EIEにとって人生は、感情的な熱気やドラマチックな体験を含んでいる時に意味を持つものです。EIEは、どのようなアイデアが人々の想像力をかきたて、彼らの気持ちを正しい形に導くかを推測します。
強力な機能
Fe - 先導機能(第1機能)
EIEにとっての人生は感情の領域にあり、指揮者としてそれを巧みに調整します。彼らは自分の感情を広範囲に渡って周囲に作用させることができます。もし彼らのことを侮辱した人がいたならば、EIEは様々な形、例えばドラマチックな要素をいっぱいに詰め込んだ感情の爆発、悲劇や熱狂、数日間にも渡る沈黙、石のように硬い顔などによって、彼らのことを侮辱した人に軽蔑を示し、明確な方法で「罰」を与えようとします。他の人々はEIEの明るい主情主義(※感情・情緒・感覚・欲望の働きを重視する主義)や、彼らの経験の持つ劇的な性質、そして周囲の人々が感じている気分の最も些細な変化にも対応できる彼の能力を賞賛することでしょう。彼らの豊かな感情の世界には、観察すればすぐにわかるほど様々な色の感情が含まれています。彼らはこれらの感情の色彩を周囲にむけて存分に発揮します。
もし他人がEIEに向けて憤慨の態度をとれば、EIEは相手が自分に対して嫌悪感を向けている、悪意がある、嫉妬していると考えて、それ相応の対応をします。EIEの熱意と喜びの源は、紛う方なき最高の精神的理想に向けられたものです。感情的な領域にて、EIEは一定の表現基準を持っていますが、これは他の普通の人々が彼らに対して感情的にどのように反応するかを知るために使用することになります。このことに関連してEIEは道徳性を重要視しており、彼ら自身も社会の道徳に対して困惑や衝撃を感じながらも、その領域に向かって努力しようとします。非常に情緒的なところがあるため、あっさり他人の不幸に巻き込まれてしまうことがあります。他人に対しては温かさと誠実な共感を示すことができます。非常に礼儀正しく、周囲の人々の役に立てることを証明したいと望んでいます(少なくともその証明のために長い時間を費やさなくてもいい場合は)。
EIEは感情を利用して人を操る方法をよく知っています。その一方で、自分自身が大きな傷を負っていると感じており、時には自分のことを「皮膚のない人間(※外界からの刺激を守るために普通の人なら備えているはずの皮膚がない人間)」のように感じることもあります。彼らは自分を取り巻く人々の意見に強く依存しており、学生や観客の立場に回ろうとします。
何かに反応するとき、EIEはまるで自分が舞台に立つ俳優であるかのように感じます。そのためEIEの行動にはいささか芝居がかったところがあり、興奮や熱狂などといった大げさなジェスチャーやポーズを見せることが多いです。彼らの行動には誇示的な性質が含まれており、まるで彼らの抱える不幸、病苦、侮辱されていると感じる心、誠実さ、独創性、お世辞を言っていること、もっと栄養が欲しいと思っていることなどなど、様々なことを周囲の人々に伝えようとしているかのように見えます。EIEは聴衆の前に堂々と立ち、自分の考えを説き、熱狂させるにはどうしたらいいのかを知っている人々です。彼らは日常的な感情表現に飢えており、それを満足させるために少なくとも毎日誰かと交流する必要があります。
Ni - 創造機能(第2機能)
自分を取り巻く人々の注目を集め続けるために、彼らは人を導くという方法をとります。そうすることによって彼らは無限のファンタジーを味わうことができます。特にそうした活動を行うことが自分自身の高貴さやユニークさを確認するのに役立つ場合、高い理想に向かって一心不乱に努力することができます。自分のユニークさを示すことは彼らにとって良い刺激になることであり、やる気の源泉になることなのです。
基本的にこのタイプの人はよく本を読みます。詩や音楽、絵画、映画が好きで、文学的な才能があります。ヒューマニズムや人間の価値というものを身近に感じ取るほうです。高貴な雰囲気に惹かれやすいです。そのため、時には自分の才能が正しく注目され、その価値が正しく評価される「世俗的な社会」に入りたいと思うこともあります。
