LIIの自我ブロックの方向性:すべての物事の核心には基本的な法則があり、それは現象やプロセスの本質を深く調査することによって解明しなければならないものです。
強力な機能
Ti - 先導機能(第1機能)
LIIの世界観は、周囲の世界における現象の相互関係と、その根底にある全ての事象の根源ともいえるような構造と法則を理解することに基づいています。
LIIの思考は分析的なものです。調査や情報収集をしながら、一般的な法則や基本的な法則、規則性を解明し、理解しようと努めます。LIIは周囲の出来事に対する理解を踏まえて、頭の中で、自分の知識と経験に対応するモデルを構築しようとします。普遍的な格言を見つけ、一度それを自分なりの理解の中に組み込むと、誰から何と言われようと関係なくその格言に従おうとします。
他の物事に気を取られることなく、自分の人生における目的に集中します。自分が始めたことを取りやめるのは、「自分が間違っていた」と確信した場合だけです。
LIIは仕事や研究が人生の主な目的であることが多いです。まさに「ワーカーホリック」という言葉通りのようなLIIはたくさんいます。LIIは、精密さ、正確さ、秩序を好み、几帳面で自分の推論を見極める眼識がある人々です。シンプルな図式を作成したり、すべてを「棚ごと」に整理したり、先のことを考えて計画を立てたりすることに喜びを感じます。人々の行動、特に仕事における行動は、特定の論理と明確なシステムに対応しなければならないと考えます。
人の行動に見られる非論理性や矛盾をすぐに指摘し、可能な限り修正を加えようとします。相手によって、それを批判として表明したり、手助けを申し出たりすることもあります。一般的に、思いやりのない人に対して苛立つのと同じくらい、非論理的で無秩序なもの全般に対して苛立ってしまいます。
Ne - 創造機能(第2機能)
論理的な物事に対する有効な回路図を作製するために、LIIは客体と出来事の本質に迫り、根本的な原因を探ろうとします。彼らは基本的な信念なしでは生きていけません。もし古い信念を捨てる必要がある場合(めったにありませんが)、他の信念を持とうとします。こうした際の彼らの関心事は価値観の真実性であり、それがあると確信できるかどうかを非常に重視します。LIIの理解には、LII自身の強い納得感が必要不可欠です。
既存の世界の実体に対する本能的な洞察は、常にLIIを前進させ、理解を得た途端に新しいものに興味が引きつけられます。一度自分が理解してしまったものは、あまりにも明確過ぎてつまらなさを感じてしまうのです。
LIIの最も優れた資質の一つは、複雑な問題を分解し、重要な部分を明らかにし、問題を俯瞰して、自分の洞察と理解を明確に他人に伝えることができる能力にあります。もし彼らが問題の本質を理解している時には、相手に屈することなく、最後まで自分の立場やビジョンを主張することでしょう。
LIIの非常に特徴的な点は、時間の流れに非常に敏感な点です。彼らは生来、時間を無駄にすることはできませんし、無駄に使うこともできません。常に焦らず、急がず、落ち着きを持って仕事をし、他の人からすると慌てることなどなさそうに見えます。外部からの干渉に気を取られずに集中し続けることができるため、仕事の効率が高いです。いつまでに提出すればいいのか、いつまでに完成させればいいのかを正確に予測することができます。LIIの義務感と正確さは、日常生活でも発揮されます。もし彼らが会議に出席することを約束したにもかかわらず、会議にやって来なかった場合、それは何か深刻な問題が起こったことを意味します。
脆弱な機能
Se - 脆弱機能(第4機能)
LIIは意志が込められたプレッシャーに対してほとんど反応しません。彼らは勤勉で、活動的で、組織を好む傾向がしばしばありますが、それでも彼らから見て間違っていると感じる上司の命令はきかないか、きくにしても嫌々きくようなタイプです。自分が不当な扱いを受けている際は、自分の権利を守ろうとします。こうした時のLIIの反応は鋭く熱を帯びているため、周囲を驚かせます。すべてが決まりきっていて、創造性を発揮する余地のない厳格な秩序や社会的ヒエラルキーに適合するのは難しいと感じます。
LIIは物質的な支出については合理性を保つほうで、上手くいかないときや不測の事態に備えてまとまったお金を貯めておくことがよくあります。倹約家で、お金の無駄遣いをしません。
LIIにとっての理想的な幸せは、仕事と余暇の時間がある、規則正しく適切な生活を送ることです。彼らは非常に長い間、時には何十年も同じ日常生活を続けることができます。また、自分の決めた生活スタイルがなんらかの原因で崩れると非常に不安になります。このような場合、彼らは以前の生活スタイルを取り戻そうとします。なぜなら、そのような生活スタイルにこそ内面的な支えがあるからです。過度の無秩序さや混沌は、プライベートにせよ仕事にせよ非常に苦痛を感じるほうです。
健康に関しては客観的な現実を考慮しますが、自分の感覚を信用せず、医師に頼ることを好むほうです。病気になったときは、医師の指示を忠実に守り、処方箋通りの薬を手に入れ、正しい量を服薬し、アドバイスされた養生法を守ります。
服装は、個人的な好みを強調するのではなく、仕事上の付き合いを反映したビジネススタイルをとることが多いです。LIIは気取った服装や煌びやかなアクセサリーを好みません。仮に女性であったとしても、LIIは自分の女性としての魅力を服で強調することには躊躇しがちです。
Fi - 役割機能(第3機能)
倫理の領域では、LIIは自分の社会で受け入れられている規範や伝統を守ります。日常のルールが通用しないような非標準的な状況下では、十分な注意と抑制をもって行動し、不利な状況を避けることができます。
