ESEは、すべての行動において人を感情的に動かします。彼らの持つ最大の価値は、そのポジティブな感情です。人に幸せで便利な生活を与え、不快なことを上手に回避できる人々です。
強力な機能
Fe - 先導機能(第1機能)
このタイプの人々は、先導機能が示す通り、かなり感情に対して指向しています。ESEのこうした性質は、どんなライフイベントでも楽しんでいるように見える能力という形で表れています。ESEはどんな場所でも、まるで休日のような雰囲気を作り出そうとします。熱意やエネルギー、精神的な高揚を周囲の人々に伝えて、助けを借りることで、簡単に休日のような明るい雰囲気を生み出してしまうのです。面白い本を買ったり、仕事を休んだり、面白い人に会ったりというちょっとした物事から、ESEは熱意を生み出すことができます。ESEにとって人生とは、感情の海で水浴びをするようなものです。ESEは自分の空間を自分で管理し、そこからエネルギーを吸収して2倍の力を得ることができます。
ESEは他人と関わらずには生きていけないタイプであるため、彼らにとって他人とは非常に重要な存在です。ESEは主に他人の明るい面ばかりを見て、暗い影の部分には目を向けたがりません。人間のあらゆるネガティブな反応(不快感、落胆、いらだちなど)を回避しようとします。とはいえ、すべての人がそうであるように、ESEの人生にも客観的に見て困難な時期があります。こういった困難は通常、対人関係の緊張が原因で起こることが多く、それがESEに重くのしかかることになります。特に、この困難が家や家族に関係するものであれば、なかなか上手く対処できなくなってしまいます。
ESEは騙されやすいところがあり、そのせいで苦境に陥ってしまうこともあります。過剰な自尊心や自慢のせいで、衝動的な感情が露わになってしまうこともあります。苦しい状況下で自分の感情を隠すことはESEにとって難しいことです。こうした場合、彼らは全てのことから逃げ出してしまい、孤独に悩み苦しむ羽目になってしまう傾向があります。こういうとき、ESEは心のどこかで、誰かが自分を探し出してくれて、幸福を分け与えてくれるのではないかと信じています。
一般的にESEは争いというものが非常に苦手です(仮に自分が当事者ではない場合であっても、ESEにとって争いはたえがたいものです)。ESEは、争いというものから感情的な負荷を受けとってしまいやすい人々だと言えます。
Si - 創造機能(第2機能)
ESEはロマンチックで美意識が高く、温かい社交の場を作るのが好きです。これは、ESEの行動の外面的なマナーに顕著に表れています。親しい人に会った場合、彼らは立ち止まって輝く笑顔をプレゼントしたり、お辞儀をします。
ESEは、他の人々に贈り物をするのが大好きです。彼らは、他人に喜びを与え、相手が幸せになるところを見届けたいという願いを持っています。ESEはプレゼントの値段はあまり重視していません。それでもESEが寛大さと親切さという面で友人たちから評価されているのには理由があります。彼らは、助けを求められたらすぐに手を差し伸べます(もしそれが仕事中であっても、その仕事がそれほど緊急を要するものでない場合は、仕事を放り出して助けに行きます)。人を助けることで、彼らは「良いことをした」という報酬を得ることができるのです。
ESEは、仕事仲間の子供たちの誕生日、記念日、クリスマス、休日のちょっとした外出や、小旅行など、さまざまなイベントを形式にとらわれずに企画し、喜んで参加します。非常に活動的で、生産的な余暇を好みます。
スポーツでは、人に勝つことよりも、その活動自体を楽しむことを好みます。このタイプの人の多くは、森や海に行って、のんびりとしたハイキングなどの自然を好みますが、いずれの場合も、良い友人と一緒にいることが必要です。ESEほど自分の周囲の空間を最良の方法で整理し、快適で便利なものにすることができる人はいません。また、このタイプの人は優れた芸術的センスを持っています。自分の周りのすべてのものが美しくあることを望んでいます。みんなを幸せな顔にするために、つまらない雑用も買って出てくれるようなところがあります。
ESEの衣服は、質が極めていいものであることが多いです(特に女性)。洗練されたデザインセンス、優雅さ、完璧なコーディネートといった能力や、安物のアクセサリーであっても上手く使いこなす能力は、彼らの特徴の一つです。また、機能性、利便性をないがしろにすることも決してありません。
ESEは料理のスペシャリストであることも忘れてはなりません。ESEが作る料理は、基本的にどれも美味しいです。限られた食材しかないような場合であっても、「指が止まらなくなるほど美味しい」創作料理を生み出してしまいます。
