このタイプの人は、時間の流れや状況の変化を直観的に読み取る力に優れています。たとえば、ある出来事が始まったときに「これはどういう結末を迎えるか」をすぐに察したり、特定の場面で他人にどう接すればいいかを的確に判断したりします。ただし、こうした予測は楽観的というよりも、「どうせうまくいかないだろう」といった悲観的なものになりがちです。興味深いのは、そうした予測の多くが実際に現実となる点です。たとえば、フランスの予言者ミシェル・ノストラダムスの多くの予言が的中したと言われているように、です。
ILIは、もともと悲観主義や懐疑主義を内に抱えていることが多い一方で、出来事や人物が自分にとってどれだけ利益になるかを、冷静に、そして論理的に計算する力にも長けています。
◆◆◆
彼らはお金の管理が得意で、無駄遣いを嫌います。若いILIが「お金がない」と言うことがありますが、それは本当にお金がないのではなく、ただ「使いたくない」というだけであることが多いです。
論理的な思考に優れており、数学や物理学、プログラミングなど理系の分野で才能を発揮する人も少なくありません。たとえば、ノーバート・ウィーナーは現実世界の現象を数式で表す「モデリング」や、マネジメントの問題に関心を持ち、最終的には「サイバネティクス(制御と通信に関する新たな科学)」という分野を切り開きました。
他人との関係においては、実用的で着心地のよい服を好み、健康や住環境の快適さにも自然と関心を持ちます。
一方で、他人が激しく感情をあらわにするような場面には苦手意識があり、そういう状況からは距離を置こうとします。あまりにも居心地が悪くなると、その場で眠ってしまうことさえあります。そうした反応から、彼らは感情の乏しい人のように見えることもありますが、彼らにとって「感情的になること」は「苦痛を味わうこと」とほぼ同義なのです。
意志が強く、決断力があり、知的な会話ができる人を好きになりやすい傾向があります。