タイプ1が自分のことを「タイプ7ではないか」と誤認することはほとんどありませんが、タイプ7が自分のことを「タイプ1ではないか」と誤認することはあります。これはタイプ7の退行先がタイプ1であるためです。長期間ストレスに晒され続けたタイプ7は、タイプ1に退行して「完璧主義な面」や「秩序を欲する」ような部分が強調されるようになります。
しかし、退行して一見するとタイプ1的な特徴が目立つようになったとしても、あくまでもタイプ7はタイプ7です。これまでの人生を振り返ってみて、自分の人生における問題がタイプ1に関わる問題(厳格な自制心や、自分の内側から来る厳しい批判、衝動の抑圧)なのかどうかを見極めれば、自分がタイプ1なのか、それともタイプ1に退行しているだけのタイプ7なのかを明らかにできます。
タイプ概要
タイプ1 | タイプ7 | |
---|---|---|
囚われ | 怒り | 貪欲 |
根源的恐れ | 悪く、欠陥があり、邪で堕落していること | 必要なものを奪われてしまって 痛みに囚われること |
根源的欲求 | 善き存在であること、人徳があって バランスがとれていて誠実であること |
幸福で、満足していて、充足していること |
超自我の声 | 正しいことをすれば大丈夫だ | 必要なものを手に入れたら大丈夫だ |
共通点
タイプ1とタイプ7は下記の点が共通しています。
- 理想主義的で、世界と人間に対して高い理想を持っている
相違点
タイプ1とタイプ7は下記の点が異なっています。
タイプ1 | タイプ7 |
---|---|
楽観的ではない | 楽観的(なんだかんだで未来はきっとうまくいくだろうと考える) |
計画の変更は嫌い | インスピレーションに従って自由に計画を変更する |
社会的な意味で自意識過剰(自分はこうあるべきという意識が強い) | 社会的な意味で無頓着(自分はこうあるべきという意識が薄い、人目を気にしない) |
爆発寸前の怒りに駆られる | 不安に駆られる |
やるべきことに対する集中力が高い | 注意力散漫 |
自分の使命に対して非常に強い確信を持っている | 自分の使命(自分が本当にやるべきこと)が何かわからないという不安を潜在的に抱えている。この不安は「チャンスを逃したらどうしよう」という形で表れる。 |
自分自身に対して完璧主義(何百ページにもおよぶレポートの中で一か所、誤字脱字があったのが耐えられないと感じる) | 自分の欲求に対して完璧主義(店で注文したら、予想していたものとは微妙に違うものが出てきてイラっとする) |
ユングのタイプ論との関係
ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソンの著書「Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery」のTable 14.2. The Jungian Correlationsでは、タイプ1は外向的思考に、タイプ7は外向的感覚に近いとされています。
参考: