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資源と利益(ソシオニクス)

2022年10月15日土曜日

ソシオニクス 二分法

二分法:資源と利益

表記ゆれ

この二分法は、下記のように呼ばれることもあります。

資源(Resource、リソース)の保護、曲がりやすい(Yielding)
利益(Interest、興味、関心、利害)の保護、しつこい(Obstinate)


分類

資源(ExTx, IxFx):SEI、ILE、IEI、SLE、ESI、LIE、EII、LSE
利益(ExFx, IxTx):LII、ESE、LSI、EIE、ILI、SEE、SLI、IEE

α β
ILE SEI ESE LII EIE LSI SLE IEI
資源    
利益    
 
γ Δ
SEE ILI LIE ESI LSE EII IEE SLI
資源    
利益    


典型的な特徴

資源

  1. リソース(資源)は「神聖」なものですが、アイデアは自由に共有し、操作できるものです。
  2. 自分と他人の利害の境界を意識しやすいです。
  3. 人と衝突するほどに、リソースを保護しようとする傾向が強くなります。時に、かなり激しい反応を見せることがあります。
  4. 「できないと分かれば、やらないし、すべて忘れてしまいます

利益

  1. アイデアは「神聖」なものですが、リソースは自由に共有し、操作できるものです。
  2. 自分と他人のリソースの境界を意識しやすいです。
  3. 自分の利益を侵害されないよう気にします。また、利益を侵害された時の反応がかなり激しいことがあります。
  4. 「自分のリソースが不十分だからといって、自分の利益を放棄したりはしません。それよりも、自分のリソースが十分になるまで改善する努力をするだけです」


典型的な特徴(拡張版)

2003 年のレーニンの特徴の研究から取得。

資源

  • 資源タイプの場合、自分のリソース(資源)は「個人的な境界線」で囲まれた「個人の内的空間」(=妥協できない物)に位置づけられています。その一方で、「興味」は操作される対象です。したがって適切なリソースやチャンスがない場合、興味が湧き起こりません。
  • 資源タイプは、他者と関わりながら、自分の関心を自由に表現します(写真を共有し、反対意見を述べ、反論を検討し、他者と関心を共有し協力する用意があります)。資源タイプは「自分の興味」と「他人の興味」を境界線を明確に識別しています
  • リソースをめぐる対立では自分を守ろうとしますが、自分の利益に対する侵害には無頓着です。もし誰かが自分のリソースを侵害し、「パーソナルスペース」に侵入しようとしたら、資源タイプは敏感に、激しく反応します。その反応の仕方は少しオーバーで攻撃的に見えることさえあります。(資源タイプがこのような反応を見せるのは、自分のリソースを「不可侵なもの」だと捉えているためです)


利益

  • 利益タイプにとって、自分の興味を追求することは「個人的な境界線」で囲まれた「個人の内的空間」(=妥協できない物)に位置づけられています。その一方で、「リソース(資源)」は操作される対象です。したがって興味があれば、それを追求するためのリソースやチャンスを探そうとします。
  • 利益タイプは、他者と関わりながら、自分のリソースを自由に操作します(自分のリソースを共有したり、交換したりして、意識的に補充したり、使い切る用意があります)。利益タイプは「自分のリソース」と「他人のリソース」の境界線を明確に識別しています
  • 自分の利益に対する侵害は防ごうとしますが、自分のリソースに対する侵害には無頓着です。もし誰かの利益追求のせいで自分の利益(つまり利益タイプにとってのパーソナルスペース)が侵害されそうになった場合、利益タイプはそれを防ぐために激しく反発します(これは、他人の利益が自分の利益にならない場合に発生します)。


備考

この二分法のキーコンセプトは「パーソナルスペース」、「リソース」(自由に使えるもの)、「個人的興味」(ここでいう興味とは、個人的な興味ではなく、人が興味を持ち、責任と愛着を感じる追求のこと)です。

「パーソナルスペース」とは、人が持つ「自分にとって不可欠な、自分自身の一部」です。人はそれを放棄することができず、外部からの押しつけや侵入から守ろうとします。

資源タイプのパーソナルスペースはリソースで占められており、利益タイプのパーソナルスペースは利害によって占められています。それに応じて資源タイプは利害を操作し(資源タイプは自分のリソースに合わせて、自由に利害を変えながら調整できます)、利益タイプはリソースを操作します(利益タイプは自分の利害に合わせて、自由にリソースを変えながら調整できます)。


資源

「その関心事は、あなたのものかもしれないし、あなたに要求を強要できる他の人々のものかもしれません」

「興味があっても実現できそうもない場合、やがて面白くなくなってしまいます。以前、興味があっても、簡単に興味をなくしてしまいます

「私は自分に関係すること、自分が関わること、やらなければならないことの数を制限しようとしています。潜在的には興味深そうに感じても、引き受けたりはしません」

自分には出来ないと思ったら、それを拒否して忘れてしまいます

「興味があれば、それは当然、能力にも反映されます。不可能な物事のために、無駄な努力はしません

いろいろなことに興味を持つ人の気持ちは理解できません。私は、自分の能力を明確に知っています」


利益

「好きな活動は絶対に手放しません。寝食を削ってでもやります

「中途半端な状態でやめたりなどしません。最後の一滴まで搾り取ります」

「自分が心惹かれる物事を探究したり、開拓すること(言い替えると、何かに興味関心を持ち、それを追求すること)は、私のレゾンデートルのようなものです。心惹かれる物事を探究せずに手放すということは、自分の人格を破壊し、喪失することを意味するので出来ません」

「私の興味関心は、私の肉体的な能力の限界にあります。限界に達すれば手を引きますが、それはあくまでも最後の手段です。しかしその場合でも、興味関心自体を放棄するのではなく『先送り』だけして、十分なリソースが得られる時を待ちます。たとえ利益を得るためのリソースがすでに不足していたとしても、私は自分の利益を手放しません


理論的特性

資源/利益という二分法は、どの合理的情報要素が「評価的/状況的」であるかに対応しています [1]

資源:「評価的」にTeFi、「状況的」にTiFe。
利益:「評価的」にTiFe、「状況的」にTeFi。


出典:


訳注

  1. ^ 評価的:モデルAの第1, 4, 5, 8機能、状況的:モデルAの第2, 3, 6, 7機能。

    評価的な機能:この機能を通して、人は人を評価し、人から評価されることを期待する。この評価結果はあまり変化しない。

    状況的な機能:現状に適応することで、人からの評価を避けようとする。この機能では具体的な行動だけが評価される。

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