タイプ6が自分のことを「タイプ5ではないか」と思ってしまうような誤認は非常に多いです。
これは、教育を受けたタイプ6もタイプ5も同じくらい知的になるためという理由のほかに、タイプ5のステレオタイプ的な説明に「アカデミックなタイプ」というものがあるためです。しかしながら相違点の項目で示す通り、タイプ5とタイプ6を比較すると、むしろ分析的な思考をする傾向のあるタイプ6のほうがアカデミックなタイプであると考えることもできます。
実際、大学で共同研究者(あるいは同じ研究室の先輩)と協力して研究を進めることであったり、既存の文献や権威者の言葉を引用して自説を補強したり、適切な手順やフォーマットで論文を作成することを学生は学びますが、このようなものは全てタイプ5というよりタイプ6的な価値観のものだと言えます。
タイプ概要
タイプ5 | タイプ6 | |
---|---|---|
囚われ | ためこみ | 恐れ |
根源的恐れ | 無力で役立たずであること 無能なせいで圧倒されること |
支えや導きがなく、自力で生存できないこと |
根源的欲求 | 有能であること | 安全と支えを見つけること |
超自我の声 | 何かに熟達したら大丈夫だ | 期待されることをすれば大丈夫だ |
共通点
タイプ5とタイプ6は下記の点が共通しています。
- ヘッドセンターに属するタイプ
- 知的さがある
相違点
タイプ5とタイプ6は下記の点が異なっています。
タイプ5 | タイプ6 |
---|---|
既存の理論の綻びを見つけ出し、構造や確立されている方法を揺るがすような、偶像破壊的なアイデアを生み出すことに興味を向ける | トラブルシューティングや予測、そして繰り返し使うことのできる方法の確立に興味を向ける |
非線型的な思考(線型思考のように因果関係を単純化させない思考) | 分析的で線型的な思考(Aという原因があって、Bという事象が起こって、Cという結果になるというように、原因ははっきり特定できるものとし、結果ははっきり予測できるものとする思考) |
思い切った立場に立って大胆な創造性を発揮する | 実用性を重視する |
結論を出す際は、最終的に自分の頭を信じる(自分以外の誰も、十分な情報を持っていない可能性があるから) | 自分の頭で考えた結論を信用していないので、結論を出す際は外部にある信用できる何かを見つけようとする |
ユングのタイプ論との関係
ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソンの著書「Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery」のTable 14.2. The Jungian Correlationsでは、タイプ5は内向的思考に、タイプ6は内向的感情に近いとされています。
参考: