男性の場合
リラックスしていて、満たされていて、徹底的なまでに冷静な人です。仮に身長が低かったとしても、このタイプの男性は確かな自己価値観を持つ勇敢で控えめな男性という印象を与えます。優れた美的センスを持っており、ダークグレーやダークブルーの無地のセーター、落ち着いた色合いのシャツなど、快適で目立たない服を選びます。
SLIはほとんどの場合がっしりした体つきをしており、動作は遅く、やや気だるげです。半分座って半分横になるような姿勢をとるのが好きです。リラックスできるチャンスがあれば、SLIはすぐに休息に最適なポーズを取り、くつろぎ始めるかもしれません。
落ち着いた状態では、真剣な表情で自分自身に没頭しているように見えます。特に仕事をしている時は、周囲のことにほとんど気づいていないように見えるかもしれません。しかし奇妙なことに、彼らはすべてを見ています。近づいてみると、まるで不本意のように、ゆっくり目を上げます。そこには無関心さと憂鬱さが半々に混じっています。彼は生きているのではなく、苦しんでいるかのように思えます。
知らない人に対して、適切な話題を見つけ出すのは難しいです。しかし一度会話が始まれば、SLIは質問されたことに対して、丁寧に、親切に答えます。SLIは通常、自分自身に不必要な注目が集まらないように努めており、静かに話します。
基本的に、誰もがSLIの笑顔を目にすることができるわけではありません。身近で、よく知っている人だけに限られます。SLIが微笑むと、彼らの厳格で無感情な顔が、いつになく優しく見えます。
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幼いSLIは、通常、優れた体力によって他タイプとは区別されます。器用で機敏な子供です。体操や武道のレッスン中に安らぎを感じます。彼らの肉体は、彼らの意のままに動きます。そのためトレーニングはSLIに大きな喜びを与えます。手先が非常に器用なので、模型作りや、その他手を使う作業全般に興味を持ちます。
幼いSLIは、嫌々であったり、プレッシャーから仕方なくと言ったように見えるものの、一般的にはよく勉強します。果てしない怠惰さと闘いながら(時にはそれに成功しながら)力づくで宿題を片づけているように見えます。しかし、時々この戦いに負けてしまい、特に高校では学力が地の底まで落ちてしまうこともあります。
基本的にSLIは勤勉で知的な人です。特に物理学を始めとした理系科目全般で好成績を残すことが多いです。しかし、優秀なガリ勉の栄光がSLIを魅了することは滅多にありません。年を重ねるにつれて、目標を設定し、計画的に取り組むようなスポーツからは縁遠くなることが多いですが、一時的な運動や気まぐれ的な活動として、バーベルやダンベルをつかったトレーニングを楽しむこともあります。
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このタイプの男性は、観察力があり、皮肉な精神と、控えめで洗練されたユーモアのセンスを持っていますが、誰もがそれを見せるわけではありません。SLIは自分をアピールしたがらない人です。人や騒音、あらゆる種類の喧噪から離れた人里離れた場所で静かな生活を送ることを好みます。
男性SLIは、まるで現代文化の外側に立つ存在のような人です。あらゆるものに異常なほどに批判的で、独自の視点を持っており、安っぽい演出や広告に夢中になることはほとんどありません。また、大轟音のディスコや、大勢の知らない人間がバカ騒ぎに興じる集まりは避けます。
その一方で、自分が評価され、愛されていると感じる親しい人々との社交的な集まりや小規模なパーティでは違った様相を見せます。こうした場では、SLIが先頭に立って他の参加者を楽しませるか、少なくとも全体的なお祝いムードをサポートするよう尽くすかもしれません。
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すべての女の子が、出会った最初から疑り深いSLIを魅了できるわけではありません。まず、SLIはそもそも自分に魅力を感じる人間がいるなどとは思ってもいません。次に、短期間でSLIの興味を引き起こすことができる人間はほとんどいません。つまるところSLIは急がず慌てず生きています。
このタイプの人々は、見た目は頑強そうですが、その背後には信じられないほどの内気さと優淳不断な性格が隠れています。人間関係をあまりよく理解していないため、いつイニシアチブを発揮すべきか、いつそうではないのかが、よくわかりません。そして人間関係への恐れを避けて、イニシアチブを一切とらないという選択に流れてしまう傾向があります。そのかわり、他人の興味を刺激するために、不在という方法を好みます。自分自身を神秘性で満たすために、姿を消すのです。
SLIとの関係は通常「偶然」起こりますが、SLI自身もそれがどこから来たのか、いつ始まったのかわかっていません。このタイプの人は、偶然目に留まり、心惹かれた人を長い間遠くから観察しているうちに、恋に落ちることがあります。それと同時に、SLIは本質的に熟考的な性格の人であるため、通常、何か月も、場合によっては何年もの間、何もすることができません。
実話「私は医学生でした。そしてある女性のことが好きでした。私は歩き続け、彼女を見つめ続けていました。六年間ずっと、私は彼女が好きでした。その次の二年も同じです。そうして私は大学を卒業しました。さらにしばらくしてから、彼女に電話し、結婚を申し込みました。そうして私たちは結婚したのです」
SLIは秘密主義者です(なぜなら彼らは傷つきやすいからです)。そのため自分の感情を表に出すことを好まず、よく知らない人には慎重に隠そうとします。実のところ、SLIは見た目ほど自分に自信を持っていない人です。パートナーがSLIを賞賛し、サポートすることを学ぶと、SLIはよりうまく人生に対処できるようになり、より幸福になることでしょう。
SLIは一度に多くの人間関係に向き合うことができません。そのため単位時間あたりにSLIが取り組む重要な関係性は、通常ひとつだけに限られます。もしも自分の考えや心が、それまでそれを占めていた人から別の新しい人へと移り変わったとしても、SLIはそのこと良心の呵責を感じたりしません。彼らは簡単に人生の古いページを閉じ、新しい白紙のページを捲り始めます。彼らは今この瞬間を生きています。そのため基本的にSLIは過去の記憶には無関心です。
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SLIの結婚生活は長続きしやすいです(一生離婚せずに、一人の人と添い遂げることも多いです)。SLIの末永い結婚生活には、十分な快適さが欠かせません。十分な快適さがあれば、SLIは惰性で結婚生活を続けることでしょう。またこういう時SLIは、仮に離婚して、新生活を始めたとしても、今より悪くなるかもしれないと考える傾向があります。将来どうなりそうか見通すのは、SLIにとっては難しい事です。
家庭生活においてSLIが最も苦難を感じるのは、人間関係、スキャンダル、そして涙です。いつも優しくて慈悲深いSLIですが、時には厳しいこともあるという点を忘れてはなりません。何か気に入らないことがあると、何の前触れもなく、すぐそれについてあなたに話し始めることでしょう。こういう時、彼らはあからさまに脅したりはしませんが、その声には明確に脅しの色合いが見られます。あなたはすぐに気付くでしょう、彼は同じ言葉を二度繰り返したりはしないことを。幸い、SLIの怒りは長続きしません。だからこそ彼らがまさに怒っている最中に、SLIと口論するのは避けた方がいいでしょう。SLIは嫉妬深くて怒りっぽいですが、同時に同情的でもあります。
SLIの中には、一生をただ一人の人とのみ添い遂げることもあります。幸運にもそれに値する女性に出会えたSLIは、一生涯その女性を愛し続けることでしょう。SLIとの信頼関係は非常に強いものになります。強い信頼関係があれば、SLIは機嫌が良くなり、妻(またはガールフレンド)への愛と気遣いの心が増すことになります。こんな時のSLIは、強い信頼感、オープンな心、精神的安らぎ、そして幸福を手に入れます。この幸福を続けるために、SLIはさらに多くのことをするでしょう。
SLIの家庭の子供たちは、通常、父親からのサポートを享受することになります。SLIは子供たち相手に、狭量で見下すような態度はとりません。多くの場合、彼らは子供たちに愛着を感じ、子供たちの友達になり、子供の役に立つことは何でも教えようとします。
マメに家事をこなします。このタイプの人は手先も器用です。家庭に置いて、SLIの俗物性は高価で美しいものを好むという形で表れます。彼らは生活を便利で快適にしてくれるあらゆる仕組みが大好きです。
