SEE | γ | 外向 | 感覚 | 倫理 | 非合理 | 果敢 | 情緒 | 客観 | 戦略 | 利益 | 静的 | 民主 | 質問 | 先見 | プロセス | 肯定 |
SLI | δ | 内向 | 感覚 | 論理 | 非合理 | 賢明 | 構成 | 客観 | 戦略 | 利益 | 動的 | 貴族 | 質問 | 臨機 | 結果 | 肯定 |
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タイプ間関係
幻影関係:
お互いに「とても楽しくて、何の不満も感じない人」に見える。この関係は自由な時間を共に過ごすには向いているものの、真面目に仕事をする場合には向いていない。これは、互いに相手の目標や意図を十分に理解していないせい。
幻影関係は、ぶつかり合うことがなく、浮き沈みもない関係になりやすい。共通の関心はほとんどない。
マスク
SLIがSEEをマスクとして被っている場合、あるいはその逆の場合:
責任を持って自分の意志で決定を下す能力に関する問題、つまり人に依存せずに自分で一歩を踏み出せないこと・現実逃避して幻想の世界に引きこもることに関係している。
自力で処理しきれないストレスを心の中に蓄めこんでいる(そのせいでどこか張りつめた印象を与えてしまったり、幻想の世界に引きこもってしまったりする)。
この場合の「幻想の世界への引きこもり」とは、リアルでの人付き合いの代わりにネット上での仮想的な人付き合いにのめり込むこと、それに伴う現実感覚の喪失が含まれる。
特徴の比較
内向 or 外向
- SLIは内向、SEEは外向。
- SEEのほうが、SLIよりもエネルギーレベルが高い。
- SEEの精神的なエネルギーは外側に向かって流れていることが多い。それに対してSLIのエネルギーは内側に向かって流れていることが多い。
- SLIのエネルギーレベルは、一人でいるときに高まるのに対して、SEEのエネルギーレベルは、大勢の人々と交流しているときに高まる。
- SEEのエネルギーレベルは一人でいるときに消耗するのに対し、SLIのエネルギーレベルは、大勢の人々と交流しているときに消耗する。(「一人でいる」の程度に関しては諸説あり。関連記事「二分法の外向性と内向性の正しい理解について by Trehov and Tsypin」より引用すると、「どんなに外向型らしい外向型でさえ、多かれ少なかれ一人になれる時間を必要としています」)
- SEEは、自分の考えや感情よりも、自分の周りの環境に意識を向けることが多い。それに対して、SLIは自分の考えや感情の方に意識を向けることが多い。
- SLIは(SEEと比べて)、特定のタスクに長時間集中し続けることが得意である。(諸説あり。集中力がどの程度続くかは、二分法「賢明/果敢」のほうに紐づけられることもある)
- SEEは、SLIよりも自分の外見に気を配り、自分をアピールするのが上手である。(諸説あり。このような能力は外向ではなく感覚、特にSiに紐づけられることが多い)
- SEEはチームで仕事することを好むのに対して、SLIは一人で仕事することを好む傾向がある。
- SLIの交友関係は(SEEよりも)狭い。
- SEEは自分から積極的に動いて人間関係を広げようとする。SLIはもっと受動的で消極的である。
論理 or 倫理
- SLIは論理、SEEは倫理。
- SEEのほうが、対人関係の問題を解決したり、最小限に抑えるのが得意である。SLIはこの手の問題を理解するのに苦労することが多い。
- SEEは(SLIよりも)論理的な操作に脆弱である。それに対してSLIは(SEEよりも)倫理的、あるいは感情的な操作に脆弱である。
- SLIは(SEEよりも)システムや構造、機能の研究に興味を持つ傾向がある。
- SEEは説得によって人に働きかけるのを好むのに対し、SLIは議論を通して人に働きかけるのを好む。
賢明 or 果敢
- SLIは賢明、SEEは果敢。
- 全てのアルファ・クアドラとデルタ・クアドラは賢明になる。
全てのベータ・クアドラとガンマ・クアドラは果敢になる。 - SLIにとっての「普通の状態」とは「リラックスした状態」である。目的を達成するために一時的に集中し、それが完了すると、特に意識しなくても自然にリラックス状態に戻る。リラックスした状態から動員状態に切り替える際には難があるが、その逆は簡単にできる。
- 仕事する際、SLIは(SEEよりも)動員状態に入るのが遅い。言い換えると、SLIは本当に重要な瞬間だけ強く集中し、それ以外は力を抜くようなスタイルで仕事に取り組む。
- SEEにとっての「普通の状態」とは「待機状態」である。つまり、無意識のうちに次のタスク実行の準備のために動員している。目的を達成した後、なかなか動員状態から抜け出せない。動員状態を冷ますために、追加の活動が必要になることもある(例えば重要なテストが終わった後も何となく落ち着かないので「意識的に気分を切り替えるために」映画を見に出かけたりする)。
- 仕事を完成させようとする際、SEEは(SLIよりも)長時間、集中して働く傾向がある。つまりSEEは早い段階から動員状態に入り、仕事が完了した後も、より長い間仕事にエネルギーを注ぐ傾向がある。
- SEEは労働の報酬、つまり自分の努力によって得られる成果(給与の金額など)に焦点を当てる傾向がある。それに対してSLIは「労働の報酬」よりも「通勤時間や残業時間の長さ、職場環境の快適さ、仕事のハードさ」に焦点をあてる傾向がある。
- 仕事をするとき、SEEは結果のために仕事をする傾向がある(例えば、仕事を完了したときの報酬やボーナスなどがモチベーションとなって仕事をする)。そのためにSEEは快適さや自分の都合をある程度犠牲にすることも厭わない。SEEが職場の良し悪しを評価する場合、自分が投資した努力に対してどのようなリターンが得られるか(例えばどれくらい金銭や名声が得られるか)によって判断する。
- SLIは(SEEよりも)大きなタスクをいくつかの段階に分割し、各段階ごとに集中しながらプロジェクトを進めようとする。段階と段階の間ではリラックス状態に戻る。
- SLIは(SEEよりも)「何かについて検討する」という段階を重視しており、「どのような検討をしたのか」を詳しく説明する傾向がある。その一方で「いつ行動するのか」にはあまり焦点を当てない。
- SLIは(SEEよりも)計画と準備に多くの時間を費やす。SLIは計画について話し合ったり、プロジェクトに取り組むための選択肢や方法について話し合ったりすることに、より多くの時間を費やしたがる。
- SLIは準備段階(検討段階)により意識を向ける傾向があり、自分が決定を下した瞬間のことをあまり覚えていない。一方、SEEにとっては検討段階よりも「決定を下した瞬間」とそれ以降の「実際に行動する段階」の方が印象に残りやすい。SEEがプロジェクトについて説明する場合、決定を下した段階以降について、より詳細に語る傾向がある。
- SEEは(SLIと比較して)、1つのタスクを小さな段階に分けたりせず、タスク全体に取り組む傾向がある。そのためSEEはタスクを実行する全期間にわたって動員し続けることになる。
構成 or 情緒
- SEEは情緒主義、SLIは構成主義。
- SLIは、自分の内面的な感情状態を一定に保つための「感情的な錨」を使用する傾向がある。例えばSLIは自分の内部の感情状態を一定にとどめるために、本や映画、場所などを「錨」として使用する。
- SEEは、これまでに触れたことのない、新しい経験を求める傾向がある。SEEが一度経験したことをもう一度行う(本を読み返す・映画をもう一度見る・以前訪れたことのある場所にまた行く)のは、それについて忘れてしまった時や、そこから新しい何かを学ぼうとしているときだけに限られる。
- SLIは、全体的には質が悪い情報であっても、部分的には興味深さや面白さを感じることがある。それに対してSEEが、全体的に見て質が悪い情報だと感じた場合、その全てに対して興味を失ってしまいやすい。
- SLIは、慰めや同情ではなく、具体的な解決策を提示してほしいと感じる傾向がある。一方SEEは、会話があまり感情的な意味でネガティブにならないよう気にしたり、働きかけたりする傾向がある(SEEは、ネガティブな感情状態に支配された会話には生産性がないと感じるため)。また、SEEは会話をポジティブな状態に保つためだけに、実際にはあまり興味がないこと、あるいは信じていないことを話すことがある。
