LSIは物質的な領域、人間関係の領域のどちらにおいても、自分が特定のシステムにきちんと則っていることを重視します。また、そのシステムの維持、改善、そして破壊された場合の修復のために努力しなければならないという意識を強く持っています。
強力な機能
Ti - 先導機能(第1機能)
LSIにとって論理的に筋の通ったエレガントなシステムこそが全ての基礎となるものです。彼らはそのような論理的なシステムを見つけ出し、進んでその中に組み込まれ、追従し、そのシステムを完成させようとします。彼らは自分を取り巻くすべてのものを分析し、考えます。その情報をもとに分類や呼称を作り、階層を作り、最大公約数を導き出します。彼らにとってこうしたものは全て、人生を理解し整理するための様々な方向性や指示として明確に示されなければならないものなのです。このような論理的システムに揺らぐことなく従い、絶え間なく努力し、賞賛に値する結果を出すことこそが、人生においてより多くの物を獲得し、立派な地位に就くための最適な手段であるということはLSIにとって自明の真理なのです。彼らはそのような能力を持っていることを誇りに思っており、まさにそこに自分自身を見出しています。
同じ仕事をして、自分よりも出来る人がいるとLSIは傷付きます。このような場合、後れを取らないように人の3倍の仕事を引き受けることも厭いません。自分の頭の中にある概念的なヒエラルキーの中で、自分が下位に落ちることは絶対に許されないからです。そのためLSIには非常に生産性の高い人が多いです。彼らは定性的、順次的、体系的に仕事をすることを最も重視しており、非常に誠実に働きます。そうすることによって自分の地盤を築き、自己実現をはかろうとします。
LSIは現実主義の傾向があります。仮説的な問題ではなく、具体的で現実に即した問題に関心を持ちます。どんな問題でも深く考え、その本質や根源を理解しようとします。わからないことがあれば既存の情報データベースを参照して、全てが既知のものと一致しているかどうかを確認します。こうした場合、彼らの頭の中はまるでプログラムが組み込まれたコンピュータのようになります。彼らはそのプログラムに沿って、コードを一行も飛ばすことなく行動します。
Se - 創造機能(第2機能)
目的意識、競争心、物事を実現する力などが、彼らの持つ意欲的な資質です。これらはLSIが自己実現をはかる際に頼ることになる基本的な特性です。集団の中で優位に立つこと、自分の能力を正しく発揮すること、自分の労働力を質的に整理して価値ある仕事をすることなど、LSIの努力は彼らをより高い地位へと導いていきます。
LSIは自分の理解するシステムの中で生きています。周りの人が自分の立場を尊重してくれるように気を配ります。自分の意見に反対する人がいる場合、挑戦や脅し、自分の立場を侵害しているとみなして即座に反発します。
LSIは優れた持久力とスタミナを持っています。彼らはあらゆる仕事において高い品質を求めており、仕事の徹底性、誠実さ、美的価値において彼らを超える人はいません。
脆弱な機能
Ne - 脆弱機能(第4機能)
人の可能性や仮定の可能性を見積もることに関して、LSIは不安を感じやすく、神経質になりやすいです。人の資質を評価したり、遠い未来の発展の見通しや、将来的な商品の需要を評価することに苦手意識を持っています。そのため彼らは何事も慎重に行動したいと考えるようになります。
また人の心理や動機を理解することは必ずしも得意ではありません。様々な個人が持つ特異な性質を平準化してしまう傾向があります。人それぞれの持つ特徴を正しく考慮することが苦手で、一般論やステレオタイプ的な思考に陥りやすいほうです。非凡な個人を認識するのはLSIにとって難しいことです。そうしたイレギュラーな存在は彼らのシステムに分類することができないため、うまく活用することができません。鉄のような頑固さで目標を実現していくLSIですが、そんな彼らは彼らの持つ線形的な論理が通用しない領域があることを想像する力に欠けています。
漠然とした可能性やロマンチックな考えにはあまり興味がありません。
Fi - 役割機能(第3機能)
馴染みがない人と関わる場合、LSIは行動規範に沿って適切に振る舞おうとします。声を荒げたりはほとんどせず、穏やかな外見をしているため、遠目には比較的穏やかな人に見えます。しかしここで忘れてはいけないことは「LSIは思ったことを全て口にしているわけではない、控え目な人間だ」ということです。本質的には正しいかもしれないものの、相手の気持ちを逆なでしたり追い詰めてしまうような攻撃的な批判をしてしまうこともあります。
仕事以外で他人と望ましい関係を築くのはLSIにとって難しいことです。また自分が必要だと感じていても、すでに出来上がってしまった人間関係の形を変えることも彼らにとって困難なことです。
彼らの論理的に適切な行動様式は厳格で、時には冷酷に見えることさえありますが、時には感情と感傷に浸ることもあります。余暇には涙を誘うようなテレビ番組や映画を見ることもあります。LSIのこのような外向的倫理(Fe)の表れは、どちらかというと子供っぽくて未発達なものです。しかしLSIは突然怒りを爆発させることもあります。こうした時には自分を上手くコントロールできなくなってしまいます。
職場と家庭でのLSI
LSIは、自分がリーダーシップを発揮できる側の人間だと考えています。これは、自分の仕事を他の人よりも優れたものにしようと懸命に努力しているからです。仕事の進め方や部下の配置の仕方を正確に把握しており、他人に細かく指示し、その通りに正確に実行することを要求します。
LSIが上司になった場合、厳しい要求をする上司になります。彼らは悪い働きをした人に対して十分に厳しい制裁を与えようとするかもしれません。自分の尊厳を保つために、下の立場の人間の意見にはあまり頼ろうとせず、上の立場の人間の命令には厳格に従うのが正しいと考えます。部下からの尊敬を得るために、彼らは司法上の法律と職場の規則を使うのを好みます。管理者であるLSIは、自分が正しいと思うことに全てを従わせなければならないと考えます。彼らは人生を計画的に進め、自分や他人の甘えを「正す」ことができます。
しかし、これを読んでLSIのことを「歩く機械だ」と考えるのは間違いです。こうした説明付けがされているタイプであっても、彼らは人間であることを忘れてはなりません。確かに、これまで述べてきたことに基づけば、LSIはまず第一にシステムとロジックを持った人間であると結論づけることは難しくありません。これは、緻密で厳格な条件のもとで、彼らは彼らの持つ性質の強い部分を最大限に発揮することができるということです。LSIは自分がシステムやグループの一員であると感じたとき、自信を持って落ち着くことができます。
LSIが注意しなければならないのは、彼らと同じくらい物事に対する高い信頼性を持つ人間はめったにいないということです。彼らは誠実なパートナーであり、経営者であり、労働者であり、忠実な夫でもあります。もし頼れる人を探しているのであれば、LSI以上に頼れる人はほとんどいないといっても過言ではありません。他者との関係において、彼らは厳格で真面目です。しかし、それと同時に彼らは合理性や秩序を重んじる強い気持ちを持っていることも忘れてはいけません。産業界で非常に効率的に働く人であり、自分の目標を果たすためにチャンスを見逃さない人でもあります。
LSIは「想像力」と「標準的でない方法で物事を考える能力」を必要とするようなクリエイティブな役割は避けたがります。
機能の概要
- LSIは構造というものの化身のような人々です。彼らはルールや指示、規範を作成し、進んでその中に自分自身も組み込み、従い、完成させようとします。データを集めるのを好みます。大規模なタスクに取り組むことに秀でたタイプであり、最も重要なことを優先してきめ細かく作業し、着実に仕事を進めていくことができます。
- しっかりした目標を持ち、秩序と規律を守るほうです。また他人にも同じことを要求します。自分に合った社会構造の中で、できるだけ高い地位を獲得しようとします。有能な人々で、自分の周りに快適さを作り出そうとする傾向が強いです。美意識が高く、自分の健康にも気を配っています。
- 開発や生産の見通しや、他人の潜在的な可能性を評価するのは苦手です。人の自発性に任せるのは好まず、イベントが着実に、組織的に進行することを好みます。
- 社会で確立された適切な行動様式や規範を遵守し、伝統を守ることが大切だと考えます。自分の感情を隠したがる方ですが、たまに上手くコントロールできなくなることもあります。
職業
規則や指示、技術的な規範を正確に守ることが求められる活動において、LSIは欠かすことのできない存在だと言えます。ブルーカラー的な仕事や、事務、簿記、交通管制、さらには数学、プログラミング、出版などの分野でも理想的な働きをします。また、軍隊のような組織の指示系統が明確な組織にも非常に向いています。