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ソシオニクス 精神的ダイナミクスの種類

2021年5月23日日曜日

サブタイプ ソシオニクス 連想モデル


精神的ダイナミクス

はじめに

記事「サブタイプ理論」で説明した通り、人の精神的エネルギーには4種類のタイプ(自我、イド、超自我、超イド)がある。この4種類のうち、2種類のエネルギーが支配的で(主要TPE、補償TPE)、1つは中立、そして残る1つは非常に弱いとされているが、このうち支配的とされる最も顕著な2つのエネルギーに基づいて、精神的ダイナミクスを決定することができる。

主要TPEと補償TPEはどちらも人にとって快適なもので、両者の切り替えは簡単に行われるとされている。

TPEには、それぞれ下記のように二分法が対応付けられている。

自我タイプ - 外向、合理、動的(LIE、EIE、LSE、ESE)
超自我タイプ - 内向、合理、静的(LII、EII、LSI、ESI)
イドタイプ - 外向、非合理、静的(ILE、IEE、SLE、SEE)
超イドタイプ - 内向、非合理、動的(ILI、IEI、SLI、SEI)

このうち、主要TPEと補償TPEで共通する二分法の項目の特性は強化される(例えば主要TPEに自我、補助TPEに超自我を持つ人の場合、合理という特性が強化される)。

精神的ダイナミクスには、下記の6種類ある。

  1. 外向:自我-イド、イド-自我
  2. 内向:超自我-超イド、超イド-超自我
  3. 合理:自我-超自我、超自我-自我
  4. 非合理:イド-超イド、超イド-イド
  5. 静的:超自我-イド、イド-超自我
  6. 動的:自我-超イド、自我-超イド

外向

自我-イド、またはイド-自我

自我とイドが対立し合う組み合わせ。通常、この精神的ダイナミクスを持つ人は、外界とのコミュニケーションや交流を強く求めている傾向がある。

主要TPEが自我とイドのどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている。

  • 自分や他人の行動を合理的に管理・制御したいという欲求
  • 他者から独立して、衝動のまま自由に行動したいという非合理的な欲求
  • 内向

    超自我-超イド、または超イド-超自我

    超自我と超イドが対立し合う組み合わせ。このタイプの人には秘密主義の傾向や、狭い範囲の知人とのコミュニケーションや慣れ親しんだ環境を好む傾向がある。

    主要TPEが超自我と超イドのどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている。

  • 他者に対して責任を持ち、他者に対して十分な時間と注意を払いたいという欲求
  • 自分のことを考えて、自分自身のために行動したいという欲求
  • 合理

    自我-超自我、または超自我-自我

    自我と超自我が対立し合う組み合わせ。これは、人間の行動、思考のあり方において、このタイプの人は合理性が優位にあることを指し示している。

    主要TPEは自我と超自我のどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている。

  • 他人を支配して自分の意志を押し付けたいという欲求
  • 自分の利益やニーズを他人の意見や利益に従属させたいという欲求
  • 非合理

    イド-超イド、または超イド-イド

    イドと超イドが対立し合う組み合わせ。このタイプの人は、環境を厳しく管理したり、多数派の意見に依存したりする必要性が非常に希薄だという特徴がある。彼らは、まず自分の個人的な自由を大切にし、それと同時に他人が自由に自己決定や自己表現をする権利も認めようとする。

    主要TPEが自我と超自我のどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている。

  • 今この瞬間の生活を楽しみたい、満喫したいという欲求
  • 自己防衛を図りたい、押し付けがましい外部からの影響から自分の内面世界を守りたいという欲求
  • 静的

    超自我-イド、またはイド-超自我

    超自我とイドが対立し合う組み合わせ。このタイプの人は、合理性と非合理性、内向性と外向性という相反する概念の間でバランスをとっているが、人格構造には動的な要素が十分に表れていないという特徴がある。これは主に興味の安定性や、気分や習慣の安定性という形で表れる。

    主要TPEが超自我とイドのどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている。

  • 公共の義務や他人に対する道徳的責任を果たしたいという欲求
  • 個人的なニーズを満たしたいという欲求
  • 動的

    自我-超イド、または自我-超イド

    自我と超イドが対立し合う組み合わせ。このタイプの人は、持ち前の精神の可動性と、異なる精神状態への適応性によって、合理性と非合理性、内向性と外向性という相反する概念の間でバランスをとっている。それに加えてこのタイプの人の人格構造の中には、動的な要素が顕著にみられるという特徴がある。この動的な要素は、神経プロセスの流動性や、気分・感情の変化のしやすさという形で表れる。

    主要TPEが自我と超イドのどちらなのかにもよるが、このタイプの人は下記の2つの欲求の間でバランスをとっている(外部からの破壊的な影響から自分を守らなければならないような危機的状況下で特に顕著になる)。

  • 外部に自分の意志を押し付けたいという欲求
  • 状況に抗わず、従ってしまいたいという欲求

  • 精神的ダイナミクスと精神の発達

    タンジェマンによると、人の精神のバランスは、合理 / 合理性、外向 / 内向、静的 / 動的という3種類の基本的な二分法のバランスで決定されているとしている。この3種類の尺度のバランスをとれている状態は、人にとって最も自然で心地が良い状態であり、このバランスをとることとで、心の成長のゴールである「調和」に近づくことができると説明されている。

    ここからはタンジェマンの発言ではなく、サイト管理人が連想モデルの複数の記事を読んだ感想になる。連想モデルではタイプと色や音楽の紐づけがされているが、人が好みの音楽を列挙したとき、必ずしも自分のタイプに紐づく音楽や色だけを列挙するとは限らないことがわかっているが、こうして別のタイプの色や音楽も好みとして挙がってくるのは、連想モデル的に説明すると、TPE間のバランス調整の一環なのかもしれない(自分に欠ける要素を持っている双対関係のタイプの人を求めたり、恩恵関係のタイプの人から魅力的な刺激を得るのと同様に)。


    参考:

    ソシオニクス・タイプ診断

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