EIIは、人に関わる倫理的な問題を最も重視するタイプです。中でも「関係性の倫理 Fi」が第一機能であり、彼らの人格の中心にあります。EIIの創造性は、今よりも理想的で善い人間関係を築くことに向けられています。
EIIは、人の人格そのものに強く関心を持ちます。人を、行動や特徴の集まりとしてではなく、内面に美しさと粗さ、怒りや憎しみなどの感情が共存する「一つの世界」として見つめます。
EIIは年齢に関係なく、周囲にとって精神的・道徳的な導き手や支えとなる存在です。悲しみや心の痛みを抱える人が、慰めや共感を求めてEIIのもとを訪れます。誰かの肩で泣きたくなるようなとき、EIIはそっと寄り添います。彼らは「理解すること」から「許すこと」へと進む内なる道を通して、自分の役割を果たしていきます。
EIIの弱点の一つは、「意志の感覚 Se 」(外向的感覚)が弱いことです。このため、暴力や力による支配に対して強い拒否感を示します。その結果、EIIの言動には「〜すべき」「〜しなければならない」といった義務を訴える調子がよく見られます。そうした強い主張が、時に必要以上の混乱や騒ぎを引き起こすこともあります。
またEIIは、哲学や人道的なテーマに深く没頭することが多く、現実生活に直接結びつかない抽象的な思索や議論に時間を費やします。そのため、日常生活をうまく整えるのが難しくなることもあります。
外からの強いプレッシャーは、EIIにとって大きな負担になります。長く耐えることができず、強いストレスを感じてしまいます。EIIは理念や理想を大切にしますが、一方で、高価な服やぜいたくな食事など「ブルジョワ的」な価値観には反発し、それを批判する傾向があります。
ただし、EIIの自己犠牲的な姿勢が、必ずしもそれを必要としていない人にまで向けられ、報われない努力になることもあります。