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実践家として、SLIは職場でも家庭でも、本当に必要な事、具体的な利益に繋がることだけを行います。彼らは自分のリソースを浪費することを好みません。物の価値と品質の関係を評価する専門家です。何かを買うために必要な金額を稼ぐために、どれだけの労力と時間が必要なのかを見積もるのも得意です。
この計算の結果、行動を開始する価値がないと判断することもあります。一言でいえばSLIは省エネの原則に従って生きています。つまりより多くの収入を得ることを目指すのではなく、出来る限り労力を少なくするために、ニーズを最小限に抑えようとします。一般的に、SLIは過度の運動を好みまず、できるだけ長くお気に入りのソファーの上で快適にリラックスしていようとします。そのために、このタイプの人はあらゆる作業を自動化したがります。
どのような取り組みにおいても、SLI には必要な感情的な態度、つまり熱意が欠けています。したがってSLIには、彼らの抱く懐疑心を払い、新しい取り組みを始めるよう鼓舞してくれる人が必要です。SLIをちょっとした冒険に誘うのは簡単な事が多いです。彼らは珍しい刺激を受けてリフレッシュするのが大好きです。こうしあ刺激は人生を彩り、新しい光で輝かせ、退屈な日々から一時的に離れるのに役立ちます。このタイプの男性は即座に準備を整えて旅に出かけることがあります。新鮮な空気を求めるように、新しい経験を求めて旅に出かけ、ハイキングを楽しむのです。こういう旅の最中であれば、不便さや快適さの欠如も我慢できます。
それと同じ理由で、SLIはサプライズが大好きです(彼らは自分の経験から、人生において新しいことがいかに素晴らしい事かを知っています)。大切な人が長い間夢見ていたものをプレゼントしたり、前触れなしに、その人のために何かいいことをしたりします。こういう時、SLI自身も、相手と同じくらい喜びを感じています。SLIは時々、自分の大切な人の目の前にサプライズで訪れて喜ばせることもあります。
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SLIは怠け者ですが、貯金が底を尽きることはありません。SLIが選ぶ仕事は、高度な専門スキルと専門知識に加えて、人に頼らず自分一人だけで決定を下す力の全てが必要になる重要な仕事であることが一般的です。さらに通常SLIはこうした力の全てを持ち合わせています。彼らは優れた医師、理学療法士、経済学者、建築家、コンピュータ専門家、物理学者、哲学者、映画監督になる可能性があります。
とはいえSLIにとっては、ビジネス面だけではなく、職場の人間関係も非常に重要です。SLIは注意深く人間関係を観察しています。彼らは愛され、評価され、賞賛されることを必要としています。そのおかげで、SLIは通常、チーム内のみんなのお気に入りの地位を享受しています。
女性の場合
基本的に、このタイプの女性はがっしりとした体つきをしておて、時には太っていることもあります。自信に満ちていて、自分の価値を理解している人だという印象を受けるかもしれません(ただし、SLI自身がそう考えているかどうかとは別です)。
顔つきは丸みを帯びていることが多いです。リラックス状態における典型的な女性SLIは、口角を下げ、まるで自分の内に没頭しているような眼差しをしています。厳しい態度を取ったり、激しい不信感を他人にぶつけるタイプではありませんが、相手への理解や寛容さを見せつつ、それと同時にいつも懐疑的な眼差しをしていて、会話や状況に応じて皮肉を言う可能性があります。
通常、SLIはせかせかせず、真面目で、穏やかな気性をしています。体型がそれほど細くなかったとしても、その動きには美しい柔軟性が際立っていて、怠惰な優雅さが感じられます。彼女は王族のように振る舞います - これが彼女の自然な状態です。このタイプの女性には、自己価値観が本質的に備わっています。自分に必要なスペースを完全に占有し、自分にふさわしい扱いを要求します。
親しみやすく控えめな点は、初対面時のSLIに見られる代表的な特徴です。SLIはゆっくりと対話者を見つめ、相手がどのように行動するか、相手が信頼できそうか観察し、評価します。こういう時、SLIは冷静さを保ち、無用な会話や動き、過剰な表情やジェスチャーはせずに、その場で必要とされるだけの礼儀正しさだけを見せます。
