機能1,4(結果の側面) VとE
機能2,3(プロセスの側面)LとF
第2セクスタと同様に、第3セクスタもポジティブな感情を愛するセクスタです。また、それだけではなく第3セクスタは物質的な面での利益や快適さも好みます。
彼らは、単に快適さを追求するのではなく、快適さの定義を定めるところから始めようとします。
第3セクスタの論理はより生産的で、そしておそらくよりシンプルです。前の2つのセクスタのように抽象的な思考ではなく、より仕事を中心とした論理を展開しようとします。そのため、目標に向かって効果的に働き、自分自身のために富と快適さを生み出すと同時に、小さな障害にとらわれず、他の人々にポジティブな影響を与え、建設的な思考ができるよう促すことがあります。
彼らの欠点は、集中力がありすぎて、何かにのめり込みやすい点です。
自分の精神状態に気を配れず、本人すらも予期しない形で突然怒りを爆発させてしまうことがあります。
また、他人の弱点や欠点を理解せずに見下してしまう傾向があり、これといった目的を持っていない人や、何かを達成していない人を悪し様に言うことも多いです。
VLFE(レーニン)
1V
VLFEは、支配すること、統制することに傾倒しています。
新しく始まる様々な活動を指揮し、上位の管理職に就くこともあります。彼らにとって、管理をする立場こそが最も適性のある場だと言えます。
VLFEにとって成功しているかどうかを判断する基準の1つは、(最も重要の基準ではないにしても)社会的な地位です。
彼らは往々にして、専門的なスキルや、人と交渉するスキル、自分の希望を主張するスキル、そしてビジネスを通して得られる可能性のある利益を感知するスキルを駆使することで、成功していると判断するに足るだけの社会的な地位を獲得することがあります。
VLFEの1V(I+ You- の意志)は、自分の決定内容とタイミングが正しいと自信を持ち、周囲の人々が上手くいかないのは自分の決定に従わないせいだと考える傾向として表面的に表れる傾向があります。
敗北に伴う不幸は、他の誰のせいでもなく負けた本人の責任だ、それが嫌なら強くならなければならないという考えを持つ人も多いです。
2L
VLFEは、論理的な推論を非常に好みます。多くの場合、彼らは非常に優れた教師や講師であり、長い間教育の場で愛されるような、非常に質の高い教科書の著者でもあります。
さらに、VLFEの論理性は、他人を啓発するのが好きなことにも表れています。それはまるで、1Vである彼らが100%自信を持っている「人生でうまくやっていく方法」を他の人々にも教えようとしているかのようです。
3F
VLFEは、物質的な領域に特別な注意を払っています。
プロのスポーツ選手でなくても、スポーツでかなり優秀な成績を上げる人が多いです。
また、お金を貯めること、資産管理すること、健康に気を配ること、そして人生における肉体的な面での楽しみにも大きな関心を寄せることも多いです。
VLFEからすると、物質的な世界を軽んじる人のことは理解できません。そうした人生観はどこか不条理で不自然なものに見えてしまいます。
4E
快適な環境にいる場合、VLFEは他者の感情を非常に重視します。それは、そうした感情によって相手の様々な情報を知ることができるからです。
ただし、感情で相手に圧力をかけたり動かそうとする行為には非常に否定的です。
一般的に、高い意志(1Vなど)を持つ人々は外部から圧力をかけられることそのものを嫌います。そしてVLFEの場合は、この理由に加えて、真実を判定する基準として感情はふさわしくないという考えももっています。
EFLV(ブハーリン)
1E
EFLVは、素朴な喜びを心から楽しむことのできる人々です。仲間を愛する心やユーモアのセンスがあり、自分自身を笑うことができるのも、このEFLVの特徴です。
EFLVのユーモアは日常生活から生まれるめ、風刺的で現実的です。EFLVは、人生の最も辛い側面から、ユーモアに満ちた笑いを産み出すことのできる優れたパフォーマーです。
しかし、EFLVは単に明るく楽しいだけではなく、非常に忠誠心が強い面もあります。彼らは、つらく苦しい運命に巻き込まれたとしても、忠誠心を貫いて困難な試練を乗り越えることのできるような人々です。J.R.R.トールキンのロード・オブ・ザ・リングに登場する「サム」はこのタイプだと言えるかもしれません。彼は、自分の主人であるフロドと共に、滅びの山までの長い旅路の中で出会う様々な困難を乗り越えたホビットです。
2F
EFLVは、人生の物質的な喜びを心から味わうことができます。物質的な喜びとは、例えば食べ物のことですが、EFLVは食べることだけでなく、美味しい料理を作ることも好きです(サムは過酷な旅の途中、料理を作ることをとても楽しんでいました)。
EFLVのユーモアは抽象的なものではなく、常に現実に即したものです。彼らは、非常に困難な状況に巻き込まれている時でも、その持ち前のユーモアによって笑いを生み出すことができます。
EFLVは非常に勤勉であり、本当に必要だと思えばリスクを取ることも恐れません(この点でもサムの例がよく当てはまります)。
3L
EFLVは、わざと非論理的な振る舞いをすることがあります。時にはステレオタイプな行動に対する皮肉を強調するために、愚か者を演じて見せることもあります。それで誰かから笑われようが、馬鹿にされようが耐えることができます。
EFLVのこうした側面は、「道化師」を想像してみれば理解しやすいかもしれません。中世ヨーロッパに存在した宮廷道化師は、王から自由に発言する権利を与えられていましたが、そんな彼らは風刺を通して他の人々が口に出せないような真実を語る役目を担っていました。
4V
EFLVは、争いごとに巻き込まれた時には簡単に妥協するタイプです。謂れのない侮辱や批難にも驚くほどの忍耐力を発揮して耐えることができます。
彼らは日常生活で遭遇する様々な困難な物事に対して、非常にタフな面があります。そのおかげで、自分に与えられた仕事に対して忠実であり続けることができます。
「コミックリリーフ [1] 」というイメージを持たれるように振る舞おうとする人が多いです。
ELFV(ルソー)
1E
ELFVの心の中は感情の嵐で渦巻いています。
彼らはそのエネルギーを日記や歌などにぶつけます。ファンタジーを好むほうで、特に、現実の中にほんの少し非現実な要素を織り交ぜたような物語を好みます。
彼らはあらゆる種類のお祝いや楽しい事、観劇を好む傾向がありますが、具体的にどういったものを好むかという点では非常に選り好みが激しいです(例:「私は芸術の形式として演劇は好みません。映画の方が好きです」)。
彼らはいわゆる「騒々しいタイプ」ではなく、どちらかというと内向きなタイプで、騒がしい休日や嵐のような楽しみはあまり好きではありません。
彼らが暴力的な感情表現をすることは非常に稀ですが、物質的な領域 [2] で何らかのストレスがかかり、そのせいで気分を害したときは、怒鳴るなどの激しい感情表現をしてしまうこともあります。
2L
ELFVは、様々な視点と意見に対して非常に柔軟です。
典型的なELFVは、常に自分自身と対話しながら、周囲で何が起きているのかを分析し続ける傾向があります。
彼らは特定の信念を持っていることが多いですが、これは必ずしも本から得たものではなく、個人的な経験や自分自身の観察に基づいている場合がよくあります。
ELFVは、自分が発見したことや観察したことを他の人と共有することを好みます。そうした影響で、このタイプの人には議論好きな人が多いですが、それと同時に他の人々に自分の意見を押し付けることはありません。
討論などを行う際は、相手の論点に注意を向けます。また、相手の論理的な脆弱性に対しては忍耐強く寛容です。彼らはバカだと思われることを恐れません。彼らはそんなことよりも、必要な知識を得ることを重視します。そのため、わからないことがあれば、ためらわずに説明を求めます。
ELFVは新しい知識を学ぶことが好きで、自分が収集した知識を冷静に、しかも相手の理解を批判することなく、はっきり説明することもできます。彼らは自分の知的能力の限界に挑戦することも好きです。なぜなら内心では自分の論理的な能力に自信を持っており、もっとその能力を伸ばしたいと思っているからです。
ELFVは、自分の意見を持っていても、相手を怒らせないように譲歩の姿勢を見せることがあります。また、心の中で抵抗感をあまり感じることなく、外部環境の影響を受けて自分の欲求や研究テーマを変えることもあります。
3F
ELFVは攻撃性や暴力というものに対して非常に否定的で、恐れを持っています(「私は戦いというものが嫌いで、関わらないようにしたいと思っています。基本的に暴力は非常に嫌いです」)。