- SLIは外部の感情状態に圧倒されやすく、そのことがストレスになりやすいため、他者との感情的な接触を避けようとする傾向がある。一方、SEEは外部からの感情的な影響をつっぱねたり、平然と流すのが比較的得意である。
- SEEは人から「何かをしてほしい」と要求された場合、それに圧倒されやすく、必要に応じて他者の要求を拒絶するのが比較的苦手である。そのため、不快な要求をされそうな接触を避けようとする。一方、SLIは他人からの要求をビジネスライクに検討したり、必要に応じて拒絶したりするのは比較的得意である。
静的 or 動的
- SEEは静的、SLIは動的。
- SEEは出来事を「連続的な出来事の変化」ではなく、個別のエピソードとして認識する一方で、SLIは出来事を「ある状態から次の状態へとシームレスに変化していくもの」として認識する。
- 出来事の段階を説明するとき、SLIは「段階Aがどのように段階Bにつながるか、段階Bがどのように段階Cにつながるか」という「段階ごとの繋がり方」に注目する傾向がある。一方、SEEは(SLIのように)段階の遷移や原因、影響を必ずしも確認したり強調することなく、段階そのものに焦点を当てる傾向がある。
- SEEは物事の特性や構造について話す傾向がある。一方SLIは動き、相互作用、変化として説明する傾向がある。
- 物語を創作する場合、SEEは特定の人物一人が主人公になりやすい。それに対してSLIは複数の主人公が登場することが多い。
民主 or 貴族
- SEEは民主主義、SLIは貴族主義。
- 全てのアルファ・クアドラとガンマ・クアドラは民主主義になる。
全てのベータ・クアドラとデルタ・クアドラは貴族主義になる。 - SLIは(SEEよりも)集団内での人間関係を通して、自分自身や他の人々を認識・定義することが多い。
- SEEは(SLIよりも)、個人的な資質によって自分自身や他人を認識する。自分を他の人と差別化しようとする傾向がある。
- SLIのほうが(SEEよりも)「この人についてどう思うか」という情報を判断するのが早い。これは、SLIが相手の所属する集団を踏まえて判断するためである。一方SEEは集団としての情報ではなく個人的な情報から判断したいと思うため、判断が遅くなる。
- SLIの他者に対する評価は、その人が所属しているグループ・派閥に対するSLIの評価の影響を受ける。「1人の人間が、相反する2つのグループに所属している」という状態は、SLIにとって「理解に苦しむ」ものである。
- SEEの態度は、(SLIと比べると)相手の個人的な特徴に左右されやすい。この個人的な特徴には「知性の高さ」「個人的な業績」「ディベート力」「命令に従わせる力」などが例として挙げられる。SEEは「どれほど優れた集団に属しているか(例えばどれほど有名な企業で働いているかであったり、どれほど有名な大学の出身者かといった情報)」よりも「どれほど個人的な資質があるか」を踏まえて、相手と自分のどちらのほうが、どれくらい優位かを認識する。
先見 or 臨機
- SEEは先見、SLIは臨機応変。
- 問題を解決する際に、SEEは(SLIよりも)一般化された過去の経験やに頼ることが多く、すでに確立されている方法やプロセスを使用する傾向がある。
- 問題を解決する際に、SLIは(SEEよりも)目の前の問題にあわせてプロセスや方法を独自開発しようとする傾向がある。すでに確立されている方法やプロセスを活用するよりも、まず今現在の状況や、今現在利用できる新情報を踏まえて方法やプロセスを設計しようとする。
プロセス or 結果
- SLIは結果、SEEはプロセス。
- 行動計画やプロセスを作成する時、SEEは自分を「プロセスの中」にいるものとして捉え、それに没頭する傾向がある。一方、SLIにとって「プロセス」や「状況」は外的なものである。そのため(SEEよりも)SLIのほうがマルチタスクになりやすい傾向がある。
- 明確な最終目標や結果がない場合、SLIは(SEEよりも)多くの不快感を覚える。これは、SLIにとってプロセスは外的なものであるため、SEEよりもプロジェクトの開発状況をモニタリングし、理解するのが難しいために生じる傾向である。
参考: