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ソシオニクス 合理と非合理(by A. Augusta)

2023年12月17日日曜日

ソシオニクス 二分法

合理と非合理 by オーシュラ

導入

人には16種類のタイプがあります。基本的な資質、つまり性格や情報代謝のタイプを左右する性質に着目すると、下記の8種類ずつの対照的なグループに分けることが可能です。

  1. 8種類の合理(分裂性; шизотимов, Shizotyme) - 8種類の非合理(循環性; циклотимов, Cyclotyme)
  2. 8種類の外向 - 8種類の内向
  3. 8種類の論理 - 8種類の倫理
  4. 8種類の感覚 - 8種類の直観

この4種類の資質のうち、最初のひとつめ(分裂的 - 循環的)は生まれつきのものです。そして残る3種類は、5歳未満の子どもが、最も身近な養育者(多くの場合は母親)の影響を受けて獲得するものです。


◆◆◆


上記の用語に欠点があることは確かですが、それにもかかわらずこうした用語を我々が使用するの理由は「誰と誰が相補的であるのか」がわかりやすいからという大きい利点があるからです。外向と内向、論理と倫理、感覚と直観、これらは全て相補的な関係にあります

資質が上手くかみ合い、互いに補い合うことができるペアは、外向、内向、論理、倫理、感覚、直観が全て揃っています。こうしたペアのことを、ソシオニクスでは双対関係と呼びます。例えば下記は双対関係です。

  • 論理的・感覚的な外向タイプ(LSE) - 倫理的・直観的な内向タイプ(EII)

◆◆◆


ところで、外向 - 内向、論理 - 倫理、感覚 - 直観以外に、もう一種類、分裂性 - 循環性というものがあります。ソシオニクスのルールでは、双対ペアは必ず「二人とも分裂性(合理)」か「二人とも循環性(非合理)」かのどちらかだけとなります。

ソシオニクスの3文字表記では、最初の1文字目が論理か倫理の場合(例:LSE)は分裂性を、直観か感覚の場合(例:SLE)は循環性を意味します。

そして、下記のような外向 - 内向、論理 - 倫理、感覚 - 直観だけではなく分裂性(合理)と循環性(非合理)の両方まで異なるペアは、相補的な関係とは言えません

  • 論理的・感覚的な外向タイプ(LSE) - 直観的・倫理的な内向タイプ(IEI)

このペアは補完しあえる関係であるどころか、対立しやすい関係(衝突関係)であるため、共同活動には適していません。

本ページの下部の表は、全ての相補的なペア(つまり双対ペア)と、ソシオニクス以外の分類ではどのように呼ばれているか、言い換えるとそれらがどのようなアクセントや精神病質の背後に隠れているかを示しています。


◆◆◆


既婚カップルを対象とした研究では、完全な相補性を持つペアが明らかに多いことがわかっています。

ソシオニクスの知識を持つ人であればすでに知っている通り、この「最適」といえるパートナーは、16タイプあるうちの1タイプしか該当しません。もしも確率通りであるならば、無作為に選んだカップルの中に含まれる双対関係の割合は、約6.25%(100/16=6.25%)だと予想できます。しかしながら、実際に無作為に選ばれた50組の既婚カップルのうち、双対関係であったカップルは17組(34%)もありました。この結果から、単純な確率通りには「ならない」ようにしてしまう何かがあることが伺えます。

ここまでのことを踏まえたうえで、人の持つ下記の4つの対極的な性質が、人生においてどのような形で現れるのかこれから考えていきたいと思います。

  1. 合理 - 非合理(分裂性 - 循環性)
  2. 外向 - 内向
  3. 論理 - 倫理
  4. 感覚 - 直観

(当サイト管理人追記)本記事では合理 - 非合理のみを解説します。残り3つは別途作成予定です。


合理 - 非合理(分裂性 - 循環性)

この分裂性(合理)と循環性(非合理)という、人に生まれつき備わっている2つの資質の違いとは、一体どのようなものなのでしょうか。筆者らのデータによると、分裂性(合理)と循環性(非合理)は大脳半球の位置によって決まります

人は片方の大脳半球によって、静的な物体、つまり静止している物体を観察する際に受け取った情報を知覚、処理し、もう片方の大脳半球によって、動的な物体、つまり動いている物体を観察する際に受け取った情報を知覚・処理します。したがって、大脳半球の片方は静的であり、もう片方は動的だといえます。

これは、片方の目をつぶってみれば誰にでも確認できます。

例えば走行している車窓から「動き続ける景色」を見る際により使用している側の目は、動的側の大脳半球に繋がっている目です。車や電車が止まれば、今度はもう片方の、静的側の目が働きます。静的側の目で動いているものを見ようとしても、焦点をあわせるのに苦労したり、場合によっては少しめまいを感じることさえあります。これはテレビを見ている時にも起こります。


分裂性と循環性とでは、大脳半球のどちらが静的で、どちらが動的かが異なっています。

循環性(非合理)の場合、左目(ヒトの目と脳を繋ぐ神経線維は左右でクロスしているため、大脳半球でいえば右半球)が静的、右目(左半球)が動的です。

分裂性(合理)の場合は、右目(左半球)が静的、左目(右半球)が動的です。


動的な情報が左半球によって受け取られる場合、身体動作も左半球によってコントロールされます。

筆者らの観察と調査によれば、循環性(動的が左半球;脳と身体を繋ぐ神経線維はクロスしているので、右半身が動的と言える)だけが一貫して右利きです

分裂性(動的が右半球;左半身が動的タイプ)は、生来的には左利きですが、約50%の人々はこの事実にまったく気付いていません。


◆◆◆


分裂性(合理)と循環性(非合理)は、外見、特に身体の動かし方からある程度見分けることが可能です。

分裂性(合理)の場合、かなり体重が増えたとしても、ある種の痩身性(やせた身体、やつれた身体でよく見られるような身体的特徴)が若干観察できます。

一方、循環性(非合理)の場合、たとえ痩せていても、顔の輪郭やほうれい線に、どことなく丸みを感じられます。特にフェイスラインのふくらみは顕著です。


身体的動作という意味で言えば、分裂性(合理)は固定的です。情報代謝タイプ(つまりソシオニクスのタイプ)によって、カクカクしていて飛び跳ねるような場合もあれば、滑るようなものまであります。

外向的な分裂性(合理)は、角ばった歩き方をします。内向的な分裂性(ソシオニクスにおいて、内向合理タイプは全て「静的」タイプです)では、角ばった歩き方は見られませんが、滑るような要素が見られるようになります。また、威厳を感じさせるような、非常にまっすぐな姿勢を保ちます。ここで「滑るような」と表現しましたが、「柔らかい」ものではありません。分裂性(合理)の「滑るような」には「柔軟性の無さ・硬さ」が感じられます。


循環性(非合理)の身体的動作には柔軟性があり、多かれ少なかれ常に衝動的です。こうした衝動的な要素は、動的・内向的・循環性タイプ(ソシオニクスでは、内向・非合理タイプは全て「動的」です)よりも、静的・外向的・循環性タイプ(外向・非合理タイプは全て「静的」です)の人に多く見られます。

上述したような分裂性(合理)、循環性(非合理)の特徴は、動作にも、表情にも表れます

次の文章は、P.B.Gannushkinが分裂性タイプの歩き方について書いたものです:通常、彼ら(分裂性タイプ)には、動作の硬さや角ばった動作が際立っています。なめらかで徐々に変化する運動の遷移が欠けています。また、マンネリズムや気取った態度が目立つ者もいれば、様式化しようと努力する者、あるいは、極端な単調さや運動性の貧弱さが目立つ者もいます。軍務経験がない場合であっても、軍隊的な堅苦しさを感じさせられることが多く、まるで「堅い木で出来た人形」のように見えるほどです。歩き方も特徴的です。膝を曲げずに歩く者、跳ねるように歩く者、足を引きずって歩く者などが見られます。 (" Selected Works ", Moscow, 1964, 143)


確かに上記引用は、健康な人ではなく分裂症患者、つまり不自然に固定的であったり、強調された行動をとる分裂症患者の話をしたものです。しかしながら筆者が完全に健康な人々を観察した結果によれば、これらの特徴は全て健康な人にも当てはまることです。そしてここで患者たちが「まるで堅い木」だとか「足を引きずる」ような特徴を持っているように見える理由は、単に彼らの性格のタイプがそういうタイプだからです。

我々の見解では、最も「堅い木のよう」な人は論理・感覚・外向的な人(ESTj; LSE)であり、最も「足を引きずる」人は、論理・感覚・内向的な人(ISTj; LSI)です。また最も「跳ねる」のは、論理・直観・外向的な人(ENTj; LIE)です。こうした歩き方の違いは、女性よりも男性の方が顕著です。


◆◆◆


感情にも同じことが言えます。循環的(非合理)な人の感情は、分裂的(合理的)な人の感情と比べると、衝動的で制御しにくいものです。

循環的(非合理)な人はなぜ衝動的に見えるのでしょうか。なぜ循環的な人のことを、C. G. ユングは「非合理的」と呼んだのでしょうか。それは、循環的な人の動作・行動・感情が、常に何らかの感覚や心理状態の結果であり、快適さ、不快さ、静けさ、または不確かさといった感覚に対する反応だからです。

循環的(非合理)な人の場合、まず最初に内面的に「揺れ動き」、その後になって初めて、感情や行為で状況に反応します。他人の感情や行動に、すぐには反応しません。より正確に言えば、循環的(非合理)な人は、自分の行動や感情に反応するのではなく、それらの行動によって引き起こされた感覚に反応するのです。そのために、循環的な人の反応は、ゆっくりしていて、スムーズで、状況に適応したものですが、計画的ではなく、「クリエイティブ」な反応になるのです。


多くの行動は、一度確立された設定に従って行われているだけの、単なる「習慣的」なものです。分裂性(合理)の人は、感情には感情で、行動には行動で、揺らぎなく即座に反応します。分裂性の人は非常に理性的で、計画的で、利用可能なすべての経験に基づいて反応します。そのため、より厳格で、決断力があり、「合理的」で、動作はより速く、より角ばっていて、感情はより鋭く、冷淡に見えます

分裂性(合理)の人々にとって、感覚は行動の結果であり、原因ではありません。正しい行動や感情をとれば、感覚は改善されて良好になり、間違った行動をとれば、感覚は悪化します。そのため、分裂性の人は、行動・感情をどちらも注意深く研究し、考慮します


