このタイプの人は、人の中に秘められた才能や可能性を見抜く力に優れています。「ハクスリー」というニックネームで呼ばれるIEEは、風変わりで個性的な人々に強く惹かれ、彼らの特技や能力を心から称賛します。その対象は、優れた科学者や芸術家、あるいは霊的な能力を持つ人物など、実に幅広いものです。
名前の由来となっているトマス・ハクスリーは、チャールズ・ダーウィンの進化論を広く世に広めたことで知られています。彼の尽力によって、進化論は多くの人々に知られるようになりました。
また、IEEは、建設のような現実的な分野も含めて、あらゆるプロジェクトの将来性を直観的に見抜く力があります。そして、それが成功するかどうかをすぐに判断できるのです。人付き合いも非常に得意で、初対面でもすぐに打ち解けることができ、相手に好印象を与えたり、気に入られるのが自然とできてしまいます。さらに、人と良い関係を築こうと努力する姿勢があり、相手の興味を引き、説得して行動を促すことにも長けています。
たとえば、『トム・ソーヤーの冒険』の中で、トムが友人たちに「柵のペンキ塗りは楽しい遊びだ」と思い込ませ、結果的に自分はほとんど手を動かさずに済ませたエピソードを思い出してください。トム自身がペンキ塗りを得意としていたわけでも、やりたがっていたわけでもありませんが、巧みに周囲をその気にさせたのです。
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IEEである子どもたちは、大きな夢を抱き、発明好きでじっとしていられず、常に何か新しいことを企てています。大人になると、単調な事務作業や決まりきった仕事にはあまり関心を持たなくなり、人間そのものに深い興味を示すようになります。そのため、多くのIEEが心理学の道を志します。
また、優れたジャーナリストとして活躍することも多く、時には政治家として社会に影響を与える存在にもなります。たとえば、アメリカの大恐慌時代に大統領となったセオドア・ルーズベルトは、優秀な経済学者たちを周囲に集め、国家を危機から救いました。さらに、デール・カーネギーの著書『人を動かす』など、人間関係に関する書籍は、今も世界中で読み継がれています。
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IEEには、特有の行動パターンがあります。異性から好意を寄せられる魅力を自然に備えている一方で、いざ親密な関係になりそうになると、寸前で距離を取ることがあります。この傾向は、ストルガツキー兄弟(アークァディイ・ストルガツキーとボリス・ストルガツキー)の小説『神様になるのも楽じゃない』に登場するドン・ルマータとドナ・オカンの関係にも似ています。
また、何か脅威となるような状況が起こりそうなとき、IEEはそれをただ待ち構えるのではなく、先手を打って行動に出ます。そして、自分にとって意味が理解できないものを一方的に押し付けられることには、強い反発を覚えます。