脆弱な機能
Ni - 脆弱機能(第4機能)
これは最も弱い機能です。ESEは、「今そのイベントを進めるべきか」「今そのアクションを起こすべきか」といった物事を実行するタイミングの見極めに関する問題に、あまり上手く対処することができません。そのため全ての予定を消化するために時間配分したり、エネルギー配分したりすることは難しく感じるほうです。
ESEは、他の人の評価をする際、その人たちが彼ら(ESE)とどのように関係しているかによって評価する傾向があります。そのせいで、他の人やESE自身の動機を誤解してしまうことがあります。
人を信じやすく、騙されやすいほうです。出来事の背景や隠された可能性を捉えるのも苦手です。もしそういったことをしなければならない場合、ESEは不十分な推論を行ってしまいがちです。そのため、ある状況下では他人が適切だと判断し、承認したことを受け入れますが、別の状況下では、ESEの短気で勇敢な性格が災いして、危険な活動にESEを駆り立てるかもしれません。
直観が弱いため、ESEはしばしば保守的な印象を受けます。彼らは様々な活動の「余波」をイメージするのが苦手なので、短期的なことに関する具体的な知識を好みます。
Te - 役割機能(第3機能)
ESEの役割機能としてのTeは、落ち着きのなさや、感情的な性質という形で特徴づけられます。
ESEは自分の仕事に関して必要な行動について深く考えていません。彼らは将来の見通しを立てずに気分で行動することが多いほうです。そしてそんな自分の行動に気づくと、「自分はなんて軽率なんだ」と自らを責めます。
ESEは筋道だった計画ではなく、ムラのあるエネルギーによって目標を達成することが多いです。
職場と家庭でのESE
ESEは何事にも無鉄砲に取り組みます。アイデアからインスピレーションを得て最後まで駆け抜けていきます。自分が生産的な仕事をしているという実感を得るために、いつも一定の量の仕事があること、そしてポジティブな結果だけ残せることを望んでいます。絶え間ないエネルギーの流入によって、疲労感を感じずに仕事をすることができます。
一般的に、ESEは感情的な領域で働くことを好みます。ESEのやっている仕事に興味と理解を示してくれる人に囲まれている場合、彼らはただ周りの人に感謝されるためだけに働きます。
上司としてのESEは、まず最初に自分自身もグループに参加して、協力と相互援助の友好的な雰囲気を作ろうとします。進捗を守りながら、進んで仕事を引き受け、他の人にもそれと同じことをするように促します。しかし直観力が乏しいため、細かいことに気を取られて、未知の可能性に対する見通しを正確に把握することができません。部下のパフォーマンスが低い場合、上司としてのESEは部下にそれを告げたり、場合によっては部下と対立したりすることがあります。彼らは自分の集団の威信をかけて、仕事が質的な意味で問題なく進められることを望みます。大規模の集団よりも、小規模の集団のリーダーになった方が、リーダーシップを発揮できるタイプです。
ESEは家族との結びつきが強いです。多くの人、特にこのタイプの女性にとって、家庭は人生で最も重要な物事です。肉体的な快適さだけではなく、心理的な快適さと楽観主義を生み出す能力、そして身近な人々に幸福をもたらしたいという願望は、ESEの性質の最も強い側面です。こうした面は、非常に良く発達しています。しかし直観力が弱いため、家庭内のトラブルはESEにとって非常に辛いものになります。
機能の概要
- 気分が良好なことは、何物にも代えがたい価値があるものだという考えを持っており、その状態を作り出すために自分のエネルギーを注ぐ傾向があります。また、自分に自信が持てないときには、基準となる道徳的なガイドラインに従います。心理的に近い距離で他の人と簡単に付き合うことができます。一人一人が注目に値する人間であり、サポートに値する存在だと見なします。
- 他の誰よりも、家族や友人の間で心地の良い休日のような雰囲気を生み出すことが得意です。
- 夢見がちでなところがあり、物事がどうなるのかを正確に予測することは苦手だと感じています。先が見通せない状況だと不安になりやすく、そこから何を得られるのかイメージすることができません。
- 体系的かつ効率的な方法でタスクを実行することは難しいと感じるほうです。感情的に乱れているときは、生産性が落ちてしまいます。すでにきちんと組織化されているチームの中であれば上手く動くことができますが、そうでない場合は誰かの助けを必要とします。
職業
ESEは、人に何かを説明したり、援助したり、助言したり、丁寧な対応を必要とするサービスの分野に適性が高い可能性があります。