身体の不調や不潔な環境に対して、細かい部分に至るまで非常に神経質なほうです(「私はとてもきれい好きです。しょっちゅう手を洗い、衛生面に細心の注意を払っています。エンドウ豆を食べたスプーンを取り換えずに、そのまま同じスプーンでジャガイモを食べるようなことはできません」)。
自分の外見に対して何らかの理想を持っていることがあります。完璧な体を求め、自分の現在の体の不完全さに対して不満を抱くこともあります。
しかし、自分の外見を自分自身で評価することができないため、他の人からの意見や評価を求めています。また、彼らは様々な病気を非常に恐れているほうです。病気に対しての不安を感じるあまり、医者に対しても恐れを抱くことがあります。
4V
ELFVは、地位、ランク、ステータス、ヒエラルキーなどに無頓着です。根っからの自信家で、自分の成功を誰かに認めてもらう必要はありません。
ELFVは自分自身を非常に深く洞察力のある人間だと見なしています。自分の長所を知っており、また、敬虔さ、権利の正当性、地位、肩書き、ヒエラルキーなどといった物事の弱点について意見を述べることができます。
「大多数の人々は、自分が高く評価され、尊重されていることを常に確認する必要があり、それに多くの時間と労力を費やしている。これは自己不信から来る行動だが、これこそが野心を生み出す原因になっている」というような考えを持つ人が多いです。
そしてELFV自身は、自分に対する自信に満ちており、「私は哲学的問題を解決し、宇宙に価値をもたらすことができる非常に深みのある人間だ」と考える傾向があります。
VFLE(ナポレオン)
1V
VFLEは物質的な世界を住処とし、それを支配しようとします。「起業家的労働者」を象徴しているようなタイプで、非常に現実的であるだけではなく、物質的な世界に対して適性を持っているため、彼らにとっては富や権力を支配する側の立ち位置におさまることも、さほど難しい事ではありません。
必要があれば、非常に厳しい態度で自分の要求を押し通すことができます。これは自分より立場が下の相手に限った話ではなく、自分より立場が上の相手にも思わず自分の意見を考慮させてしまうような力があります。
VFLEは、ビジネスや生産管理の場では非常によく見られるタイプです。こうした活動において、VFLEはほぼ理想的なタイプだと言えるかもしれません。
2F
VFLEの特徴は、現実的な目標を設定し、それに向かって計画的に、自信を持って行動することです。
ほとんどのVFLEは、自分の行動とそこから得られる利益をよく理解しています。彼らにとって大きな役割を果たしているのは、物質的な豊かさと快適さです。そして、そういったものを創造することが、彼らの持つ重要な目標の一つなのです。
感情的、あるいは論理的な枠組みに押し込めることなく、ありのままの人生を認識するという「人生の真実」の理想を打ち立てたのは、おそらくVFLEだったのではないでしょうか。
VFLEにとって正しい事とは「手で触れることができるもの」であり、価値あるものとは「今、ここで起こっていること」です。彼にとっては未来の目標よりも現在の目標の方が重要なのです。
3L
VFLEは、理論的で抽象的な知識に対しては非常に慎重で懐疑的です。また、あまりにも哲学的過ぎる知恵は好みません。とある革命や内戦をテーマにした映画の中で、「我々はアカデミーを卒業していない [3]」というセリフをいう登場人物がいます。こういったセリフは、VFLEのイメージに合致するセリフです。
VFLEにとって、真実の基準は実用性があるかどうかです。この原則はVFLEの助けになる一方で、あまりにも抽象的な知識を無視し続けてしまうことにつながり、VFLEの足を引っ張ってしまうこともあります。
感覚的な経験だけを信頼しすぎてしまい、その結果、新しい情報を受け入れることができなかったり、あまりにも保守的な人に見えてしまったり、有望なプロジェクトを逃してしまったりすることがあります。
4E
VFLEにとって感情は大きな意味を持ちません。その影響で、彼らは感情的なレッテルや、非難に振り回されたりすることなく、強い自信を持って対処することができます。
VFLEは微妙な感情をうまく読み取るのが苦手です。どことなく厚かましい印象を人に与えてしまうこともありますが、これは彼らが実際に厚かましいからではなく、そうした感情をセンス良く表現することがあまり得意ではないせいです。