LSIは、静かで落ち着いた行動を好み、物事を論理的かつ計画的に進めます。彼らの頭の中では世界は理屈に沿って整理されており、それはソシオニクスの「基本機能」である論理的思考(Ti)に基づいています。秩序やルールを大切にし、強い権力を支持しがちです。
このタイプの代表例としてよく挙げられるのがヨシフ・スターリンです。彼は政治の場で、大げさな演出や騒ぎを避け、目立たず静かに動くことを好みました。表に出るよりも、裏で計画を練り、ライバルを排除するために陰謀をめぐらせるようなやり方をしていたのです。
LSIはとても粘り強く、我慢強い性格です。これは誰にでもできることではないので、周囲から一目置かれることもあります。静かではあるものの、決して揺るがない意志を持っているため、他の人が圧倒されたり、距離を置きたくなることもあるでしょう。このタイプは、小さなチームのリーダーやマネージャーとして、仕事や勉強の課題を正確に、そして締め切りを守ってやり遂げる力に優れています。
一方でLSIには、感情のやり取り(感情の倫理:Fe)への理解が弱いという弱点があります。感情に鈍感で、共感するのが苦手なため、冷たい人だと思われることがあります。たとえば、集団の中の空気を読むのが苦手で、人間関係を「尊敬されるか」「賞賛されるか」といった評価を基準に築こうとしがちです。また、人の話をじっくり聞くのが得意ではなく、たとえ建設的な内容でも、自分への批判は受け入れ難いと感じることがあります。
さらに、「可能性の直観(Ne)」が弱いため、未確定情報や新しい視点には抵抗を感じがちです。一度決めた意見は簡単に変えようとせず、議論や討論も、意見を深め合うものというより、仕事の妨げになる無駄な口論だと捉える傾向があります。また、自分の考えが正しいと強く信じているため、人の助言に耳を貸すことはほとんどありません。たとえやんわりと欠点を指摘された場合でも、それを根に持ち、機会があれば仕返ししようとすることすらあります。この歴史的な例としては、スターリンによる大粛清が挙げられます。彼に反対した知識人たちが、実際に命を奪われるという悲劇が起こりました。