い、白黒をはっきりさせたがり、効率や正確性を重視します。日常生活でもルールを守り、冷静に行動しますが、感情的に冷たく感じられることもあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO6(ソーシャル)
タイプ7
SP7(タイプ7・自己保存)
SP7は、自己利益のために強力な同盟を築くことに特化したサブタイプです。彼らは信頼できる人々と結びつき、集団を作り、その中で特権的な立場を確保しようとします。SP7は、実利的で戦略的な思考に優れ、状況を巧みに利用して有利なポジションを作り出すことに長けています。また、ネットワークを広げ、常に自分の利益を最大化しようとします。
彼らは社交的で楽しい経験を求める傾向があり、快楽を追い求める性格を持っていますが、時にそれが過度な欲求に繋がることもあります。物質的な安全を確保するために必要なリソースを集め、不足すると強い不安を感じます。
SP7は戦略的で、他者との関係を自己利益のために築く傾向がありますが、その過程で腐敗を招くこともあります。彼らの関係は一見親切で寛大に見えますが、実際には「相互利益」の側面が強く、自己中心的な側面を隠し持っています。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP7(自己保存)
SX7(タイプ7・セクシャル)
SX7は、物質的な欲求ではなく、理想的で夢幻的な世界に強く魅かれる人物です。彼らは現実を理想化し、楽観的な視点から物事を捉え、日常を美化しながら過度に熱中します。現実から逃避し、夢や空想を追い求めることで、ネガティブな感情を避けようとします。
恋愛や理想的な結びつきに没頭する一方で、現実的な問題を無視することもあります。彼らは過剰なポジティブな視点を持ち、理想の世界に引き込まれがちです。また、非常におしゃべり好きで、無邪気で楽天的な性格を持ちながらも、計画や即興行動に対する不安を抱えていることがあります。
SX7は、現実の退屈さを感じることが多く、精神的・超越的な体験に強い欲求を持っています。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX7(セクシャル)
SO7(タイプ7・ソーシャル)★カウンタータイプ
SO7は、道徳的に純粋であることを重視するサブタイプです。彼らは他者を利用せず、善良であり続けることに価値を見いだし、自己利益よりも他者のために尽力しようとします。欲望を直接満たすことはせず、利他的な行動を通じて自らの欲求を抑えることで罪悪感を和らげ、理想的な自己像を追求します。
彼らは理想主義的で、「少ないもので満足すること」を美徳として捉え、自己犠牲を通じて社会的な承認を求めます。また、集団内で多くの責任を引き受け、他者のために貢献する姿勢を見せますが、心の中では自分の犠牲を認めてもらいたいという欲求があります。SO7は、自己の欲求を後回しにして理想的な世界を追い求め、他者に感謝されることを強く求めるため、関係が表面的になることもあります。
理想を追い続ける一方で、他者の期待に応えようとするあまり、自己利益を犠牲にすることもあり、その結果、自己信頼に疑念を抱くこともあります。理想主義に基づく行動は、時に自己正当化に変わり、彼らの動機は他者を巻き込む形で表現されます。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO7(ソーシャル)★カウンタータイプ
タイプ8
SP8(タイプ8・自己保存)
SP8は、物質的な欲求を強く持ち、必要なものを手に入れようとするサブタイプです。SP8は、欲しいものがすぐに得られないとイライラし、忍耐が効かなくなります。SP8は実際的で控えめであり、無駄を避けて迅速に行動しますが、他人と感情的なやり取りをしないことが多いです。
自分のニーズを満たすことに集中し、時には利己的になり、自分の欲望を邪魔するものや人を排除しようとします。困難な状況でも生き延びる方法を知っており、ビジネスや交渉で強さを発揮します。
SP8は他人に対して支配的であり、自己の欲求を満たすために強くなりますが、感情を軽視することがあります。また、SP8は社会規範を無視して独自のルールを作り、それに従って行動する傾向があります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP8(自己保存)
SX8(タイプ8・セクシャル)
SX8は、強い反社会的傾向を持ち、挑発的で反抗的な態度を示します。社会の慣習や規則に逆らうことで誇りを感じ、親からの愛や尊重が不足していたことが反抗心を育んだ背景です。彼らは「所有欲」を持ち、環境や人々を支配しようとします。物理的な安全ではなく、力とコントロールを求め、魅力的でカリスマ的な存在となり、周囲を支配しようとします。
SX8は、冒険やリスクを追い求め、情熱的で行動的な傾向が強く、弱い人や依存的な人に対しては厳しく接します。また、感情や行動を重視し、内省よりも行動に力を入れる傾向があります。ロマンチックな関係では、パートナーに依存を促すことがあり、自己中心的になる場合もあります。SX8は他のタイプ8と明確に異なり、自信に満ち、内面的な不足感を持つタイプ4とは一線を画します。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX8(セクシャル)
SO8(タイプ8・ソーシャル)★カウンタータイプ
SO8は、他者を守るために情熱や攻撃性を活用するサブタイプです。忠誠心が強く、攻撃的な印象は少ないのが特徴です。他者を守るために社会の規範に反抗し、弱者を支える役割を果たします。
タイプ8特有の欲望や攻撃性を、暴力的な手段ではなく、守護者としての行動に変換することが多いです。反社会的な性質を持ちながらも、集団での力を重視し、個別の親密な関係を築くのが難しい場合もあります。若い頃から他者を守る役割を担うことが多く、自分自身へのケアを忘れがちで、無意識に権力や快楽に依存しがちです。
SO8は知的で、父権的社会に反抗する傾向があり、特に無意識のうちに自分が求める愛情に気づかないことが多いです。また、男性はタイプ9に似、女性はタイプ2に似ていることがありますが、より直接的に力強く行動することが特徴です。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO8(ソーシャル)★カウンタータイプ
タイプ9
SP9(タイプ9・自己保存)
SP9は、身体的な快適さを追求し、日常的な欲望を満たすことで安らぎを感じるサブタイプです。食事や睡眠、趣味に没頭することで自分の存在を感じようとし、外の世界の衝突や刺激を避ける傾向があります。
彼らは内面を語ることは少なく、具体的な経験を重視します。SP9は「生きるために存在する」というシンプルな考え方を持ち、存在に対する抽象的な問いを避けがちです。また、一人でいることを好み、他者よりも自分の活動に集中することでリラックスできます。
陽気で愛情深い一方で、自分が他者に愛されているという感覚が欠けていることが多く、快楽を通じて愛の欠如を補おうとする面もあります。行動的でエネルギッシュですが、他人の意見を受け入れにくく、時に頑固になることもあります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SP9(自己保存)
SX9(タイプ9・セクシャル)
SX9は、自分の存在を他者を通じて確認しようとする傾向があります。彼らは一人でいることに不安を感じ、人間関係を使って自分の存在を補強します。他者との融合を求め、感情や態度、信念を相手から取り込むことで自己を確立しようとしますが、このことに気づかない場合もあります。親密な関係においては、他者のニーズを優先しすぎて自分のニーズを犠牲にし、受動的攻撃性を示すことがあります。
SX9は非常に優しく、穏やかで親切ですが、行動する意欲を見つけるのが難しく、対立を避けようとします。自己認識が不十分で、他者との関係に依存することが多く、自己を確立するために他者とのつながりを求めます。タイプ4と似ている部分もありますが、タイプ4が自己中心的であるのに対し、SX9は他者に依存して自己を定義しようとする点で異なります。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SX9(セクシャル)
SO9(タイプ9・ソーシャル)★カウンタータイプ
SO9は、グループに溶け込み、グループのために尽力し、自分のニーズよりも集団の利益を優先するタイプです。このサブタイプは、社交的で楽しいことを好み、グループに受け入れられたいという強い欲求を持っています。そのため、グループに認められるためには、他者のニーズを満たすことに多くのエネルギーを注ぎ、時には自分を犠牲にしてでも努力します。彼らは外向的で表現豊かですが、内面では自分のニーズを後回しにする傾向があります。
SO9は、調和を保つために尽力し、異なる意見を調整する能力に長けており、優れたリーダーや調停者として活躍します。しかし、その尽力が過度になると、自分の時間や感情が犠牲になることもあります。彼らは「所属感」を重要視し、アイデンティティを得るためにグループに強く依存しますが、時に自分自身の存在に疑問を抱くこともあります。外向的な姿勢に反して、内面的には孤独や悲しみを感じることがあり、その感情は周囲に伝わりにくいです。
より詳細な説明(管理人のNoteへ飛びます):SO9(ソーシャル)★カウンタータイプ
自己保存本能
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自己保存本能とは、自分の生存を支える土台を守ろうとする強い欲求です。これは、単に身体や生活の安全を確保するだけでなく、「自分らしさを保つこと」にも深く関わっています。
- 健全な例: 日々の食生活を規律正しく整え、心身の健康を維持します。
- 不健全な例: 「寝ずに長時間働かないと生活が成り立たない」と思い込み、休息や食事を後回しにして働き続けてしまいます。一見すると健康を軽視しているように見えますが、実は「生きるための基盤を守らなければならない」という強い不安がゆがんだ形で表れ、自分を追い詰めている状態です。
- 着目すべきポイント: 自己保存本能が優位かどうかを見極めるには、単に「どれだけ健康に気を遣っているか」ではなく、「生活が崩れることへの恐れがどれほど強いか」に注目してください。例えば、「休むのが怖い」「何かを怠ると全てがダメになる気がする」と感じるなら、それは自己保存本能が強く働いているサインかもしれません。
ソーシャル本能
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ソーシャル本能とは、自分が集団の中でどのように見られ、評価されているかを気にかける欲求です。人とのつながりの中で自分が認められ、必要とされることに強く意識が向かいます。
- 健全な例: 仲間と力を合わせて何かを成し遂げ、その成功を共に喜ぶ。
- 不健全な例: 「他人と関わらない方が安心だ」と考え、人との交流を避けて孤立してしまうことがあります。一見、人付き合いに関心がないように見えますが、実は「認められないことへの不安」が強すぎるあまり、傷つくことを恐れて距離を取ってしまいます。
- 着目すべきポイント: 重要なのは「社交的かどうか」ではなく、「周囲に認められていないと感じたとき、どれほど不安になるか」です。例えば、誰かに否定されただけで自分の存在価値まで揺らぐように感じるなら、それは社会的なつながりを求める本能が強く影響している証拠かもしれません。
セクシャル本能
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セクシャル本能とは、没入するような深く激しい結びつきを求める欲求です。これは恋愛に限らず、「生きている実感を味わいたい」という欲求として現れ、特定の人や物事に強く惹かれる傾向があります。
- 健全な例: 大切な人とじっくり語り合い、心のつながりを感じたり夢中になれる趣味に没頭し、時間を忘れるほど熱中します。
- 不健全な例: 「深く関わると傷つく」と感じ、親密な関係を避けてしまいます。一見、強い絆を求めていないように見えますが、実は「深いつながりへの強い欲求」が反転し、傷つくことを恐れて距離を取っているのです。その結果、人との関係が浅くなり、表面的な付き合いにとどまりがちになります。
- 着目すべきポイント: 「親密さを好むかどうか」ではなく、「深いつながりを避けるその裏にある強い欲求や執着」に目を向けてください。例えば、人と距離を取っている一方で、心のどこかで深い結びつきを強く求めていると感じるなら、それはセクシャル本能が働いている兆しかもしれません。
優位な本能を見極めるにあたって
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本能は、心の深い部分から湧き上がるエネルギーです。健全な状態では、自然に生活を支えますが、不健全になると、その本能に逆らうような行動が現れることもあります。しかし、それは本能が過剰に働き、歪んでいる証拠です。例えば、「頻繁に食事や睡眠をおろそかにしてしまう」のは、自己保存本能を無視しているわけではなく、「生き延びることへの過度な執着」が逆効果になっている状態です。どの本能が優位かを判断する際には、表面的な行動だけでなく、その本能がどのように歪んで表れるかに注目してください。
参考資料
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各生得本能別の個別説明:
- Beatrice Chestnut (2013), The Complete Enneagram: 27 Paths to Greater Self-Knowledge
「自己保存本能」「ソーシャル本能」「セクシャル本能」「優位な本能を見極めるにあたって」の箇所:
- Don Riso and Russ Hudson (1996), Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery
本記事は、上記文献を参考にして作成しています。ただし参考文献では本能のサブタイプの健全な例に重点が置かれ、不健全な例については比較的簡潔に触れられているのに留まっているため、本能の判別基準がわかりにくい可能性があります。そこで、この文献をもとに論理的に導き出せる範囲で、具体的な解釈を補足しています。本記事は完全に独自の解釈ではありませんが、原文に厳密に従ったものでもないことをご留意ください。