エニアグラムのトライタイプの解説
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369 – 調停者(仲介者)
Katherine(トライタイプ提唱者)によると、このタイプは最もカメレオンのように振る舞う傾向があり、周囲の人に応じて自分を調整する能力が高いそうです。3つの関係性に重きを置くタイプと、3つの主要タイプを併せ持つため、彼らは自分のトライタイプだけでなく、支配的な戦略を特定することが最も困難になる可能性があります。
Katherineは、彼らは成功を重視し、状況に合わせて自分を調整する傾向があるため、ほとんどの場合、自分はタイプ3だと思い込むことが多いと説明しています。彼らは幸せを感じるために周囲と関わり続け、調和を保つ必要があるため、これが絶え間ない自己調整の原因になっていると考えられます。
このタイプは文化的に期待されていることに最も適合しやすいですが、彼らの人生の使命は調和をもたらすことにあり、Katherineはこのトライタイプを「真の調停者の元型」と呼んでいます。ただし、彼らは周りに溶け込むことや所属することに集中しすぎるあまり、自分自身を見失い、他者との関係が壊れることを恐れて個人的な真実を語ることを忘れてしまうことがあります。
369の人々は、自分が他者からきちんと認識され、安全で平和だと感じるために、自分自身を調整しようとします。
エニアグラムタイプ3、6、9はすべて人との繋がりを求めるタイプです。そのため、彼らの感情的なエネルギーは、アイデアや他者との結びつきを求めることに向かいます。彼らは人との絆を深めたいと強く願い、バランスを保とうとします。極端な状況には不快感を覚え、人間関係を自分自身と一体化させて捉える傾向があります。全体的に他者を肯定的に認識する一方で、関係の困難な側面や否定的な側面は無意識的に見落とす、あるいは忘れようとすることがあります。
361、368、369のトライタイプの違いについて尋ねられたとき、最も役立つのは活動レベルを観察することです。361は不安を避けるために非常に勤勉で、常に何かをしていることが多く、タイプ1の道徳的な正しさへの欲求がこれを強めます。368は正義のために戦うことに焦点を合わせ、タイプ8の克服して勝つという欲求がそのエネルギーをさらに高めます。一方で、369は非常に適応力が高く、他者と快適に調和することに重点を置いています。
639や629のトライタイプは、不安を感じやすく、暖かく親しみやすい傾向があります。タイプ6を含むどんなトライタイプの組み合わせも、不安を抱えやすく、特に自己保存型の本能が支配的な場合、その傾向はさらに強まります。特に614や694、そして629や639のトライタイプは、強い不安を感じやすいとされています。
3-6-9 - 市民(The Citizen)
このトライタイプは、社会の影響を受けやすいことが最大の特徴です。彼らは通常、自分たちの社会の価値観や特性をそのまま体現します。緊張やストレスを和らげるため、周囲に適応しようとする強い傾向があります。
プライマリータイプ(3、6、9)については、番号の順番にはあまり重要な意味はないと思います。順番は状況によって変動することがあり、重要なのは番号の順番ではなく、各タイプがどのセンターに関わっているかです。
[timelessによる解説:] 3-6-9は最も一般的なトライタイプだと言われています。これはエニアグラムの偶然の産物でも、単なる偶発的な結果でもありません。
3、6、9はそれぞれイド、超自我、自我タイプに対応しています。タイプ3の要素は常に自己改善を求め、タイプ6の要素は自分の超自我を強化しようとします。そしてタイプ9の要素は常に内面的な調和を求めます。
ある意味では、フロイト理論においてこれは最も心理的にバランスの取れたトライタイプと言えます。このバランスの取れた構造こそが、3-6-9が最も一般的なトライタイプである理由なのかもしれません。おそらくこれは、自己成長と安定した人格統合への最適な道筋を示しているのでしょう。
[Greyによる解説:] 3-6-9の三角形は、統合と退行のラインが途切れることなくつながり、終わりのない循環的な三角形を形成します。
タイプ3とタイプ9は、外面的な成長と内面的な成長という点で完全に正反対の性質を持っています。そしてタイプ6はその中間に位置し、両者の間でバランスを取る役割を果たします。
3-6-9:人との絆を求めるタイプ(タイプ3、タイプ6、タイプ9がいずれも人との絆を求めるため、その傾向が非常に強く現れるタイプ)。
このタイプは、すべてが順調に進んでいて、人々の間で何が起こっているのかを把握できている段階(周囲への適応が完了して、何らかの行動を起こす前の段階)が最も快適に感じます。
このトライタイプでも特に支配的なタイプが9の人は、アイデンティティについてかなりの混乱を抱えています。タイプ9は元々周囲に同調しようとする傾向が強いタイプですが、タイプ3とタイプ6が加わることで、アイデンティティの混乱が一層強くなります。
639:調停者。受容的で集中力のあるタイプ6です。争いを避け、周囲に馴染むことで安心感を得ようとします。状況に応じて融通を利かせたり、プロフェッショナルな人になったりします。このタイプ6は、3-6-9の間を行き来する傾向が強いです。トラブルを避け、従順であり、反抗的ではないという傾向が強いタイプ6です。639が恐れること:資格がなくて何かができないこと、自分に力がなくて何かをできないこと、非効率、二番煎じ、暴露されること、恐怖そのもの、危険、孤独、臆病、服従、逸脱、不確実性、標的にされること、混沌、完全に具現化されていること、存在しないこと、衝突、愛がないこと、紛糾の種、内輪もめ、シャットアウトされること、不調和
要約・まとめ
369: 慎重な達成者
特徴: コアはタイプ3で、成功と評価を基盤としています。最も慎重で適応力のある3で、環境に合わせて自己表現を調整します。調和と安心を求めます。
性格: 柔軟で穏やか、失敗や対立を恐れます。受け入れられるために努力し、感情より調和を優先します。自己不信を隠して適応します。
396: 調和的な成功者
特徴: コアはタイプ3ですが、9の平和が強調されます。適応的で環境に溶け込み、疑念を避けます。バランスと調和を重視します。
性格: 穏やかで受け入れ志向、不正や孤立を恐れます。自己を変化させて調和を保ち、感情より安心を求めます。カメレオン的です。
639: 安全志向の忠実家
特徴: コアはタイプ6で、安全と忠実を最優先にしています。対立を避け、適応することで安心を得ます。状況に応じて3や9に振れることがあります。
性格: 順応的で従順、危険や不調和を恐れます。調和を保ちつつ、プロフェッショナルに振る舞います。感情より安定を優先します。
693: 平和を愛する守護者
特徴: コアはタイプ6ですが、9の調和が強調されます。安全を求め、対立を回避します。3-6-9間で揺れ、穏やかで従順です。
性格: 温和で不安傾向、混乱や孤立を恐れます。環境に合わせて自己を調整し、感情より平和を重視します。自己主張が弱いです。
936: 調停的な平和主義者
特徴: コアはタイプ9で、平和と安定を中心にしています。バランスと調和を求め、3や6に変化して対立を避けます。信念と疑念が交錯します。
性格: 穏やかで柔軟、不和や失敗を恐れます。形を変えて調和を維持し、感情より安心を優先します。自己を見失うことがあります。
963: 適応的な調和者
特徴: コアはタイプ9ですが、6の探求心が強調されます。調和を保ちながら、3-6-9間で移動します。希望と不安が混在する形変者です。
性格: 平和的で順応し、危険や不正を恐れます。環境に溶け込み、感情より調和を求めます。自己のニーズを後回しにすることがあります。
共通点と違い
共通点: すべて適応的で平和的、調和志向です。感情より安定を重視し、自己を調整します。
違い: コア3(369, 396)は成功と評価が強く、コア6(639, 693)は不安と安全が際立ち、コア9(936, 963)は平和と柔軟性が目立ちます。6が強いタイプ(396, 693)は猜疑心が強く、9が強いタイプ(936, 963)は穏やかです。
コラージュ画像
トライタイプの有名コラージュ:369 The Mediator(外部サイト)
関連記事:生得本能について
生得本能についてまとめた下記の姉妹サイトを参照してください。サイト管理人の所見だと、記述の類似性が高いのはタイプ9、特にSX9やSO9だと思います。他にはSP3, SP6, SP9も近いかもしれません。逆に記述的な類似性と言う意味では、SO3, SX6, SO6はそれほど似ていません。SX3はこれらよりは369に似ているかもしれませんが、どちらかというとタイプ2に似て見えるタイプです。(リンクに載せていないタイプは、下記のページ先から探してください)