LIIは他人の感情を見極めるのが苦手です。争いには干渉しないか、単にそのような状況を避けることを好みます。言葉だけで他人を慰めるのは難しいです。そのような場合には具体的な援助をするか、それが不可能な場合には、単にその場を立ち去り、関わらないことを好みます。感情の発露、弱音、涙ながらの告白などといったものにはあまり寛容ではなく、他人のそうした感情の発露に直面したときにどうすればいいのか理解できません。
通常、LIIは心理的に大きな距離を置いてコミュニケーションをとり、過度の親密さを好みません。LIIが親近感を抱く相手はたいてい少数であり、そのほとんどが幼なじみです。これは、彼らの倫理的機能の弱さを表しています。したがって、子供時代も大人になってからも、多くの友人関係を築くことも維持することもできません。これにも倫理的機能の弱さが表れています。
確立されている慣習に従います。LIIの態度はたいてい適切で抑制されています。他者の無礼を許さず、自分から無礼を犯すことはほとんどありません。飄々とした冷静な人物という印象を持たれることが多いものの、それは表向きの振る舞いに過ぎず、抑制の仮面の下には、激動の内面と強烈な経験が隠されています。しかし、その控えめな性格ゆえに、自分の不幸を他人と共有することができません。何年も心の奥底に罪悪感を抱えているかもしれませんが、それを許すことは彼らにとって困難なことです。
異性との関係では、慎重で判断力があり、自分を抑えることができます。知的な会話の中で活気づき、こうした分野で彼らは自分が十分な地位と能力を持っていると感じます。
職場と家庭でのLII
LIIは通常、管理職を目指すことはありません。管理的な活動は彼らの要素ではありません。それにもかかわらずLIIがそのような立場になった場合、客観的な基準に頼ろうとし、「なぜそのアプローチが必要なのか」などというように、首尾一貫した論理的理由を部下に説明するような上司になります。
リーダーとしてのLIIは、どちらかというと民主的な方法を好みますが、常に非常に厳格なリーダーでもあります。正確さと緻密さの基準が高いため、部下を完全に信頼することはできません。もし権限を与えられれば、一人ですべてをチェックし、やるべきことがすべて完了しているかどうかを自分で確認しようとするでしょう。
LIIは仕事の際に必要なものはすべて手の届くところに置き、仕事の邪魔になるような余分なものは一切置きません。仕事が終わると少し掃除をして、すべてのものを前もって決められた場所に置きます。必要な備品や材料はすべて、テーブルや棚の上にきちんと整理されています。
LIIはプライベートと仕事を明確に分けています。家族や親戚に対して強い責任感を持っています。伝統を重んじるLIIは結婚に真剣に取り組み、年老いた両親の世話をし、子供に良い教育を与える義務を感じます。
家族との関係において感受性が強すぎるような面はなく、また、倫理的な機能が弱いため、他人の前で自分の感情を表現することができないほうです。
身内が物質的な援助を必要としている場合、彼らは援助しますが、自由に使えるお金をポンと渡すようなことはしません。こうした意味でLIIは合理的な人々です。必要な支出をリスト化するのを好みます。将来起こりうる逆境や不幸に備えて自分を守ろうとし、「困ったとき」のためにお金を貯めます。
仕事から解放された時間は、孤独と家族との休息を大切にします。ただ何の目的もなくぼんやり遊んで過ごすというのはできないタイプです。チェス、チェッカー、その他の頭脳的なゲームなど知的なスポーツを好みます。趣味は写真、アート、ガーデニング、スポーツなどであることが多いです。LIIの趣味は基本的に勤勉さと献身を必要とし、すべて何らかの積極的な目的を持っていなければならないものです。例えばLIIはデザイナーズ・ラベルを集めることはしません。他人の助けを必要としない活動では、自分が興味を持っているプロジェクトに何時間でも没頭できます。誰かが自分のやっていることに興味を示してくれれば、喜んですべてを見せ、説明しようとします。
LIIの多くは音楽が好きで、楽器を演奏したり、自分で曲を作ったりと音楽的なセンスがあります。
機能の概要
- 思考は分析的な性質を帯びています。知識はグローバルな最大公約数に基づいて処理されます。自分の経験に基づいて、意識の中でモデルを作成します。細心の注意を払って仕事をし、すべてが正確で整然としていることを好み、仕事において非常に正確で判断力があります。
- 現象や出来事の本質に迫ろうとします。その背後にある核心的な理由を探り、新たな可能性を生み出します。世界がどこに向かって進歩しようとしているのか、その結果起こりうる危険は何かを予見する方法を知っています。
- 自分の意思を表現できません。不名誉なことや嘆かわしいと思われる行為はできません。個人的な健康とその維持の分野には疎いです。
- 必要とされる道徳や伝統の規範を守らなければならないという考え方が強く、それに適した方法で行動しようとします。感情的な接触よりも知的な接触を好みます。他人から心理的に距離を置いています。感情表現は、多くの場合、社会によって指示された規範に基づいて抑制されます。争いごとに干渉したり、巻き込まれたりしないようにします。感情的な状況を避けます。
職業
LIIは、分析研究の仕事に必要なすべての基準を持っています。複雑な問題を解体し、問題を俯瞰的に見て個人的な推測を明確に提示する能力は、LIIを優れた指導者や科学者にしています。またLIIの中には芸術分野で活躍する人々、特に音楽家が多く含まれています。