ILI | γ | 内向 | 直観 | 論理 | 非合理 | 果敢 | 構成 | 客観 | 戦術 | 利益 | 動的 | 民主 | 宣言 | 先見 | プロセス | 否定 |
EII | δ | 内向 | 直観 | 倫理 | 合理 | 賢明 | 構成 | 客観 | 戦略 | 資源 | 静的 | 貴族 | 宣言 | 先見 | プロセス | 肯定 |
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タイプ間関係
要求関係:
ILI(要求する側) → EII(要求される側)
非対称な関係。EIIにとって、ILIは素晴らしい人物に見える。そしてILIが自分に求めている状態や行動が何であるかを、注意深く察しようとする。
その一方で、ILIはEIIの行動や言葉にあまり注意を払わない(全く払わないわけではない)。
EIIの社会的なレベルが、ILIの社会的なレベルよりも高い場合、非常に実りのある交際ができる。
マスク
EIIがILIをマスクとして被っている場合:
本来のタイプが要求される側、マスクが要求する側の関係。意志決定を実行に移す際に伴う責任から逃れようとする問題に関係している。意志決定自体は自分で下すが、その実行の責任を人に押しつけようとする。
ILIがEIIをマスクとして被っている場合:
本来のタイプが要求する側、マスクが要求される側の関係。意思決定を下す責任から逃れようとする問題に関係している。他人に唯々諾々と従う実行者になる傾向があるが、それと同時に自分で決断したがらず、誰かに責任転嫁する傾向もある。
特徴の比較
論理 or 倫理
- ILIは論理、EIIは倫理。
- EIIのほうが、対人関係の問題を解決したり、最小限に抑えるのが得意である。ILIはこの手の問題を理解するのに苦労することが多い。
- EIIは(ILIよりも)論理的な操作に脆弱である。それに対してILIは(EIIよりも)倫理的、あるいは感情的な操作に脆弱である。
- ILIは(EIIよりも)システムや構造、機能の研究に興味を持つ傾向がある。
- EIIは説得によって人に働きかけるのを好むのに対し、ILIは議論を通して人に働きかけるのを好む。
合理 or 非合理
- EIIは合理、ILIは非合理。
- EIIのほうが「変化し続ける状況」が苦手。
- EIIのほうが比較的ストレス耐性が低い。
- EIIのほうが動作が硬く、ぎこちなさがある。ILIのほうが動作がなめらか。
- EIIはは前もって計画を立て、早めに決断を下す傾向がある一方、ILIは様子を見ながら、より自然なアプローチを実行しようとする傾向がある。
- EIIはは一度下した決定をあまり変更したがらない。一方、ILIは決定の変更・調整にそれほど抵抗がない。
- EIIはは(ILIよりも)自分が始めたプロジェクトを完成させるのに多くの努力を費やす傾向がある。(諸説あり。現実には「やりっぱなしの合理型」「きちんと終わらせたがる非合理型」がいることに着目したGulenkoは、サブタイプ「開始」「完了」を提唱した。関連記事「DCNHサブタイプとは」)
- ILIは(EIIよりも)多くのタスクやプロジェクトを開始する傾向がある(ただし始めた全てを完了させるとは限らない)。(諸説あり。理由は上に同じ)
- ILIは(EIIよりも)民主的なリーダーシップスタイルをとろうとする(紛らわしい二分法に「貴族主義/民主主義」というものがあるが、これは「人を評価、判断する際に『特定のグループに所属しているメンバーである』という情報を重視するかどうか」という二分法である。「権威を持ちたがる」とか「民主的なやり方が好き」という二分法ではないので注意(諸説あるがwikisocionおよびsociotype.comでは、こういう特徴は貴族主義/民主主義ではなく、合理/非合理のほうに紐づけられている)。
- EIIは(ILIよりも)権威主義的で上下関係の明確なリーダーシップスタイルをとる傾向があります(諸説あり。wikisocionおよびsociotype.comでは合理/非合理に紐づけられているが、合理/非合理ではなくベータクアドラの特徴として「権威主義的」「上下関係が明確な状態を好む」とされることもあれば、Tiが「社会的ヒエラルキーの維持」と関連付けられることもある。つまり「合理型でベータクアドラで強力なTiを持つLSIにこういう傾向があるとするのは多くの専門家の間で共通しているが、二分法や機能単位で見た場合、どの要素とこれらの特徴を紐づけるかは現状曖昧」である)。
- EIIのほうが頑固で堅苦しい人に見える。それと比べるとILIのほうが柔軟で寛容な人に見える。
賢明 or 果敢
- EIIは賢明、ILIは果敢。
- 全てのアルファ・クアドラとデルタ・クアドラは賢明になる。
全てのベータ・クアドラとガンマ・クアドラは果敢になる。 - EIIにとっての「普通の状態」とは「リラックスした状態」である。目的を達成するために一時的に集中し、それが完了すると、特に意識しなくても自然にリラックス状態に戻る。リラックスした状態から動員状態に切り替える際には難があるが、その逆は簡単にできる。
- 仕事する際、EIIは(ILIよりも)動員状態に入るのが遅い。言い換えると、EIIは本当に重要な瞬間だけ強く集中し、それ以外は力を抜くようなスタイルで仕事に取り組む。
- ILIにとっての「普通の状態」とは「待機状態」である。つまり、無意識のうちに次のタスク実行の準備のために動員している。目的を達成した後、なかなか動員状態から抜け出せない。動員状態を冷ますために、追加の活動が必要になることもある(例えば重要なテストが終わった後も何となく落ち着かないので「意識的に気分を切り替えるために」映画を見に出かけたりする)。
- 仕事を完成させようとする際、ILIは(EIIよりも)長時間、集中して働く傾向がある。つまりILIは早い段階から動員状態に入り、仕事が完了した後も、より長い間仕事にエネルギーを注ぐ傾向がある。
- ILIは労働の報酬、つまり自分の努力によって得られる成果(給与の金額など)に焦点を当てる傾向がある。それに対してEIIは「労働の報酬」よりも「通勤時間や残業時間の長さ、職場環境の快適さ、仕事のハードさ」に焦点をあてる傾向がある。
- 仕事をするとき、ILIは結果のために仕事をする傾向がある(例えば、仕事を完了したときの報酬やボーナスなどがモチベーションとなって仕事をする)。そのためにILIは快適さや自分の都合をある程度犠牲にすることも厭わない。ILIが職場の良し悪しを評価する場合、自分が投資した努力に対してどのようなリターンが得られるか(例えばどれくらい金銭や名声が得られるか)によって判断する。
- EIIは(ILIよりも)大きなタスクをいくつかの段階に分割し、各段階ごとに集中しながらプロジェクトを進めようとする。段階と段階の間ではリラックス状態に戻る。
- EIIは(ILIよりも)「何かについて検討する」という段階を重視しており、「どのような検討をしたのか」を詳しく説明する傾向がある。その一方で「いつ行動するのか」にはあまり焦点を当てない。
- EIIは(ILIよりも)計画と準備に多くの時間を費やす。EIIは計画について話し合ったり、プロジェクトに取り組むための選択肢や方法について話し合ったりすることに、より多くの時間を費やしたがる。
- EIIは準備段階(検討段階)により意識を向ける傾向があり、自分が決定を下した瞬間のことをあまり覚えていない。一方、ILIにとっては検討段階よりも「決定を下した瞬間」とそれ以降の「実際に行動する段階」の方が印象に残りやすい。ILIがプロジェクトについて説明する場合、決定を下した段階以降について、より詳細に語る傾向がある。
- ILIは(EIIと比較して)、1つのタスクを小さな段階に分けたりせず、タスク全体に取り組む傾向がある。そのためILIはタスクを実行する全期間にわたって動員し続けることになる。
戦略 or 戦術
- EIIは戦略、ILIは戦術。
- 何かをする際、EIIは目標そのものに注意を向ける傾向がある。また、その目標を達成するために必要な個々の行動を見落としたり、優先順位を下げる傾向がある。一方ILIは、段階的なプロセスごとに行われる行動や意思決定がどのように行われるかに焦点を当てる。
- ILIは(EIIと比べると)進捗状況を踏まえて目標を変更したり、調整しなおすことに抵抗がない。一方EIIは最初の目標に固執する傾向がある。(合理性/非合理性と紛らわしいが、合理性/非合理性は「決断や計画を変えることに抵抗があるか」であり、こちらは「目標を変えることに抵抗があるか」である)
- EIIにとって目標は不動のものであり、目標に有効ではないと明らかになった場合、すでに進行している活動であっても途中で打ち切ってしまうことを好む。それに対してILIは現在の選択肢をそのまま追求することを好み、現在の選択肢にあわせて目標を調整しようとする。
利益 or 資源
- ILIは利益、EIIは資源。
- ILIは、自分の活動から得られる利益に対してより神経質になる。それに対してEIIは、自分の活動に費やすリソースに対してより神経質になる。
- EIIはリソースが不十分な場合、興味関心を失いやすく、それっきり忘れてしまうことも多い。
- ILIは自分の関心事に大きな価値を置いており、そのためであれば他のリソースの優先順位を下げることも厭わない。そのため、しばしばILIは自分の興味関心にのめり込みすぎて、自分の時間、睡眠、人間関係、お金などを犠牲にする。
静的 or 動的
- EIIは静的、ILIは動的。
- EIIは出来事を「連続的な出来事の変化」ではなく、個別のエピソードとして認識する一方で、ILIは出来事を「ある状態から次の状態へとシームレスに変化していくもの」として認識する。
- 出来事の段階を説明するとき、ILIは「段階Aがどのように段階Bにつながるか、段階Bがどのように段階Cにつながるか」という「段階ごとの繋がり方」に注目する傾向がある。一方、EIIは(ILIのように)段階の遷移や原因、影響を必ずしも確認したり強調することなく、段階そのものに焦点を当てる傾向がある。
- EIIは物事の特性や構造について話す傾向がある。一方ILIは動き、相互作用、変化として説明する傾向がある。
- 物語を創作する場合、EIIは特定の人物一人が主人公になりやすい。それに対してILIは複数の主人公が登場することが多い。
民主 or 貴族
- ILIは民主主義、EIIは貴族主義。
- 全てのアルファ・クアドラとガンマ・クアドラは民主主義になる。
全てのベータ・クアドラとデルタ・クアドラは貴族主義になる。 - EIIは(ILIよりも)集団内での人間関係を通して、自分自身や他の人々を認識・定義することが多い。
- ILIは(EIIよりも)、個人的な資質によって自分自身や他人を認識する。自分を他の人と差別化しようとする傾向がある。
- EIIのほうが(ILIよりも)「この人についてどう思うか」という情報を判断するのが早い。これは、EIIが相手の所属する集団を踏まえて判断するためである。一方ILIは集団としての情報ではなく個人的な情報から判断したいと思うため、判断が遅くなる。
- EIIの他者に対する評価は、その人が所属しているグループ・派閥に対するEIIの評価の影響を受ける。「1人の人間が、相反する2つのグループに所属している」という状態は、EIIにとって「理解に苦しむ」ものである。
- ILIの態度は、(EIIと比べると)相手の個人的な特徴に左右されやすい。この個人的な特徴には「知性の高さ」「個人的な業績」「ディベート力」「命令に従わせる力」などが例として挙げられる。ILIは「どれほど優れた集団に属しているか(例えばどれほど有名な企業で働いているかであったり、どれほど有名な大学の出身者かといった情報)」よりも「どれほど個人的な資質があるか」を踏まえて、相手と自分のどちらのほうが、どれくらい優位かを認識する。
否定 or 肯定
- ILIは否定主義、EIIは肯定主義。
- 何かを選択する際、EIIは(ILIよりも)「その選択肢は自分にどのような利益をもたらすか」に焦点を当てるのに対して、ILIは(EIIよりも)「その選択肢にはどのようなリスクがあるか」に注目する傾向がある。EIIは無意識のうちにリスクを過小評価する傾向がある。
- ILIは「グラスに水が半分しか残っていない」と感じるのに対し、EIIは「グラスに水が半分残っている」と感じるタイプである。つまりILIは、状況や計画の不十分な点や不足している点に、より注意を払う傾向がある。そのせいで「ILIは何かにつけて否定的な評価をする」と受け取られてしまうことがある。そのためEIIはより前向きな人だと受け取られることがある。