タイプ内の個人差
ソシオニクスの同じ情報代謝タイプ(LIIやIEIなどの全16種類のタイプ)同士であっても、そこには何かしらの差異が存在します。本記事におけるサブタイプ理論とは、この特性の違いを研究、説明するために生まれた一連の理論を指します。
「同じタイプであっても、人によって差異がある」という考えはソシオニクスの黎明期に生まれました。現在確認できる最も古い記録は、Aushraの著作「タイプ間関係の理論」(1982年)です。
- その後、周囲のいる様々な人々の影響によって(言い換えれば、自分と同じ情報代謝タイプの人はどれくらいいるか、逆に自分とは全く異なる情報代謝タイプの人はどれくらいいるかによって)、個性の強弱・健全度・社会性の高さなどといった違いが生まれます。
つまり同じタイプの人同士の違い(タイプの潜在的な特性を、実際にどの程度発揮しているのかの違い)が形成されます。
~ Aushra Augustinavichiute タイプ間関係の理論
しかし、これはAushra自身が考えたアイデアではありません。
この問題に光があてられ始めたのは80年代後半のウクライナ、キーウからです。この問題の考察に最も大きく貢献したのはVictor Gulenkoです。
残念ながら、2012年現在、観測されたすべての現象を十分に説明できるような、そして様々な専門家に受け入れられているようなサブタイプ理論はありません。
サブタイプ
サブタイプという言葉は最初、タイプ内のバリエーションという意味の言葉として使われていました。
しかしこの言葉は時間の経過とともに様々な概念に対して使用されるようになっていきました。最も多い意味は次の通りです。
- 自我ブロックの機能の1つを強化したものとしてのサブタイプ:たとえば自我ブロックがTiNeであるタイプには論理的サブタイプと直観的サブタイプが存在し、自我ブロックがFeSiには倫理的サブタイプと感覚的サブタイプが存在します。 - by Gulenko
開始/完了サブタイプ [1]:上記サブタイプの改良版。このサブタイプの特徴は、強化されるのが単一の機能ではなくモデルAの縦方向のブロック全体であるという点です(開始サブタイプの場合は右側、完了サブタイプの場合は左側) 。
この開始/完了サブタイプの注意点は、サブタイプの呼び方です。例えばLII(INTj)を例に考えてみましょう 。LIIのモデルAの右側(Ne側、第2, 3, 5, 8機能側)が強化されているサブタイプを「直観的サブタイプ」と呼び、左側(Ti側、第1, 4, 6, 7機能側)が強化されているサブタイプを「論理的サブタイプ」と呼びます。これは誤解の原因になりやすいかもしれません(ただし、私自身はそうして誤解してしまう人を見たことはありません)。 - by Gulenko
(この理論から派生した理論には、MegedおよびOvcharovによるサブタイプ理論 [2] があります。サブタイプを区別する基準はGulenkoの理論と同じですが、Gulenkoは「サブタイプは後天的に変化する可能性がある」としていることに対して、MegedおよびOvcharovは「サブタイプは生得的なもので、一生変わらないものである」としています [3])
ユングの機能が強化されたものとしてのサブタイプ、あるいは対となるソシオ機能が強化されたものとしてのサブタイプ:両論理性、両倫理性、両直観性、あるいは両感覚性が存在します。こうしたサブタイプは、それぞれ「論理性」「倫理性」「直観性」「感覚性」と呼びます。
このシステムは、全体としては上述した1番最初の理論に似ており(1番最初の理論が発展してこの理論が生まれたため、当然のことながら両者には類似性があります)、上から2番目の理論にも少し似ています。
ただし1番目の理論とは違ってこのサブタイプ理論は機能のどのペアも強化することができると想定しています(例えばLIIの倫理サブタイプであったり、感覚サブタイプといったものをこの理論では容認しています)。また、2番目の理論と違って縦4つの機能ではなく、2つの機能だけが強化されるとしています [4]。 - by Didenko
- 1995年版のDCNHサブタイプ理論 - これには、モデルAとは何の関係もない4つのサブタイプがあります(この1995年版のDCNHサブタイプ理論では、LIIのサブタイプがドミナントであることがわかっても、どの機能が強く働いているのかといったことまでは説明していません)。 - by Meged, Ovcharov, Gulenko
- ソシオニクスのモデルを参照したDCNHサブタイプ理論。異なる研究者によって作られた、様々なバージョンのDCNHサブタイプ理論が存在しますが、このなかで最も広く知られるようになったのは、Vera Borisovaの結合理論です。Borisovaの仮説によると、ドミナントは、モデルAの1番目の位置にある機能の強化と関連しており、クリエイティブは2番目に、ノーマライザーは3番目、ハーモナイザーは4番目に関連しているとしています [5]。 - by Borisova
- 機能を参照したDCNHサブタイプ理論。この理論では、サブタイプは機能の気質的なペアに関連付けられています。ドミナントはTeとFe、クリエイティブはSeとNe、ノーマライザーはTiとFi、ハーモナイザーはSiとNiとなります [6]。 - by Gulenko
- モデルAの自我ブロックとイドブロックのどれか1つ(第1機能、第2機能、第7機能、第8機能のどれか1つ)が強化されたサブタイプ。例えばLIIの場合、Ti、Ne、Te、Niの4つのサブタイプが考えられ、ESEの場合、Fe、Si、Fi、Seの4つのサブタイプが考えられます。これまでにあげたサブタイプ理論は、この理論を基にして作成されたものなので、類似性があります。 - by Gulenko
- ソシオニクスの8つの機能のうちの1つが強化されたものとしてのサブタイプ理論です [7]。これは「ゴーストシステム」と言ってもいいでしょう。多くの人がこのシステムについて語っていますが(ほとんどが理論上の構成要素として)、私の知る限り、まだ誰もきちんと説明できていません。サブタイプ理論の歴史から見ると、これは前述した2つのサブタイプ理論を論理的に発展させたものです。
「サブタイプとは他のタイプの混合物のことで、もはやタイプそのものは何でもよい」とする理論です(ESEやSEEをサブタイプとして持つLIIなど)。
この理論は、サブタイプという考え方そのものを批判する人たちに特に好まれています。彼らから見て、サブタイプという考え方が馬鹿げているように見えるのは、サブタイプという理論全般が結局のところ、こうしたアプローチ [8] であるように見えるためです。「サブタイプとは、タイプを正しく定義する方法を知らない人たちによって発明された」と揶揄するための一種の皮肉であり、サブタイプ理論は「低俗なソシオニクス」の解釈に基づいているに過ぎず、単なるタイプ内のバリエーションが「サブタイプ」と呼ばれただけにすぎないとしています。
こうした考えが生まれたのは比較的最近になってからです(少なくとも90年代より前には見られません)。またコミュニケーションモデルの理論(後述)と明らかに類似していることから、この理論はコミュニケーションモデルをベースにして生まれたものでないかと思われます。この理論を最初に提唱した人が誰なのかは不明です(現在はTimothy DukhovskyとGennady Krylovがこの理論の主な支持者です)。
その他の理論
- コミュニケーションモデル:ある人が、「自分の本来のタイプにとっては不利な環境だが、別のタイプだったら有利なコミュニケーション環境」に身を置いていると気づいた時、有利なタイプの反応を「模倣」し始めるというアイデアに基づいたモデルです。「まるでSLEのように振る舞うLII」とは、SLEのコミュニケーションモデルを持つLIIを意味します。この概念は、Gulenkoの二冊目の著書が初出です(ただしYermakは、それより古い1992年にこの概念を取り入れたと自身の著書で主張しています)。[9]
- マスク:マスクとは、コミュニケーションモデルの別名です(少なくとも実態はそのようなものです)。マスクというアイデアを誰が生み出したのかはわかっていませんが、初期のモスクワの研究機関で生まれたアイデアである可能性が高いです。[10]
- 指標プロファイル:ショートバージョンと拡張バージョンの2種類があります。ショートバージョンでは、各タイプに対応するユング由来の尺度(外向/内向、直観/感覚、論理/倫理、合理/非合理)をモデルAのメンタルリング [11] の順に配置したものです(あるLIIは1番目の位置に合理性、2番目の位置に直観、3番目の位置に内向性、4番目の位置に論理性が配置されるかもしれませんが、他のLIIは全く異なる順序になるかもしれません)。拡張バージョンでは全レーニン特性が同様にモデルBに沿って配置されます(モデルAには適合していません)。- by Bukalov, Karpenko
- 機能プロファイル:それぞれの機能について、その発現のレベルを測定し、その結果に基づいてグラフを作成するものです。このプロファイルの強弱は必ずしもタイプに一致するものではなく、「外向的な機能の値が内向的な機能の値よりも高い内向型」や「倫理的な機能が論理的な機能の値よりも高い論理型」といった結果になる可能性もあります。 - by Gulenko
- 情報代謝タイプ(TIM)プロファイル:ある人について「40%のLII、38%のESE、1%のILE」などというようにプロファイルを作成するものです。 - by Talanov
- 機能状態:どんなソシオタイプの人であっても、特定の瞬間にいずれかの機能を積極的に行使することは可能です。例えばLIIは感情を積極的に表現することができますし(Feの機能状態)、アイデアを積極的に生み出すことができます(Neの機能状態)。[12]
- サブパーソナリティ理論:この理論は、ソシオニクスの機能(「位置」と言った方が正確ですが、理論の提唱者の表現をそのまま使用しています)それぞれついて、情報処理を行うフェーズごとに4つのサブ機能(刺激、反応、内容、フィードバック)があるという理論です。サブ機能のひとつが特に活発であれば、それに基づいて対応するサブパーソナリティが発達する可能性があります(あるいは逆に発達しない可能性もあります)。人はさまざまな状況で活性化できる0 ~ 32のサブパーソナリティを持つ可能性があります(または、繰り返しになりますが活性化されない可能性もあります)。 - by Vilnius School of Socionics (Values)(Shepitkoの可能性が高いです)
- ソシオタイプのベクトルモデル:ベクトルを持つものとして全タイプの機能を描写するモデルです。ベクトルの大きさは各領域での機能の発達度合いに依存しています。例えば、ある機能は経験ベクトル大、規範ベクトル小だったり、別の機能は経験ベクトル小、グローバル性ベクトル(時間ベクトル)が極大などといった具合です。 - by Bukalov, Karpenko [13]
モデルAの位置とブロックの歪み:普通、人の前面にあらわれるのは先導機能(モデルAの第1機能)と自我ブロック(モデルAの第1機能・第2機能のペア)ですが、人格形成の条件が良くなかった場合、他の機能やブロックが他を抑制することで本来の機能やブロックの表れ方に歪みが生じてしまい、それが行動戦略に影響を与えるという前提に立った理論です。
このサブタイプ理論は、コミュニケーションモデルとは違って、ある機能が強く表れたからといって、それが先導機能(第1機能)のような役割を果たすようになるわけではなく、むしろ「歪んだ」機能のあらゆる問題が顕在化することを想定しています。
例えば、役割機能(モデルAの第3機能)による歪みは、一定のわざとらしく取ってつけたような行動に関係しており、暗示機能(モデルAの第5機能)による歪みは、常に何かに飢えているような状態(常に何かを「欲しい」と思い続けてしまうような状態)に関係しています。「超自我に移行する [14] 」といった言葉がありますが、それはまさにこの歪みに関連した状態だといえます。最初にこの理論のきっかけを提唱したのは間違いなくAushraですが、最終的にはBukalovとYermakが発展させました。
訳注
訳注
^ 完了とは「着手したことを最後までやり遂げる能力や、整理整頓を好む傾向」、開始とは「開始する能力、簡単に切り替える能力、そしてそれに付随する物事や行動の混乱・無秩序さ」を意味する。
合理的/非合理的という二分法が存在するが、「現実には合理型であっても物事をやりっぱなしにしたまま平然としている人や、整理整頓に関心を向けない人がいる。その逆に非合理型であっても最後まで物事をやり遂げることを重視する人、きちんと整理整頓する人がいる」という問題から生まれたアイデアである。
「典型的な合理的特性を持つ合理型と非合理型」は完了、「典型的な非合理的特性を持つ合理型と非合理型」は開始に分類される。関連記事「DCNHサブタイプとは」
- ^ 接触・不活性サブタイプのこと。Ni-IEIやTe-ILIなどの表記をする。関連記事「タイプの調べ方と無料診断サイトの結果の読み方 接触・不活性サブタイプ」
- ^ Gulenkoは、「人はタイプ・サブタイプ・アクセントの3層から構成されており、タイプは生涯不変のものであるのに対し、サブタイプやアクセントは後天的に変化する」という説を唱えている。関連記事「タイプ、サブタイプ、アクセント」
- ^ どの機能でも強化されうるというアイデアは、Aushraから始まり、GulenkoやMegedおよびOvcharovに継承されたアクセントの考え方に近い。関連記事「アクセントの特徴と関係性」
- ^ 例としてLIIを挙げると、第1機能Tiが強化されている場合ドミナント、第2機能Neが強化されている場合クリエイティブ、第3機能Fiが強化されている場合ノーマライザー、第4機能Seが強化されている場合ハーモナイザーとする。これは本サイトの他の記事で紹介しているGulenkoのDCNHの考え方とは大幅に異なるため混同しないよう注意する必要がある。
^ ソシオニクスでは、EJ気質、EP気質、IJ気質、IP気質という4種類の気質を扱う。
EJ気質は文字通り外向合理機能(TeFe)・タイプ(Exxj)の気質であり、四気質の黄胆汁質(Choleric)と類似している。EP気質はSeNe、Exxpの気質であり、多血質(Sanguine)と類似しており、IIJ気質はTiFi、Ixxjの気質であり、粘液質(Phlegmatic)と類似、IP気質はSiNi、Ixxpの気質であり、黒胆汁質(Melancholic)と類似している。関連記事「気質」
- ^ Gulenkoのアクセントもこの発想に近い。Gulenkoは「1人の人が持つアクセントは1つ(1つの機能だけがアクセントになる)」と考えているのに対し、MegedおよびOvcharovは複数の機能がアクセントになることもあるという考えを持っている。関連記事「タイプ、サブタイプ、アクセント」
- ^ タイプ理論そのものを二の次にするようなアプローチ。
^ 「連想モデル」のサブタイプのひとつである「TIMサブタイプ(情報代謝タイプのサブタイプ)」は、コミュニケーションモデルの発想にやや近い。連想モデルには、人が人生経験を積んでいく中で、次第にサブタイプを開発していくというアイデアがある。
連想モデルの作者Tangemannは、情報代謝の流れを、トップリング(モデルAの第7⇒1⇒2⇒8…の順番で循環する流れ)と、ボトムリング(モデルAの5⇒3⇒4⇒6…の順番で循環する流れ)の2つの流れとして説明しているが、これを元に「サブタイプとして開発しやすいタイプ」と「開発しにくいタイプ」について論じている。
それによると、開始ポイントが変わるだけで情報代謝の流れ方自体は変わらないタイプ(具体的には疑似同一関係)はサブタイプとして開発がしやすく、そうではないタイプ(例えば同じクラブであっても流れ方が異なる鏡像関係や消滅関係のタイプ)の開発は難しいとしている。例えばILE(ENTp)は「7Ni⇒1Ne⇒2Ti⇒8Te⇒Ni…」という順序で情報代謝が行われる(数字はモデルAでの機能の位置)(Tangemann独自の理論であり、一般的なモデルAの情報代謝の流れとは異なるので注意)。ILEの疑似同一関係であるLIE(ENTj)は「7Ti⇒1Te⇒2Ni⇒8Ne⇒Ti…」である。両者を比較すると、Ni始まりかTi始まりかが異なるだけで、一度情報が流れだすと同じ順番で情報が流れていることがわかる。
中でも特に開発が難しいのは「衝突関係」にあたるタイプの開発であるとしている。これは衝突関係のタイプの先導機能(モデルAの第1機能)が、本来のタイプの脆弱機能(モデルAの第4機能)の位置にあたるためである。Tangemannは衝突関係にあたるタイプをサブタイプとして開発した人物の例として、ソシオニクスの生みの親Aushraの名を挙げている。AushraはILEであるが、衝突関係に当たるESI(ISFj)をサブタイプとして開発し、ESIの視点に立って物事を理解する力を得た結果として、ソシオニクスという理論を生み出すことが出来たのだと説いている。
後述の「マスク」ではサブタイプがネガティブなものとして扱われているが、Tangemannはサブタイプを社会適応や人格の成長によって獲得するものであるとしており、全体的にポジティブな論調でサブタイプを取り扱っている。
関連記事「サブタイプ理論 by Tangemann」「連想モデルにおける情報代謝」
参考「Associative model(外部サイト)」- ^ 本来のタイプと、かぶっているマスクの関係性については本記事の「タイプ・マスク間の関係表」参照。
^ メンタルリングとは、モデルAの第1機能、第2機能、第3機能、第4機能のこと。
モデルAの情報代謝には、第3⇒4⇒1⇒2⇒3…と、第5⇒6⇒7⇒8…の2つの流れがある。前者をメンタルリング、後者をバイタルリングと呼ぶ。詳しくはこちらの記事「モデルGの歴史とエネルギー代謝」を参照。これはモデルGの記事だが、モデルAの情報代謝に関する説明も行っている。
^ 機能状態というアイデアはGulenkoも取り入れている。アクセントよりもさらに刹那的なものである。
また、Popovは動機付けという観点からソシオニクスの考察を行っているが、彼は、次のような説明を行っている:「動機付けという点から見た機能の強さ」と「モデルA」と厳密に結び付けることはできない。唯一言えることは、情報代謝タイプの第1機能の動機付けは、少なくとも平均的な強さで働いているということである(ただし必ずしも最強であるとは限らない)
関連記事「機能の組み合わせ 情報代謝タイプと機能の強弱」- ^ Bukalovはソシオニクスの「機能の次元」の提唱者で、数学風の考察を好む。「経験」「規範」であったり「グローバル性(時間)」というのは次元パラメータのことである。4次元軸のグラフ(X軸、Y軸、Z軸、W軸)のX軸に「経験パラメータの強さ」、Y軸に「規範パラメータの強さ」、Z軸に「状況パラメータの強さ」、W軸に「時間パラメータの強さ」をプロットした図のイメージである。
参考「Эглит И.М. Размерность функций Материал скопирован с сайта(外部サイト)」 - ^ 超自我ブロック(モデルAの第3機能・第4機能のペア)の機能が強調される状態を表す用語で、Aushraがよく使用した言い回し。
サブタイプ理論:マスク
タイプ・マスク間の関係表
マスクの生じ方と、それぞれのマスクに関係する問題。
関係 | 問題 |
---|---|
同一 | マスクが同一というのは、つまりマスクをかぶっていない状態を意味する。自分自身や他の人々に対して正直で、他の誰かの役割を果たそうとせずに、あるがままの自分を生きている。 |
双対 | このマスクをかぶっている場合、休息に関する問題を抱えている。「休息、快適さ、リラックス、サポート。励まし」を必要としている。 |
活性化 | 「問題があること、その問題を解決する必要があること」を拒否している状態に関係する。問題を解決しようとするモチベーションに欠ける。 |
鏡像 | 自己実現・創造性の実現・成果の積極的な提供などの問題に関係している。 |
協力 | 仕事の問題、つまり「仕事の忙しさが人生の充実を妨げているという感覚」に関係している。仕事の整理・優先順位の設定が難しい。長期的な就職難の問題に関係していることもある。 |
幻影 | 責任を持って自分の意志で決定を下す能力に関する問題、つまり人に依存せずに自分で一歩を踏み出せないこと・現実逃避して幻想の世界に引きこもることに関係している。自力で処理しきれないストレスを心の中に蓄めこんでいる(そのせいでどこか張りつめた印象を与えてしまったり、幻想の世界に引きこもってしまったりする)。この場合の「幻想の世界への引きこもり」とは、リアルでの人付き合いの代わりにネット上での仮想的な人付き合いにのめり込むこと、それに伴う現実感覚の喪失が含まれる。 |
超自我 | 生存の問題と関係している。自由な生き方・自分の体力や能力に適した生き方が出来ておらず、生き残るために必要なことは何でもせざるを得ない状態に追い込まれている。ワークライフバランスなど無く、体力や精神力のケアも出来ていない。 |
消滅 | 日常生活の問題に関係している。規則正しい生活を送れておらず、適切な回復ができていない。 |
疑似同一 | 闘争の問題に関係している。誰か、あるいは何かとの闘争に夢中になっているか、その闘争を必要以上に重視してしまっている(または単純に、緊急性の高い闘争に関わっている可能性もある)。いずれにせよ、このマスクは人生を複雑にし、集中して問題に取り組むこと、他でもない自分の手で問題解決の手段を選ぶことを妨げるものである。 |
衝突 | 選択の問題に関係している。はっきりと何かを選び取る気になれず、長く迷い続けているせいで、本人も周囲も生きづらさに苦しむ羽目になっている。このマスクは内的な葛藤状態を物語っている。 |
共鳴 | 自分に対する自信に欠けている状態と関係している。まっとうな形で自己主張できない(あるいはそのための手段を知らない)せいで、本来の自分に反した行動を取らざるを得ない状態、無理して自分の弱さをごまかしている状態、他人、そして何よりも自分自身に対して、偽りの自分を「これが本当の私だ」とアピールしなければならない状態に陥っている。 |
準双対 | 学習問題に関係している。 |
監督- | 管理-とも。本来のタイプが監督(管理)される側、マスクが監督(管理)する側の関係。他者に対する優越感に関係している(これは「マスク=自分」が優れているという感覚に由来)。人に厳しい要求を突きつける一方で、自分には甘い。 |
監督+ | 管理+とも。本来のタイプが監督(管理)する側、マスクが監督(管理)される側の関係。他人に負い目を感じており、人に借りを返さなければならないという感覚に囚われている。このマスクは仕事で自分が上司や管理者の立場に立った時に、「部下に仕事のパフォーマンスを上げるよう要求できない」といった問題に繋がることがある。 |
要求- | 本来のタイプが要求される側、マスクが要求する側の関係。意志決定を実行に移す際に伴う責任から逃れようとする問題に関係している。意志決定自体は自分で下すが、その実行の責任を人に押しつけようとする。 |
要求+ | 本来のタイプが要求する側、マスクが要求される側の関係。意思決定を下す責任から逃れようとする問題に関係している。他人に唯々諾々と従う実行者になる傾向があるが、それと同時に自分で決断したがらず、誰かに責任転嫁する傾向もある。 |
タイプ間の関係表
似:疑似同一関係
準:準双対関係
ILE | SEI | ESE | LII | EIE | LSI | SLE | IEI | SEE | ILI | LIE | ESI | LSE | EII | IEE | SLI | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ILE | 同 | 双 | 活 | 鏡 | 要+ | 監+ | 協 | 幻 | 超 | 消 | 似 | 衝 | 要- | 監- | 共 | 準 |
SEI | 双 | 同 | 鏡 | 活 | 監+ | 要+ | 幻 | 協 | 消 | 超 | 衝 | 似 | 監- | 要- | 準 | 共 |
ESE | 活 | 鏡 | 同 | 双 | 共 | 準 | 要- | 監- | 似 | 衝 | 超 | 消 | 協 | 幻 | 要+ | 監+ |
LII | 鏡 | 活 | 双 | 同 | 準 | 共 | 監- | 要- | 衝 | 似 | 消 | 超 | 幻 | 協 | 監+ | 要+ |
EIE | 要- | 監- | 共 | 準 | 同 | 双 | 活 | 鏡 | 要+ | 監+ | 協 | 幻 | 超 | 消 | 似 | 衝 |
LSI | 監- | 要- | 準 | 共 | 双 | 同 | 鏡 | 活 | 監+ | 要+ | 幻 | 協 | 消 | 超 | 衝 | 似 |
SLE | 協 | 幻 | 要+ | 監+ | 活 | 鏡 | 同 | 双 | 共 | 準 | 要- | 監- | 似 | 衝 | 超 | 消 |
IEI | 幻 | 協 | 監+ | 要+ | 鏡 | 活 | 双 | 同 | 準 | 共 | 監- | 要- | 衝 | 似 | 消 | 超 |
SEE | 超 | 消 | 似 | 衝 | 要- | 監- | 共 | 準 | 同 | 双 | 活 | 鏡 | 要+ | 監+ | 協 | 幻 |
ILI | 消 | 超 | 衝 | 似 | 監- | 要- | 準 | 共 | 双 | 同 | 鏡 | 活 | 監+ | 要+ | 幻 | 協 |
LIE | 似 | 衝 | 超 | 消 | 協 | 幻 | 要+ | 監+ | 活 | 鏡 | 同 | 双 | 共 | 準 | 要- | 監- |
ESI | 衝 | 似 | 消 | 超 | 幻 | 協 | 監+ | 要+ | 鏡 | 活 | 双 | 同 | 準 | 共 | 監- | 要- |
LSE | 要+ | 監+ | 協 | 幻 | 超 | 消 | 似 | 衝 | 要- | 監- | 共 | 準 | 同 | 双 | 活 | 鏡 |
EII | 監+ | 要+ | 幻 | 協 | 消 | 超 | 衝 | 似 | 監- | 要- | 準 | 共 | 双 | 同 | 鏡 | 活 |
IEE | 共 | 準 | 要- | 監- | 似 | 衝 | 超 | 消 | 協 | 幻 | 要+ | 監+ | 活 | 鏡 | 同 | 双 |
SLI | 準 | 共 | 監- | 要- | 衝 | 似 | 消 | 超 | 幻 | 協 | 監+ | 要+ | 鏡 | 活 | 双 | 同 |