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エニアグラム タイプ5とタイプ9の違い

2021年6月18日金曜日

エニアグラム タイプ5 タイプ9

タイプ5とタイプ9の違い

これは非常に誤認が発生しやすい組み合わせです。

ただし、タイプ9が「自分はタイプ5ではないか」と誤認することの方が圧倒的に多いです(逆はあまりありません)。

高学歴であったり、思考力に自信があるタイプ9の場合、特に「自分はタイプ5だ」と思い込みやすい傾向があります。また男性のタイプ9も、自分のことをタイプ5ではないかと思う傾向があります(女性のタイプ9は、タイプ5よりもタイプ2だと思い込んでしまうことが多いです)。

タイプ5は誤認されることが非常に多いタイプです(実際は別のタイプなのに、「タイプ5ではないか」と思いこまれやすいタイプです)。「考え事をよくするから」「一人でいるのが好きだから」というだけでは、タイプ5であるという判断材料にはなりません。どういう考え事をするのか、なぜ一人でいるのが好きなのか(そもそも本当に好きなのか)といった動機を探る必要があります。

次のような特徴を持つため、健全度レベルが平均的なタイプ9は、特にタイプを特定するのが難しいタイプです

  • 周囲に染まりやすく、自意識が希薄。
  • 心の平穏を脅かすものや、不安を感じるものは全て見て見ぬふりをする。
  • 自分を直視するよりも、自分の慰めになる様な考えを持ちたがる。

自分のタイプがわかる前に、「全部のタイプにあてはまるような気がする」「タイプ5っぽい気がする(タイプ2っぽい気がする)」と思うと、それ以上深く追求することなくエニアグラム自体への興味をなくすことも多いです。


タイプ概要


タイプ5 タイプ9
囚われ ためこみ 怠惰
根源的恐れ 無力で役立たずであること
無能なせいで圧倒されること
喪失と分離
消滅させられること
根源的欲求 有能であること 内面の安定
心の平和の維持
超自我の声 何かに熟達したら大丈夫だ まわりの人が大丈夫なら、
自分も大丈夫だ

共通点

タイプ5とタイプ9は下記の点が共通しています。

  • 内省的で自己探求を好む
  • 高い知性
  • 方法は違うが、どちらも平和と調和を重視する。タイプ5は知識や理解を求めることで内的な平和を追求し、タイプ9は外部の調和や安定を求める
  • 方法は違うが、どちらも精神的な安定を求める。タイプ5は知識や理解を通じて安定を見つけようとし、タイプ9は外部の環境や関係によって安定を得ることを好む
  • 時に情緒的な切り離しをすることがあり、感情を抑制したり、距離を置いたりする
  • 人生を楽に生きるために、自分の欲求を減らそうとする傾向がある