SLIは、どんなにお金持ちだったとしても、スマートに、きちんとした美しい服装を選びます。高品質で実用的な服装を好みます。このタイプの女性は、暗くて落ち着いた色調を好みます。派手な色や明るい色、突飛な色の組み合わせは避けます。一言で言えば、彼女の服は彼女に非常に調和しています。彼女の体型、髪、目の色とよく合っており、屋内にいるか屋外にいるか、天候はどうかといった要素とさえ調和しています。
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SLIは内向的で、人にあまり興味がありませんが、愛する人や仲の良い友達とおしゃべりしたり笑ったりするのは大好きです。彼女はしばしばジョークを言い、皮肉なトーンで話すことで、会話相手や仕事仲間をうまく楽しませます。友人との会話(直接話す場合もあれば、電話で話す場合もあります)は何時間も続くことがあります。時々友達を家に招くのも好きです。こういう時、彼女は、自分が注目の的となるこの夜の中心にいることを、ほとんど努力を払うことなしに楽しんでいます(言うまでもないことですが、これはSLIが大規模な集団におけるマスコット的役割を好むという意味ではありません)。
幼少期から青年期にかけて、SLIは非常に学業成績が良く、自然科学、数学、文学などの科目を好んで学びます。彼女は初等学校ではかなり勤勉ですが、成長するにつれて、定期的な宿題にうんざりし始めます。勉強への熱意はないものの、真面目に取り組むこともあります。体育はあまり好きではなく、スポーツに興味を惹かれることはめったにありません。思春期になると、しばしば言うことを聞かず、頑固になります。そして好きでないことを強制されると、自己流のやり方で行動してしまうことがあります。こういう時、彼女がどのような行動をとるか予想するのは非常に難しいです。何かが起こってから初めて、彼女が何をしたか知ることになるでしょう。
実例:ある若いSLIが、両親と共に休暇を過ごしていました。ある時彼女は太陽の日差しの下で気を失い、入院することになりました。いくつかの検査結果を見た医師は深刻になって心配し、「もっと詳細な検査をして治療法を決めるために、少なくとも一週間は入院してください」と言いました。母親も医師に同意しましたが、「この子は病院から勝手に出て行ってしまうかもしれません」といいました。そして翌日、主治医が朝の回診に来たとき、SLIはもうそこにはいませんでした。
これは学校でも同様かもしれません。何らかの理由で、これ以上学校に来ても何も得るものはないと彼女が感じた場合、中退することを決めてしまうかもしれません。SLIのこの決定を覆すことは、不可能ではありませんが非常に難しいでしょう。SLIのこういう傾向の強さは、彼女の両親が彼女の幼少期に、どれだけ規律をうまく教えられたかによって変わります。
親にとっても、他人にとっても言えることですが、SLIとのコミュニケーションの難しさは、SLIが常に自分の行動の正しさを確信していて、誰の意見も聞かないせいで生じます。彼女は何事にも自分の意見を持っていて、誰のアドバイスも必要としていません。つまるところ、彼女に影響を与えたり、彼女の計画にないことを強制することはほとんど不可能だということです。
同じ理由で、彼女を喜ばせるのは非常に難しいです。SLIと知り合った際には、ぜひ彼女がどれほど簡単にあなたの冗談を理解し、どれほど素早く鋭い皮肉的コメントで応答できるかに注目してください。彼女を言葉を詰まらせることは決してありません。なぜなら彼女は賢く、機知に富んでいるからです。
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彼女と既知の間柄になるためには、SLIの特徴をいくつか知っておく必要があります。まず最初に、彼女の傲慢そうな態度や、すべてに対して懐疑的な態度という点について考察してみましょう。確かに初対面の時点で、彼女のこういう点を怖がって離れていく人もいるかもしれません。しかし外見から想像するのは難しいかもしれませんがSLIの内面はその外見通りではないかもしれません。実際、彼女にはある程度の冒険心が備わっています。彼女は新しい可能性や小さな冒険に興味をそそられます。良き相棒と共に全力で没頭できる小さな冒険に夢中になります。確かに、友達がそばにいない場合、彼女は自分から積極的に行動しません。SLIには、彼女を興奮させ、活気づけ、喜んで一緒に動き回り、情熱で鼓舞する人が絶対に必要です。
冒険への愛と新しい体験への渇望に加えて、彼女は生きていくうえで何が起こるかはわからない、どんなことでも起こりうると信じています。彼女自身はそれを否定しようとするかもしれません。SLIはこの世のすべてに対する不動の懐疑心を示しますが、それと同時に、心の奥底では奇跡を信じています。もしその彼女に気に入られたいのであれば、積極的に彼女の前に新たな可能性や展望を開示し、二人の間の関係に、予想できない、そして楽しい変化をもたらすようなことを思い切って行いましょう。
彼女が嫌いなものは馬鹿げた悪戯です。面白いとは思えないからです。SLIの背中に「私はバカです」と書いた張り紙をはって悪戯するなど論外です。SLI相手にこういうことをしても、SLIから引き出せる反応は「こんな馬鹿げた悪戯を平然で行うあなたの精神的能力への疑念と戸惑い」だけです。
◆◆◆
彼女は何よりも快適さを大切にしています。したがって最初のデートで海辺に誘うのはやめたほうがいいでしょう。想像してください。海辺でテントをはり、二人で蚊に餌をやる様子を。なんてロマンチックなデートでしょうか。また食べ物には非常にうるさいので、ずっとお粥や、ごった煮の肉ばかりのメニューが続く休暇に彼女はあまり魅力を感じないという点にも注意してください。
SLIをレストランに招待する場合、彼女がどれだけメニューを熟読し、未知の料理にどれだけ疑念を持って精査しているかを観察してください。テーブルに料理が運ばれてきたら、まず最初に香りを味わい、それから口に運ぶというSLIの特徴も観察できるでしょう(ただし口に運ぶのは香りが気に入った場合に限ります)。SLIはどんなに空腹だったとしても、ガツガツと貪るような食事の仕方はしません。ゆったりと席に腰かけ、知的な会話をしばし楽しみ、その後ごく自然に、誰の注意も不用意に引くこともなく、礼儀正しく食事を始めます。
しかし、こういったことはSLIの表面的な現れにすぎません。SLIの魂の世界は、全てがもっと複雑です。一見すると閉鎖的で無感情な人ですが、SLIは何年にもわたって愛を切望し、自分が選んだパートナーに対して真摯でプラトニックな感情を持つことができるという点は、SLIを理解する上で役に立つでしょう。しかしSLIがこうした感情を表現することは一般的にはありません。機会がなければ、SLIの恋人は、SLIが秘める愛を知ることさえないかもしれません。
誰かを惹きつけたいと思った時にSLI女性が行うことのひとつは、特別な注意を払って服選びをし、技巧を凝らしてメイクをして、自分を飾ることです。服装やメイク、外見全体に細心の注意を払い、想像を超える完璧さを体現しようとします。そして彼女は待ちます。もしも何か月も何も起こらなかったら、彼女はきっと自分に言い聞かせることでしょう。「これもまた運命なのだ」と。(wikisocion編集者注釈:SLIのこうした状況評価は、ヴォーティカル・シナジェティクス認知と呼ばれる認知スタイルによるものかもしれません)
もしもSLIと出会い、彼女の興味をひくことができ、上記のようなことが起こらなかったとしても、それで冒険が終わりだとは思わないでください。SLIの場合、感情、思い、経験の流れが、非常に困難を伴いながら魂の奥深くに浸透していくことを、あなたは考慮する必要があります。この浸透の過程は全く不可解なものです。SLIは、あなたとの間に存在する惹かれ合いを長い間無視し、あなたの好意に反応せず、あたかもあなたとの間に何もないかのように振る舞うことがあります(時には、こうした関係性の現れに対して彼女が無知であるせいで、こうなってしまうこともあります)。しかし、最終的にあなたが彼女の愛を目覚めさせることができたのなら、すべてが真剣な情熱に変わるかもしれません。
愛に目覚めた後、このタイプの女性は、しばしば恋人との距離を非常に長くとり、相手に試練を与える傾向があるかもしれません。SLIは恋人との距離を調整することで、意識的に、または無意識的に、情熱を高めようとするかもしれません。彼女に求愛する際は、彼女のカバンを運んだり、電化製品や様々な物を修理したり、家具を移動したり、写真を掛けたりするなど、日常生活におけるちょっとした英雄行為をしてみることをお勧めします。ただし、そうしてあげたからといって彼女から強い感謝の念が返ってくることは期待しないでください。彼女から返ってくるのは、王室の好意のようにささやかな感謝だけです。彼女にとって、これらはやって当たり前のことです。何か特別なことをしてもらったと彼女は思わないかもしれません。
◆◆◆
恋愛の興奮の時間が終わり、SLIと結婚した後で、彼女は最高の姿を見せます。実際、彼女は信頼でき、責任感があり、家庭的です。独自のスタイルで家事を行うのが特徴です。
SLIは収入に関わらず(非常に低収入だったとしても)、快適に生活する方法をいつも見つけ出すことができます。そして収入が極端に少ない場合であっても、彼女も彼女の家族も身なりはきちんと整えられています。衣服は古着屋で入手することがありますが、着古した服や、伸びたYシャツ、ほつれたズボンを身にまとうことはなく、常にきちんとした格好をしています。発達した美意識と、美と清楚さを求める心は決して衰えることがありません。
食べ物に関して言えば、SLIはミニマリズムを特徴としています。このことは、彼女がすべてを経済的に、素早く、そして上品に行うという事実に現れています。日々の料理に時間をかけるのは面倒に感じますが、このタイプの人は、そのための労力を節約するのが得意です。日々の料理を簡便化するための定番料理のレパートリーを持っていることが多いです。料理上手で、休日にはもっとバラエティに富んだ料理も期待できるでしょう。
SLIは子供たちと友達のような関係を築きますが、時にはかなり厳しいこともあります。SLIは明確に定義された非常に厳しい要求を子供たちに提示します。子供たちが甘やかされることはめったにありません。SLIは厳格で要求の厳しい母親ですが、落ち着いた状態では同情や思いやり、優しさを示すことができる母親でもあります。
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このタイプの女性は非常に優秀な労働者になります。責任感があり、信頼でき、勤勉で、どんな仕事でも完遂する方法を知っています。多くの場合、このタイプの女性はエンジニア、経済学者、医師、取締役、会社経営者になります。美容院、スタジオ、修理作業員など、手先を使う仕事にも興味を持ちやすいです。
このタイプの女性は(男性も同様ですが)、言葉を扱う特別な才能を持っていることがよくあります。きちんとした教育を受けたSLIは、口頭でも文書でも自分の考えを明確に表現できます。彼らは内容だけでなく、音節の美しさも完全に理解しています。これが、SLIに優れた編集者、詩人、作家が多い理由です。
仕事内容を問わず、SLIの上司はSLIについて次の二つのことを確信していることでしょう。ひとつは、彼女が高い資格を持っている点、そしてもうひとつは、仕事仲間として信頼できる人物であるという点です。
同時に、ほとんどの上司は、彼女の性格が非常に複雑で、独立心が強く、他人の意見や要求に容易に従わないことも知っていることでしょう。いずれにせよ、SLIが余計な残業を嫌うタイプであることは、すぐにわかることでしょう。
SLIは特にお気に入りの仕事仲間を選ぶ傾向があります(通常、SLIの本当の友人は1人か2人しかいません)。そうしてSLIに選ばれた人々は、彼女を愛し、大切に感じていることが多いです。チーム内で最も気に入られているメンバーとしての役割は、SLIにとって非常に魅力的に感じられるものです。そして実際、彼女はその役割と射止めることに成功することが多いです。彼女と一緒にいることは楽しいことです。興味深い話題について話し合うことも出来ます。
SLIは周囲の人々を楽しませる手段として、様々な占いのシステムや、その他の秘教的な知識(あまり一般的には知られていない、深遠であったり、秘匿されている知識。哲学や宗教、神秘主義、スピリチュアリティなど)を活用することが多いです [1]。定期的にこうしたトピックを頼りにするSLIは、次第に風水、タロット、占星術、その他様々な類似システムに非常に精通することがあります。こういったものは、SLIがかなり曖昧にしか見通せていない未来を覗く助けにもなります。
訳注
- ^ グレンコはSLIとしてグリゴリー・ラスプーチンを挙げている:関連記事「ソシオニクス SLI(ISTp)by Gulenko」