サイコソフィアの第1セクスタ(EVLF, FLVE, FVLE, ELVF)は、感情表現が開放的で、人間や社会の暗い側面への関心が強い傾向があります。
人との衝突を恐れず、負の側面を探求し、それを他者に認識させる力があります。
ネガティブな事柄を自己理解や成長の契機と捉え、知的・科学的議論や自己改善に情熱を注ぎます。そのため、周囲に緊張感を与える場面もあります。基本的欲求や生活の快適さに敏感で、物質面に強く執着するか、逆に極端に離れる場合もあります。
- 機能1,4:EとF(結果の側面:最終的な成果や結論を重視します。単独で作業する傾向があり、目的達成を優先します)
- 機能2,3:LとV(プロセスの側面:結果よりも過程や進め方を重視します。他者との交流を好み、対話を通じて物事を進めることを大切にします)
EVLF (ガザーリー)
EVLFは、感情的な豊かさと美的感覚を第一に置くタイプです。
芸術や美への傾倒が強く、物質的な価値よりも精神的・感情的な充足を優先します。外向的な共感力や表現力を持ちながらも、日常的な実務や形式的な論理には関心を持ちにくい傾向があります。
意志は穏やかで上品ですが、自己主張や競争は不得意です。全体として、情熱的で魅力的だが、現実的な適応は限定的な性格といえます。
1E
EVLFの第一の特徴は、情緒的な刺激に敏感であることです。喜びや悲しみといった感情が行動の中心にあり、他者の感情にも強い影響を与えます。
芸術的な表現や抽象的な美しさに深く惹かれ、感情を共有することに大きな価値を置きます。負の感情を広めないように抑える配慮を見せる一方、内面では豊かな感受性が常に働いています。
2V
意志は穏やかで柔らかい表れ方をします。他者の意見を尊重し、無理をせず自分のペースを保つ姿勢があります。
直感的に行動することが多いため、慎重さに欠けてリスクを見誤ることもありますが、精神的満足を優先する安定感が周囲に安心感を与えます。
3L
論理機能は補助的に働きます。分析や体系的知識よりも、感情的な共鳴や独自の価値観を重視します。
形式的なルールや上下関係を嫌い、自由な基準で物事を判断します。ただし、美的感覚など感覚的根拠に依存するため、詳細な理論的説明は苦手です。
4F
物質的な快適さや日常的な実務には関心が薄く、必要最低限のエネルギーで対応します。
精神的・感情的な世界を優先するため、物質的価値の理解に乏しく、現実的な対応不足が怠慢や現実逃避と見なされることもあります。
FLVE(アリスティッポス)
FLVEは、物質的な快適さと論理的な思考を優先するタイプです。
効率性と合理性を重んじ、感情的な交流よりも実利や成果を重視します。現実的で分析的な視点を持ちますが、感情の希薄さや打算的な態度が冷淡な印象を与えることもあります。
社会的地位や物質的利益を目指し、短期的な成果を優先する傾向があります。人間関係においても利便性や利益を基準に判断することが多いです。
1F
第一の特徴は、物質的な豊かさや身体的な快適さを重視する点です。贅沢や所有物の充実に価値を見いだし、環境や生活の質を高めることに積極的です。
無駄を避けて効率的に成果を得ることを好み、資産や所有物を安定の基盤として手放さない傾向があります。
2L
思考は明晰で分析的です。状況を整理し、最適な選択肢を見出す力に優れています。革新的な発想よりも、既存の枠組みの中で実用性を追求する姿勢を取ります。
議論や交渉では説得力を発揮しますが、ときに皮肉や冷笑を交えるため、相手に距離を感じさせることもあります。
3V
強い野心を持ち、物質的成功や地位向上を目指す意志が特徴です。社会的状況を冷静に見極め、有利な立場を築くことに長けています。
長期的な計画より即効性を重視し、必要であれば手段を選ばず結果を追求します。実利的で妥協しない姿勢が周囲に印象づけられます。
4E
感情は抑制的で、冷静な観察者の立場を取ります。他者の感情を理解することはできますが、深く共感することは少なく、利益や快適さを優先します。
そのため、親密な関係において感情的な距離が生じやすい傾向があります。ただし状況に応じて周囲と気分を合わせる柔軟さも持ち合わせています。
FVLE(ゲーテ)
FVLEは、物質的な安定を土台に、確かな意志と責任感で環境に働きかけるタイプです。
現実的かつ実用的な判断を好み、抽象的な議論や感情的な動揺には慎重な距離を保ちます。生活における秩序や安全を重視し、安定した成果を積み重ねることで信頼を得ます。
外面的には落ち着いていて控えめですが、内面には粘り強さと統率力を秘めています。感情表現は控えめで、周囲との関係も安定と実利を基準に保ちます。
1F
FVLEは、身体的な快適さと実用性を重要視します。食事、住環境、健康といった日常の基盤を整える能力に優れ、現実の状況を五感を通じて的確に判断します。
安定を守るために計画的に行動し、環境を整えることに喜びを感じます。過剰な浪費は避けつつ、役立つものにはしっかり投資する堅実さを持っています。
2V
意志が強く、困難に直面しても動じません。公平さや正義感を重んじ、状況を見極めたうえで断固とした判断を下します。
他者を導く場面では静かに影響力を発揮し、信頼されるリーダーとなります。自分の価値観に基づいて行動し、必要なときは粘り強く結果を追求します。
3L
論理面では慎重で、複雑な理論より経験と実用性を重視します。抽象的な議論には不安を覚えることもあり、失敗や誤りに敏感です。
その一方で、新しい知識には好奇心を持ち、納得できれば柔軟に取り入れます。論理的な正確さを求めすぎず、現実的に役立つ判断を優先します。
4E
感情は抑制的で、表面的には穏やかさを保ちます。感情的なドラマや対立は避け、落ち着いた雰囲気作りを好みます。
他者には共感的でありながら、感情よりも実利的判断を優先する傾向があります。感情表現は控えめな態度や間接的な行動を通じて示します。
ELVF (アンデルセン)
ELVFは、感情の豊かさと繊細さが際立つタイプです。強い感受性と創造性を持ち、内面世界を深く探求しますが、意思の弱さや現実面への関心の低さが課題となります。
感情と論理が上位にあるため、心の動きに敏感でありながら、物事を分析して整理する力も備えています。しかし、意志(V)と物質(F)が下位に位置するため、決断や行動の継続が難しく、生活面がおろそかになりやすい傾向があります。
1E
ELVFの第一の特徴は、感受性と共感力の強さです。彼らは他者の心の動きを繊細に捉え、感情表現を大切にします。これは芸術や創作の源泉となることもあります。
しかし、感情の起伏が激しく、環境や他者の反応に影響されやすいため、情緒が不安定になることもあります。そのため、周囲からは「感情的すぎる」と見られる場面もあります。
2L
論理は感情を整理し、冷静な判断をもたらします。内省を通じて複雑な状況を分析し、独自の視点で物事を捉える力があります。
常識から外れた独創的な考えを好み、知的な場で力を発揮します。ただし、論理が感情を完全に制御することは難しく、両者のバランスに苦労する傾向があります。
3V
意志の弱さはELVFにとって大きな課題です。自己主張や決断に自信を持ちにくく、行動をためらう傾向があります。
このため、チャンスを逃したり他者に流されやすくなります。さらに、承認欲求が強まり、感情面の不安定さを増幅することもあります。
4F
物質的な側面への関心は低く、生活環境や健康管理を後回しにしがちです。現実の課題に取り組むより、内面世界や抽象的なテーマに集中する傾向があります。
結果として生活が乱れたり、身体的な不調を招くことがあるため、現実面でのサポートが重要となります。
参考資料:
- Afanasiev, Alexander (1999), The Syntax of Love
- [Psyche-Yoga] Sexta 1
- Introduction to Psyche-Yoga
- Описание типов психе-йоги и отношений между ними