EIEの想像力が、とても魅力的なアピールポイントになるという事実は、彼らの興味関心が主に地球規模の問題に向けられていることから生じています。そのため身近な人たちとの間に生じる共感や不安感が、簡単に(そして無意識に)「なかったこと」にされてしまうこともあります。それが災いして、突然、相手にとって侮辱的なことを無意識にしてしまうこともあります。EIEは自分の弱さを感じているからこそ、自己防衛的な態度、すなわち不寛容できつい態度を取ってしまい、相手に計算された「一撃」を簡単に(言葉で)与えてしまうことがあるのです。
また、彼らの持つ強力な時間の直観は、彼らが出来事の流れを予見し、一人の人間として感じ、行動することを可能にしています。こうした能力は政治の世界で活躍するのに役立つ能力です。彼らは自分が尊敬する人に、危機的な状況やその他の危険性を熱心に忠告します。彼らはっきりとした見通しが立っていて、危険性も全て明らかになっているような状況で行動することが理想的であると考える傾向があるため、他の人に起こりうるトラブルを率直に伝えようとします。
EIEは、他人の心理的特徴を察知し、その長所と短所を理解する能力に長けています。そういう意味で優れた心理学者であると言えますが、この才能を必ずしも良い方向には使いません。多くの場合、EIEは近しい人を操作したいという願望を持っています。どういった形の操作をとろうとするかは、相手との関係性によって異なります。
EIEは単調な生活にうんざりしやすく、イレギュラーな状況ではインスピレーションと、やる気が満ち溢れてくるタイプです。そのような状況がなかなか発生しない場合、彼らは自分の周りに緊張感を生み出し、何かを強制的に発生させます。
脆弱な機能
Si - 脆弱機能(第4機能)
自分の能力や独自性に疑いを持たないのであれば、健康管理や家事などといった分野でも全く問題なくこなすことができます(これはEIEにとって他人の助けや助言の必要性を感じることが多い分野です)。EIEは基本的に清潔好きで、潔癖症です。しかし自分の体が何を必要としているかを十分に認識していないため、むやみやたらに医者にかかろうとしたり、逆に文字通り倒れるまで医療機関に行かなかったりすることもあります。
また、自分の観察が適切かどうかを見極めてから他人に伝える能力に欠けており、礼儀作法がなってないように見えてしまうことがあります。特にこうした見え方は、彼らの行動に見られる粗暴さや下品さによって悪化してしまいます。気分に左右されやすく、人々からの注目を集めている時などEIEにとって気分が前向きになりやすい状況下では、称賛に値する寛大さや慈善の心を見せることがあります。しかし周囲からネガティブな影響を受けた時は、相手のことを「こいつは色々な意味でかわいそうなやつなんだな」と思ってでもいるかのような態度で扱うこともあります。
EIEには、自分の体格に合った服選びをするのが苦手だという人がよくいます。しかしこの欠点を克服して、適切な服を選ぶセンスを身につけることができる人もいます。
自分の経験を踏まえて、周りで起こっている物事の本質を推測し、掴み取る能力に自信を持っていることが多いため、意志の圧力をかけて行動することができます。これがどのようなことなのか具体的に説明すると、EIEは「年齢や教養のレベルが自分より下」と思われる人に対して、「身の程をわからせて」その人を蹴り落とし、立場を奪い取ることを望みます。
Te - 役割機能(第3機能)
EIEの仕事への適性には、感情的な熱意が不可欠です。それが欠けている場合、彼らは悩みに溺れ、自分の無気力さを正当化してしまいます。しかし仕事に魅力を感じた場合は、仕事に燃え上がります。こうして仕事に熱中している時に、彼らの目を他のことに向けさせるのは困難です。他の明らかに必要としている仕事(例えば食事の準備)があることを認めることさえ困難になってしまいます。
EIEは基本的に創造的な仕事が好きで、逆に肉体労働を嫌います。そうした労働を強いられた場合、彼らは目の前の仕事に取り組むよりも、説得力、インスピレーション、そして状況に応じた感情的なレバーを操作する持ち前の能力を発揮して人に働きかけようとします(つまり自分の強力な機能を補償的に使用します)。
EIEは、知的な分野で自分を実現することを楽しみます。哲学的な問題が持つ意味を実証することに喜びを感じ、抽象的なテーマでの議論を好みます。
職場と家庭でのEIE
EIEは一般的に、自分の仕事に対してかなりの努力を払います。彼らの徹底した正確さと実行力は、当然のことながら他の人々にも賞賛されることが多いです。彼らは自分の仕事に構造や秩序があることを好みます。仕事と家事の両立を迫られると、無理をして疲れ果ててしまう危険性があります。仕事をとるか家庭をとるかという選択を迫られた場合、特に仕事仲間からの注目を一身に集めているような状況では、仕事を選びがちです。
EIEはリーダー的な立場になると、道徳的なリーダーシップを発揮します。仲間に高い希望を抱かせ、鼓舞する力を発揮します。EIEは企業の戦略的展望を理解し、新しいアイデアを生み出したり、状況に対して大胆なアプローチを見つけだします。人の心理についてよく理解しているので、人を操る能力に長けており、人々に必要な行動を簡単に取らせることができます。EIEは孤高の経営者としてではなく、仲間と一緒に仕事をしたいと考えます。仲間は彼らを賞賛し、その高いモラル、倫理観、仕事上の資質、独自性を認めてくれることでしょう。
EIEの精神の全ての特徴は、彼らの家族生活にも表れています。家庭内で他の人と暖かい関係を築いている時には、彼らはしばしば誠実さと繊細さを示します。しかし関係が良好でない場合は、気まぐれさ、愚かさ、不寛容さなど、彼らの負の側面が表れるようになります。
EIEは、家族の物質的な必要性を確保するために心配し、多くの努力をします。家庭内でのやりとりでは、形式や伝統を守ることにあまり価値を置かず、また、そういったものを重視していません。EIEは大切な人が自分を見捨てるようなリスクをいつも心のどこかに留めており、万一そうした状況に直面した場合には、躊躇なく騒ぎを起こして自分の苦境に対する道徳的な恐怖を表現しようとします。その他の状況では、EIEは自分が属する家族の注意と関心を必要とします。無視されると家族の他のメンバーに対して嫉妬を抱き始めてしまいます。
真の愛に基づく関係を結べた時、彼らの全てが良い方向に向かいだします。彼らの豊かな空想力と主情主義は、愛情に満ちた家族の雰囲気を作り、維持するために発揮されます。この場合、EIEは自分自身を繊細で理解力があり、思いやりのある夫や親といった、優れた家庭人として表現します。
機能の概要
- EIEの生き方は感情の領域に焦点を当てています。彼らはその領域では、まるでオーケストラの指揮者のように巧みな指揮を行い、コントロールします。ドラマチックな体験による高揚感が定期的に発生しなければ、仕事の意欲が湧きません。EIEは感情に関して一定の基準を保とうとしますが、それは周囲の人々に彼らの現在の状況を伝えるためのものです。
- 起こりうる出来事を予見します。また、幻想的で芸術的なセンスを持っている。ありえたかもしれないこと、もしこれが起こらなかったらどうなっていたかということなどの可能性を上手く表現し、ファンタジーの形にして人々に見せ、鼓舞し、操る術を知っています。
- 身体的なニーズを判断することに苦手意識があります。常に整然とした日常生活を送ることはできないかもしれません。ただし、お金の使い方は合理的です。彼らがいつどこで自分から努力して行動するかは予測不能ですが、彼らの努力の多くは身近にいる人々に向けられています。必要もないのに無理をしてしまうこともあります。
- 大規模なタスクに取り組むのは苦手で、繊細さ、綿密さ、徹底性が求められるような小規模のタスクを好みます。明確なルールや手順に厳密に従わなければならないような仕事も苦手で、そうした仕事をしなければならないような場合は他の人の助けが必要になります。
職業
EIEは、観客を魅了することが求められる分野(例:演劇、教育)で最も輝きを放ちます。大衆の感情を上手くコントロールする力に秀でていることもあるため、政治の世界で活躍するEIEもいます。文学的な才能、音楽性、絵画やダンスへの愛着などを持っていることが多く、これらの分野で成功を収めることができます。また、心理学者としても成功を収めることもできます。