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エニアグラム タイプ1とタイプ6の違い

2021年6月25日金曜日

エニアグラム タイプ1 タイプ6

タイプ1とタイプ6の違い

タイプ6をタイプ1であると間違えたり、タイプ1をタイプ6であると間違えたりすることはほとんどありませんが、6w5は、w5の影響で真面目さ、ある種の激しさが表れるため、6w7よりもタイプ1と混同される可能性が高いです。表面的な類似点は多いですが、内面的には相違点も多いタイプです。

タイプ概要


タイプ1 タイプ6
囚われ 怒り 恐れ
根源的恐れ 悪く、欠陥があり、邪で堕落していること 支えや導きがなく、自力で生存できないこと
根源的欲求 善き存在であること、人徳があって
バランスがとれていて誠実であること
安全と支えを見つけること
超自我の声 正しいことをすれば大丈夫だ 期待されることをすれば大丈夫だ

共通点

タイプ1とタイプ6は下記の点が共通しています。

  • 追従型
  • 超自我の働きが強い
  • 強い自責の念による罪悪感を感じやすい
  • 自分や他人(あるいはその両方)を責める傾向がある
  • (不健全)過度に杓子定規


相違点

タイプ1とタイプ6は下記の点が異なっています。

タイプ1 タイプ6
自分の理想や超自我の要求に従順。自己の理想や超自我によって行動を規制し、自分と他人をより良い人間にするための指針を見出そうとする。外部の権威の影響を受けて、理想や超自我の要求が形成されていることはあるが、外部の権威者・権威的な情報源を頼りにして正しいか、誤っているかを判断するのではなく、タイプ1自身が正解を知る権威者のように振舞う。 自分の上司や他人、特に味方と思われる人物や権威者の要求に従順。タイプ6にとっての権威は必ずしも特定の個人ではなく、時には聖書や他の宗教的経典、あるいは社会的な規範や制度、外部の権威的な情報源(特定の資格、学位があること、特定の科学雑誌に掲載されたこと)などが権威的な存在として機能することがある点には注意が必要である。タイプ6は自己の不安や恐れを解消し、安全や確信を得るために、外部からの指針や規範に頼る傾向がある。これらの権威によって、自分自身や人生の不確実性に対処するための安定した基盤を見出そうとする。
自分の理想に反してしまった時、罪悪感を感じる。 自分の判断を見て、自分の味方や頼りにしている権威者が失望するのではないかと不安を感じる。
頭の中に「内なる批判者」がいる 頭の中に「内なる委員会」がある
優柔不断ではない。自制心があり、非人間的な効率性、秩序性、礼儀正しさがある。あらゆることについて自分の考えや意見を持ち、それを他人に伝えることを厭わない。 心配性で、優柔不断で、反応的。自信を持って他人と対等に接することができず、従順で依存的な態度を取ったり、あるいはその全く逆に、反抗的な態度を取ったり、この2つの態度の間で揺れ動いて空回りすることがある。
確信を持って自分が最適な方法を知っていることを他人に伝え、納得させようとする。

自分が信頼した権威(人物や制度、体系など)を考慮せずに自分自身で決断し、行動する能力に欠けており、何か決断を下す際には、安心感や裏付け、慣れ親しんだ手順、あるいは一般的に受け入れられているような過去に検証されたアイデアや方針に頼る。そのうえ、決断を下すまでに長い時間がかかってしまう(タイプ1の場合、自分の内部に正解と不正解があるので判断が非常に速いが、タイプ6の場合、自分の外にある正解と不正解を探さなければならないので時間がかかる)。

自分自身の行動を決定したり、自分自身の見解を発言する際には時間が掛かるが、一方でタイプ6から見て間違った見解や誤情報(学術的な見解を含めて自分が信じている権威的存在の見解や記述とは異なる情報)を無責任に吹聴する人を目にした時には、発言者、聞き手ともに自分とは直接関係のない人だったとしても、反射的に誤りを正したくなる。反射的に誤りを正したくなるのは、タイプ6以外にも、タイプ1や、タイプ5(自分の理論や見解を否定するような他人の見解を聞いた時)にもありうるが、第三者が客観的に見る場合はともかく、本人の主観的には皆「誤りが許せない」「正しさを追求したい」が動機になるため、この「反射的に誤りを正したくなる」部分にばかり着目するのは避けたほうが無難。

行動の根拠として、自己の内なる理想や価値観に基づく完璧主義や規則性がある。自己制御や自律を重視し、その理想に合致するかどうかを重視する。 行動の根拠として、外部の庇護者や権威者の反応や承認を求める傾向がある。自己の内なる不安や恐れを解消し、安全性や確信を得るために、他者(自分の協力者や権威的存在だと見なしているもの)の支持や承認を得ることを重視する。
決定を下す際は、自己の内なる理想や価値観に基づき、合理的な分析を行う。完璧主義や規則性を求める傾向が見られる。 決定をする際には、他者(自分の協力者や権威的存在だと見なしているもの)の反応や承認を考慮する。不安や恐れを解消するために他者との関係性を重視しており、重要な決定を下さなければならない場合、協力者や権威者から見放されるのではないかと言う恐れから、彼らの反応や評価を予想しながら長い間思い悩む。
自分の感情を抑圧する。自分の中の緊張状態になかなか気付けない。 不安定な感情に悩まされ、それを抑えるのが難しい(ただしそれを表には出さないようにすることが多い)。かなりの不安な緊張状態を抱えていて、しかもそれを自覚している
心の中に抱えているネガティブな感情:正義の怒り、苛立ち、道徳的な憤り 心の中に抱えているネガティブな感情:恐怖、疑念、不安
(不健全)皮肉や暴言を吐くことはあっても身体的な暴力をふるうことはほとんど無い (不健全)怒りで我を忘れて、ヒステリックな反応や身体的な暴力にまで発展することがある
(健全度レベル6)一方的に判断を下す完璧主義者 (健全度レベル6)権威主義的な反逆者
(超自我が過剰に働いた場合)自分が関心を持っている道徳的な問題について、理想の名の下に上から目線な説教をする。他者に対して啓発のために、あるいはより有能になるために何をすべきか、躊躇なく命令する。 (超自我が過剰に働いた場合)自分が維持しようとしている安全性や安定性を乱す可能性のある他人の不安定で無責任な行動を恐れて、命令的になる。
(タイプ4への退行)ストレスが高まると、苛烈な超自我から解放されたいという欲求から、芸術的嗜好や美意識を強く表出することがある。自分の生活環境を美しく整えたり、芸術的な活動に興じたりすることで、自己規律からの解放を求める傾向がある。また普段自分や他人に課している規律を破るような「まともな人間なら、やってはならないこと」をしてしまい、罪悪感や自己嫌悪に苛まれることもある。より不健全になると、規律に例外を作り、他者には厳格な規律を押し付ける一方で、自分自身はそれを破っているようなダブルスタンダード状態に陥ってしまうこともある(これはタイプ1の主観的には「『お前はなんて我儘なやつだ』と不当な批判をしてくる『我儘で愚かな他人』に激しく苛立った経験」として記憶されている可能性がある)。 (タイプ3への退行)自分や、自分の所属するグループ、自分が信じている大義、イデオロギーの素晴らしさを売り込み、ライバルであると見なしている人やグループより優位に立とうとしたり、過小評価したりする。思ったように賞賛を得られない時は、「嫉妬している」と決めつけてかかったり、敵対的な態度を見せる(不健全に近づくほどに、素晴らしさの売り込み方が誇大になっていき、競争意識は敵意と攻撃性へと変貌していく)。

補足:タイプ6は、特定の信念や権威者に共感し、それらの指導者から学んだ価値観を内面化します。一旦、世界についての信頼できる情報源とみなされたものは、それがタイプ6にとっての価値観になります。そしてタイプ6は、自分と同じ価値観を受け入れない人に対して攻撃的になることがあります。 特に、不安な気持ちが強いほど、自分が信じている立場や忠誠心にしがみつこうとします。自分の信念に対する他人の無関心は、自分の信念を真っ向から否定されるのと同じくらい、タイプ6を激怒させることがあります。

ユングのタイプ論との関係

ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソンの著書「Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery」のTable 14.2. The Jungian Correlationsでは、タイプ1は外向的思考に、タイプ6は内向的感情に近いとされています。


参考:

ソシオニクス・タイプ診断

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