このタイプの人は、強い意志力を持ち、それが「迫力」や「押しの強さ」として周囲に伝わります。さらに、自分と同じような強さを持っているかどうかを、他の人を見てすぐに感じ取ることができます。
目標達成のために、「カエサル」とも呼ばれることがあるSEEは強い決断力を発揮し、一気に問題を片づけようとします。ためらいや迷いなく突き進む姿勢は、ユリウス・カエサルがローマ元老院に街の占領を報告した際の有名な言葉である「来た、見た、勝った(Veni, Vidi, Vici)」に象徴されるでしょう。
ただし、問題がすぐに解決しない時や、強い抵抗に直面した時には、いったん距離をとって冷静になり、後から改めて取り組むこともあります。一方で、相手からの抵抗を受けた時には、自らも圧力をかけて対抗し、そのスリルすら楽しむ傾向があります。特に男性に多く見られ、こうした姿勢は身体的な行動面でよりはっきりと現れることが多いです。
彼らは自分の力をわざわざ誇示することはありませんが、自分の強さはしっかり自覚しています。そのため、時に他人を見下すような態度をとったり、傲慢さをにじませたりすることもあります。
SEEは人間関係をとても大切にし、できるだけ良好な関係を築こうと努めます。相手を惹きつける術に長けており、自分の感情をうまくコントロールできるため、人の心を自然に引き寄せる魅力があります。異性に対しても気配りが細やかで、親しみを持たれやすいタイプです。ユリウス・カエサルや詩人アレクサンドル・プーシキンの恋愛遍歴のエピソードを思い出すと、その性質がよくわかります。
このタイプには、優れた話者や作家が多くいます。例えば、哲学者・政治家であるキケロや、小説家トルストイ、詩人ジョージ・ゴードン・バイロンなどがその代表例です。
SEEは、人の話をよく聴き、相手に好意を伝えるのがとても上手です。しかし、自分の行動が「非合理的だ」「論理に欠ける」といった指摘を受けると、強い反発を示すことがあります。時には激しく感情を爆発させ、苛立ちや怒りをあらわにすることもあります。特に、自分が納得できない状況に置かれた時にその傾向が強まります。
また、何かに取り組んでいるときに、まわりから「うまくいかないんじゃないか」などと否定されたり疑われたりすると、逆に「見てろよ!」と闘志に火がつくことがあります。たとえば、プーシキンが占い師から「金髪の男の手で死ぬ」と予言されたあと、出会った金髪の男すべてに喧嘩を吹っかけたという逸話がありますが、これはこのタイプの挑戦的な性質をよく表しています。