分裂性(合理)の人は、悪い感覚を感じると「何が悪かったのか」を考え、未来に役立つ経験にするために、過去を掘り下げます

一方、循環性(非合理)の人が悪い感覚を感じた場合、過去ではなく未来(これから良い感覚に変えるためにどうすべきか)を考えます

双対ペア タイプ 機能 ユング ケピンスキー リチコ レオンハルト
合理性(分裂性)
I. LSE TeSi 外向思考 デモンストレーション的 [12]-固執的 [13]
демонстративно-застревающий
EII FiNe 内向的感情 精神衰弱的
психастенический
敏感的 [1]
сенситивный
感情的 [14]
эмотивный
II. LIE TeNi 外向的思考 偏執的
паранойдический
固執的 [13]-偏執的 [15]
застревающий-параноический
ESI FiSe 内向的感情 無力症-神経症 [2]
астено-невротический
不安的 [16]-心気症的 [17]
тревожно-ипохондрический
III. ESE FeSi 外向的感情 過活動的 [3]
гипертимный
過活動的 [18]
гипертимический
LII TiNe 内向的思考 精神無力症的 [4]
психастениче・ский
気分変調症的 [19]
дистимический
IV. EIE FeNi 外向的感情 ヒステリック
истерический
ヒステリック [5]
истероидный
デモンストレーション的 [12]-ヒステリック [20]
демонстративный-истерический
LSI TiSe 内向的思考 サドマゾヒスティック
садомазохистиче・ский
スキゾイド的 [6]
шизоидный
易興奮的 [21]-気分変調症的 [19]
возбудимо дистимический
非合理ペア(循環性)
V. SLE SeTi 外向的感覚 循環性 [7]
циклоидный
易興奮的 [21]-神経質的 [22]
возбудимо-педантический
IEI NiFe 内向的直観 順応的 [8]-過活動的[3]
конформно-гипертимный
神経質的 [22]-過活動的 [18]
педантически-гипертимический
VI. SEE SeFi 外向的感覚 エピレプトイド的
эпилептоидный
エピレプトイド的[9]
эпилептоидный
易興奮的 [21]-エピレプトイド的 [23]
возбудимый-эпилептоидный
ILI NiTe 内向的直観 強迫的
ананкастический (obsessive-compulsive)
順応的 [8]
конформный
神経質的 [22]-強迫的 [24]
педантический-ананкаст
VII. ILE NeTi 外向的直観 衝動的
импульсивный
情緒不安定的 [10]
лабильный
感情的-情緒不安定的 [25]
аффективно-лабильный
SEI SiFe 内向的感覚 過活動的 [3]-不安定的 [11]
гипертимно-неустойчивый
デモンストレーション的 [12]-過活動的 [18]
демонстративно-гипертимический
VIII. IEE NeFi 外向的直観 情緒不安定的 [10]-ヒステリック [5]
лабильно-истероидный
感情的-高揚的 [26]
аффективно-экзальтированный
SLI SiTe 内向的感覚 不安定的 [11]
(неустойчивый)

循環的(非合理)な人の行動は衝動的で、現実の状況や自分の感覚に適応しているに過ぎません。

循環的(非合理)な人は、ある状況、ある状態から抜け出す必要がある時に行動します。その逆に、分裂的(合理)な人は、ある状況、ある状態を作り出す必要がある時に行動すると言えます。


例えば、循環的(非合理)な人は「空腹感」という不快な感覚を取り除くために食べ物を調理しますが、分裂的(合理)な人は、行動の結果としての「満腹感」という快適な感覚を得るために調理します。循環的な人は「美味しい」から食べ、分裂的な人は、たとえ食通であったとしても、「満腹になるために」食べるのです。

面白いことに、循環的(非合理)な人と、分裂的(合理)な人を比べた場合、「空腹感」という感覚がより強く気分に影響を与えるのは循環的(非合理)な人のほうです。空腹状態の分裂的(合理)な人は、空腹状態の循環的(非合理)な人よりも、より長時間、平静を保ったまま待ち続けることができます。


◆◆◆


循環的(非合理)な人が何らかの感覚をキャッチするまで行動できないのと同じように、分裂的(合理)な人は何らかの感情を抱くまで、あるいは何らかの態度(その人に対して自分が取るスタンス)が形成されるまで、人とコミュニケーションをとることができません

こうした態度や成熟した感情がないと、分裂性(合理)の人は、ささいな日用品ひとつでさえ買うことが出来ません。こういう時、分裂性(合理)の人は、上述した循環的(非合理)な人と同じように「行動できない状態」が生じてしまうのです。


一方で、同じ条件で循環的(非合理)な人は「行動できない状態」なしに、つまり態度の形成なしに、直接的な接触を通じてコミュニケーションを始めます。そして、そうする中で、相手がどのような人かを注意深く研究することになります。

循環的(非合理)な人の場合、こうした直接的な接触と研究の後になってから、初めて態度や感情が表れ、その人や物に対するスタンスが決定されます。そのため循環的(非合理)な人は、人との接触自体は早いですが、そうして接触した相手に対する感情を早々に語ることはありません


分裂性(合理)の人が、「合理的」な理由に基づいて、自分の行動や感情の形を簡単に変更できるのと同様に、循環的(非合理)な人は、コミュニケーション相手の資質が自分のニーズに対応していないと知れば、コミュニケーション相手を「合理的」に変更します。


出典:


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出典の全文訳:人間の双対性(by A. Augusta)


補足資料

日本では「自己愛性パーソナリティ障害(NPD)」などのアメリカ精神医学会の精神疾患の診断基準・診断分類(DSM)が有名ですが、本記事ではそれとは異なる区分が使用されています。いずれもパーソナリティ障害に近い分類だと思われますが、日本では馴染みのない区分のため、サイト管理人が調査で来た範囲でまとめておきます。

  1. ^ 敏感的(сенситивный):非常に感受性がある。自己価値感の不足感、内気さ、臆病さがみられる。知的で美的な領域に興味を持つことが多い。思春期にいじられやすい。社会的評価に敏感。
  2. ^ 無力症神経症(астено-невротический):疲れやすく、イライラしやすい。ささいなことで感情が爆発したり、過度に落ち込んだりしやすい。規律正しい。
  3. ^ 過活動的(гипертимный):常に気分が高揚していて、過活動気味。始めたことをきちんと終わらせない傾向。コミュニケーションをしたいという欲求が強い。
  4. ^ 精神無力症的(психастениче・ский):慎重で、自己批判的で、自分に自信がない。高い要求レベルや重責に耐えられない。気分はほとんど一定。性生活でのミスを恐れており、冒険しない。
  5. ^ ヒステリー的(истероидный):自己中心的で、注目の的になることを望む。精力的に様々な人とコミュニケーションをとる。デモンストレーションのために自分自身を傷付けることもある。DSM-5の演技性パーソナリティ障害に類似。
  6. ^ スキゾイド的(шизоидный):一貫した孤立傾向。共感力に乏しく、人との感情的つながりを築くのが苦手。自分の内的世界をほとんど他者に開示しない。自分の楽しみだけを目的とした趣味や空想で内的世界が満たされている。DSM-5の統合失調質パーソナリティ障害(スキゾイドパーソナリティ障害)に類似。
  7. ^ 循環性(циклоидный):積極的で楽観的で社交的。1~2週間単位の短期間のうちに、気分が高揚する状態と、憂鬱になる状態を周期的に繰り返す。憂鬱な時は、全体的に敏感になり、人からの批判に過剰な反応を見せることがある。またこういった時には仕事をする意欲もなくなってしまう。趣味が変わりやすい。
  8. ^ 順応的(конформно):「みんなと同じ」であることを重んじており、周囲に合わせようとする。慣れ親しんだ環境が変化したり、それまでとは異なる社会的価値観が優勢になったりすると、強いストレスを受ける。和を乱すことを恐れる。
  9. ^ エピレプトイド的(эпилептоидный):几帳面で、ささいなことに拘りやすい。イライラして、感情的に爆発することがある。健康に気を配り、時間に厳格。規則に厳格すぎるあまり、仕事に支障が出ることがある。嫉妬深い。自分に服従しない人がいたり、物質的な損失があると我慢できなくなる。
  10. ^ 情緒不安定的(лабильный):気分の変動が非常に激しい。情緒豊か。周囲の人からの注目に非常に敏感。社交的で友好的。特に自分と同世代の人との交流や、人から支えてもらう側の立ち位置を好む。
  11. ^ 不安定的(Неустойчивый):怠惰で仕事や学業を嫌がる。社交的で、非常におしゃべり。自己管理をしようとしない。愛の有無とは無関係に、娯楽として性行為に耽ることがある。
  12. ^ デモンストレーション的(демонстративно):何が何でも目標を達成しようとする傾向。注目の的になりたがる。人への適応力が高い。
  13. ^ 固執的(застревающий):自分の考えや特定の感情に固執しやすい傾向。恨みは簡単には忘れない。敵味方の線引きがはっきりしている。
  14. ^ 感情的(эмотивный):繊細で、ささいな問題でも大げさに悩む傾向。自分のちょっとしたミスや失言を気にして落ち込みやすい。よく知っている人だけに限られた付き合いを好む。
  15. ^ 偏執的(параноический):パラノイア的。不信感や疑念を抱きやすい。陰鬱で、高慢で、非友好的。自己中心的で、自己評価が過大であり、自分の狭い考えや信念に囚われやすい。
  16. ^ 不安的(тревожно):極度の優柔不安さ、過度の自信の無さ、自分自身やパートナーを信頼しきれない。心気症になりやすい。気分の落ち込み。人との衝突を避ける。受動的。
  17. ^ 心気症的(ипохондрический):無力神経症症(астено-невротический)に相当。突然気分が変わる。短気で、これといった原因なしに苛立ちを見せたりするが、その一方で外部からの刺激に鈍感になり、ぼんやりとして集中力に欠けた状態に陥ることもある。
  18. ^ 過活動的(гипертимический):常に活発で明るく、人とのおしゃべりが大好きだが、他人の意見をあまり聞かない。新しいことに挑戦したり、リーダーシップを発揮することが多い。自己評価が高く、根拠のない楽観主義を見せる。罰を与えられても平然としていて効果が薄い。
  19. ^ 気分変調症的(дистимический):憂鬱な気分、自尊心のなさ、寡黙さの傾向。真剣で、公平さや誠実さに高い価値を置くが、意志の力の欠如や行動の遅さが見られる。
  20. ^ ヒステリック(истерический):演技的で、自己中心的であり、他人の目から特別な存在に映りたいという欲求が強い。犯してもいない罪の告白をして見せたり、悲劇の主人公を演じることがある。誇張が多く、感情表現もオーバー。
  21. ^ 易興奮的(возбудимо):衝動的で自制心が弱く、短気。不寛容。高圧的で、人と対立しやすい。家庭では専制的になりやすい。暴力を伴う不適切な怒りの爆発。
  22. ^ 神経質的(педантический):注意深く、極端に細部に気を配る(そのせいで周囲の人まで疲労困憊させることもある)。自分を疑いやすく、頻繁に自分自身を批評する。誠実で忍耐強い。(педантическийを直訳すると「衒学的」という意味になるが、ここでのпедантическийには「極端な細部へのこだわり」というニュアンスはあっても「自分の知識の深さをひけらかす」というニュアンスはないため、「衒学的(Педантичный)」という訳ではなく、それに対応しているリチコの「神経質的(Психастенический)」という語で訳している」)
  23. ^ エピレプトイド的(эпилептоидный):興奮的(возбудимый)とも。利己的で、高慢、疑念深い。短気で怒りっぽく、憂鬱になったりイライラしたりと気分が変動しやすい。頑固で、神経質で、他者に高い要求をつきつける。些細なことに過敏に反応するため、人間関係を悪化させやすい。
  24. ^ 強迫的(ананкаст):過剰な疑り深さや完璧主義。過剰に何かが気になってしまい、強迫的な行動(何度も執拗に確認を繰り返す等)を行う。
  25. ^ 感情的-不安定的(аффективно-лабильный):気分変調症的タイプの特性と、過活動的タイプの特性を併せ持つ。気分の周期的な変化が人間関係に影響することがある。非常に友好的で、高い感受性と道徳的原則を持つ。人からの無関心や孤独には耐えられない。
  26. ^ 感情的-高揚的(аффективно-экзальтированный):気分が急激に変わりやすく、利他的な動機で愛や友情、成功に喜びを感じる一方で、小さな失望や他人の問題にも敏感だったり、神経質で要求が高く、他人の意見を無視し、利己的で高慢、疑念深い面が見られる(興奮的(возбудимый)にも類似)。芸術に強い愛を見せることがある。


参考:

ソシオニクス・タイプ診断

  カテゴリー
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