相違点

タイプ5とタイプ9は下記の点が異なっています。

タイプ5 タイプ9
気が強い 穏やかでのんびりしている
議論を好み、自分の見解とは異なる見解が「正しい」となりそうな時には、論争に積極的に関与することがある。 和解を好み、論争や対立を避ける傾向がある。特に親しい人との議論が苦手。
反抗的、拒絶的 受容的で融通が利く
他人の影響を非常に受けにくい。 他人の影響を非常に受けやすい。
自分の視点や思考を重視し、他人の視点にあまり関心がないことがある。 他人の視点や感情に敏感であり、共感的な思考を示す。
仕事中かどうかに関わらず過集中。 仕事中は集中力があっても、オフでは注意散漫。
理論家 空想家
ニヒリスト 夢想家
悲観的 楽観的
非凡さや独創性を追求し、時には異端的なアプローチを取る。 平和と調和を追求し、穏やかな環境を好む。
問題の原因を無限に追求する(問題を推測し、その問題が引き起こした問題を推測し、さらにその問題を推測する等)様々なパターンを比較する。 問題に対して理想主義的な解決策を思い浮かべる(綺麗事や実現不可能な場合も多い)。
物語を書いたらバッドエンド(または明確なバッドエンドではないがハッピーエンドでもない結末) 物語を書いたらハッピーエンド
独立性が強く、自己表現や個別性を重視する。 和解を求め、他人との関係を重視することがある。
煽られ耐性が低く、自分の見解に異を唱えられると、すぐ反論したくなる。 スルースキルが高く、自分の判断をはっきり示さない。
他人が自分を批判しているという妄想に囚われやすい。 嫌な現実を直視せず、空想の世界に逃げがち。
情緒的に切り離されがちで、感情の表現が少ない。 感情的な共感があり、他人の感情に共鳴することがある。
不安を抱えている。 不安に気づかないふりをする。不安に目を向けさせられると、激しい苛立ちを感じる。
自己の知識や能力を重要視する傾向があり、失敗や他者からの批判があると、自己価値が揺らぎ、不安になりやすい。 他人との関係において不和や緊張が生じると不安になりやすい。また、安定や予測可能性を好むため、変化や不確実性があると不安になりやすい。
現実は脅威と困難で満ちているように見えてしまう。 現実を再解釈して「現実は快適で、無害で、容易だ」と認識しようとする。
世界に圧倒される恐怖に立ち向かうために、知識で武装する。 世界に安らぎを感じる。
(健全度が通常~不健全)健全度が下がるほどに、他者を見下す度合いが深まっていく(「この世はバカばかり」)。自分の着想の素晴らしさや、自分の知的優位性を認めさせるために、挑発的な言動をとりがちになっていく。議論では喧嘩腰になりやすい。人と付き合うとギスギスした関係になりやすい。 (健全度が通常~不健全)できるだけ他者との衝突を避けるために、なるべく目立たないようにする。自分が順応し、一体化している他者やグループを理想化する(=一体化している人やグループの「正」を、自分の「正」として設定して振る舞う)一方で、それ以外の大多数には完全に無関心になる(「見下す」などのネガティブな感情さえもない。こうしてそういう存在に意識を向けられた瞬間だけぼんやりと考えたり、抽象的な集団(例えば「子供」とか「◯◯を勉強してる若い人」)を思い浮かべて「みんな幸せだったらいいな」程度のことは考えるかもしれないものの、特定個人が今、具体的に何をしていて、どのような主義や好みや悩みを持っているのかには無関心で、意識の上にほとんど登ることがない)。
思考に過度に同一化し、現実から遠ざかる傾向がある。 他者との関係に同一化し、自己の欲求を他者のために犠牲にする傾向がある。
(健全度が通常~不健全)他人から要求されることを嫌がる。 (健全度が通常~不健全)自分の本当のニーズよりも、自分が一体化している他者のニーズを優先する。
(タイプ7への退行)ストレスが高まると、外部の刺激に飢え、刺激的な活動や情報収集に、普段以上にのめり込みやすくなる。不安や恐れからの逃避行動として、孤立(他者との接触を避け、孤立する)、情報収集(情報や知識を集めることで、現実逃避する)、娯楽(ゲームや映画に没頭し、現実逃避する)、飲酒や薬物の乱用、無責任で衝動的な行動などに走ることもある。 (タイプ6への退行)ストレスが高まると、受け身になり、自信を失ったり、不安定になる傾向が増す。内面の安定を求め、環境との調和を重視することで不安から逃れようとする。これらは、孤立(他者との関わりを避け、自分の内面の平和を求めるために孤立する)、退避(環境から遠ざかることで安定を求める)、自己犠牲(自分のニーズや欲求を犠牲にして、他者との関係を維持しようとする)、他者の言いなりになる(衝突を避けるために、他者の期待や要求に「嫌だ」というのを避けたり、他者の意見や意志の言いなりになる、または少なくとも表立って逆らったりはせず、従っているようなフリをしてやり過ごす)という形で表れる。

ユングのタイプ論との関係

ドン・リチャード・リソ、ラス・ハドソンの著書「Personality Types: Using the Enneagram for Self-Discovery」のTable 14.2. The Jungian Correlationsでは、タイプ5は内向的思考に、タイプ9は内向的感覚に近いとされています。


参考:

ソシオニクス・タイプ診断

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