ESIの主要な機能ブロックの方向性:標準的な生活条件、個人的な関係における調和、倫理観と道徳的規範の遵守、歴史的な伝統の繊細で慎重な維持と保護、ESIの価値体系の防衛と保存を目的とした、具体的で自発的な努力と行動。
強力な機能
Fi - 先導機能(第1機能)
内向的なESIは、主に自分自身の指示、価値観、動機を重視しています。彼らにとって外部要因はただ状況以上でも以下でもないものであり、ことさら意味や重みを持つものではありません。倫理的な内向性を持つ人は、個人的な倫理規範、共存のルール、自分の生き方に関する信念など、包括的な考えを意識の中に持っていますが、それは彼らにとって唯一絶対のものです。
主観的な人間関係の倫理は、ESIの最も強力な機能です。彼らは幼い頃から何が良くて何が悪いのかを理解しています。道徳志向な人で、個人の行動基準や道徳的規範を明確に定め、それをしっかりと守ることが必要だと考えています。
彼らにとって特に重要なのは、何世紀にもわたって蓄積されてきた伝統や倫理的なシステムです。これらの伝統や儀式は、人生のどのような状況においても人々を方向付ける基準点と役立つと彼らは考えます。ESIは細心の注意を払って伝統を維持・保存しようとします。こうしたものは決して違反してはならず、世代を超えて受け継がれなければならないと考えています。
彼らは通常、社会で受け入れられている行動規範や倫理基準を遵守します。もし誰かがそれらを無視しているのを見たら、彼らはその人に対して否定的な意見を率直に言うかもしれません。なぜなら彼らは身近な人の悪い習慣や倫理的な欠陥を排除する義務があると考えているからです。この戦いは、自分が利用できるすべてのリソースを使って、しっかりと、逸脱することなく、長期間にわたって実行されます。
ESIは強い感情を持った人間ですが、努めてそれを隠そうとします。そのため外から見ると、ESIは冷静で、冷たささえ感じることが多いです。しかし彼らが誰かを受け入れれば受け入れるほど、その人に対してよりオープンで温かくなるのです。親しい友人の輪の中で、ESIは自分が評価され、感謝されていることに自信を持てば、完全な幸せを感じるかもしれません。
一般的に、彼らにとって自分を捧げられる相手がいることは非常に重要ですが、同時に自分の努力が評価されている実感を得たいとも思っています。あまりにもそうした実感が得られないと、落ち込んでしまったり、場合によっては何らかのスキャンダルを起こしたりする可能性があります。彼らは、人が自分に良くしてくれたことには感謝しますが、同時に悪いことも長い間覚えています。そして悪いことをした人に対して、ESIはしばしば不倶戴天の敵という立場をとり、彼らを罰したり、復讐したりしようとします。
ESIの繊細な性格は、芸術、特に音楽が好きなことにも表れています。彼らは楽器を演奏するのが好きで、コンサートを楽しみ、自分自身が歌うことも好きです。
Se- 創造機能(第2機能)
ESIの先導機能である倫理機能は、意志的な感覚タイプの粘り強さという性質を帯びてESIの人生に表れます。しかしESIの持つ頑なさや献身、強い意志を表す性質を他人が認識するのは難しいことが多いです。なぜなら、こうした性質は外界への適合性と、他人の雰囲気や自分の周囲で起こっていることに対する態度を拾う能力によって覆い隠されているからです(Fi)。
最初しばらくの間、ESIは他人に合わせたり、機転を利かせて思いやりを持とうとしますが、最終的には意志的な圧力をかけようとする傾向があります。特に自分の原則や希望を叶えようと行動している途中で障害に遭遇した場合、この傾向が顕著になります。こうした場合、一見しただけではわからない彼らの性格の特徴が現れます。彼らは休むことなく、脇目も振らず、自分の権利を確信して、自分のものを手に入れようとします。誰かを従わせることができれば内心では満足しますが、それを表に出すことはありません。
強い感知機能は、勤勉で実践的に活動する彼らの性質にも反映されています。ESIは勤勉で、エネルギッシュで、潔癖で、公平で、良心的な人々です。こうした特徴は、特に家庭の中で明確に表れます。ESIは一般的にたくさんの物品を揃えようとします。その保管のために追加で保存場所(ガレージや物置小屋など)を用意することもあります。お金やその他のリソースの使い方は慎重で、適宜補充しようとします。様々なものを上手く利用します(例えば板の切れ端や食べ物の残りなど)。
そんな倹約家の彼らは、幼い頃から自分の生活を自分の力で成り立たせるための資金を貯めることを願い、車やマンション、豪邸などといった豊かさを象徴するものを手に入れようと努力します。それもESIの持つ倫理観に外れるような悪事や汚い策略によってではなく、誠実な勤勉さと生まれ持った才能、そして細心の注意を払った経済活動によって、その目標を果たそうとするのです。
脆弱な機能
Ne- 脆弱機能(第4機能)
ESIは自分の目の前で起こっていることはしっかり認識していますが、その歴史的な原因や背景についてはあまり認識していません。
彼らは他人の内面世界を受け入れることが苦手です。そのため、人生のパートナーを選ぶ際は、非常に慎重になります。相手を注意深く見て、対話の中でその人の道徳的な資質をチェックし、相手が自分のパートナーにふさわしいと思われる条件にどれだけ合致しているかを見極めようとします。
ESIは自分自身や自分の良いところを過小評価し、自分の欠点を良心に苦しめられていると感じやすいタイプです。「自分には十分な学識や才能がない」「能力がない」と思い込んでいることもよくあります。誰かから「そんなことない」と言われると、痛々しいほどの反応をすることもあります。
Ti - 役割機能(第3機能)
ESIは、何かの仕事やプロジェクトを始めるとき、必要な資料を注意深く集めて準備し、何事も慎重に考えますが、その後はネルギッシュに断固とした態度で行動します。しかし、この準備のためにあまりにも多くの時間とエネルギーをかけすぎてしまうという点に、この機能の弱さが表れます。
彼らは自然に、素早く、簡単に合理的な決定を下すことはできません。また、客観的に優先順位をつけたり、主要なものと二次的なものを区別することも苦手です。自分の能力や計画を度外視してでも、一度に多くの仕事をしようとする傾向も強いです。そのため仕事で疲れ切ってしまい、きちんとペース配分していれば達成できたはずの成果を得られなくなってしまうこともあります。
職場と家庭でのESI
ESIが持つ強力な感覚機能は、仕事や専門的な分野で特に発揮されやすいです。彼らの仕事場は通常、しっかり整理されており、必要な物が欠けることなく準備されていて、機器や物品もきまった場所に置かれており、何も散らかっていません。職場でのESIは基本的に非常に責任感が強く、正確な面が際立った人々です。彼らはそうした責任感や正確性を他人にも求めます。仕事を怠ける人、サボる人は彼らにとって許しがたい存在です。時間通りに出勤しない人や、仕事の出来が悪い人には厳しい態度で接します。こういった不満を感じていない相手には、穏やかで柔らかく思いやりのある交流スタイルを選びます。
リーダーシップを発揮しなければならない立場にいる場合、ESIは大きな責任を感じ、常にストレスと緊張にさらされることになります。ESIの弱い外向的直観は、彼らがしばしば自己評価を低くする原因であり、また、同僚一人一人の可能性や潜在性を正確に見極めることが苦手な原因にもなっています。そのためESIは自分自身に対する否定的な行動や発言には注意を払い、かなり警戒しています。一方で、職場の関係性は敏感に察知できます。彼らは肩書ではなく、誰が実質的にリーダーの役割をこなしているのかを簡単に把握することができ、また、そうした人のサポートを上手に取り付けることもできます。ESIは誰かと責任を共有することで、より安心してリーダーシップを発揮することができます。
ESIにとって、これから何が起こるか予測したり、遠い将来の見通しを立てたりすることは難しい事です。彼らの注意の大半は現在の戦術的な問題や障害の解決に向けられています。そして多くの場合、それらをうまく解決することができます。安定した状況で仕事をするのを好みます。これからどうなるか見通しが立てられない場合、彼らは緊張して行動を躊躇し、リスクを避けようとします。しかし、いったんESIが何かを決定すると、冷静に、粘り強く、断固として行動し、自分の課題やタスクを最後までやり遂げようとします。
同僚に対しては、説得力のある方法で、義務感、良心、誠実さを訴え、冷静に、威厳を持って、真摯に対応します。ただし、自分に敵意を持つ人に遭遇した場合は、厳しく毅然とした態度で自分の立場を主張することもあります。
個人的な関係においては通常、思いやりがあり、繊細で、誠実で、信心深く、深い無私の感情を持つことができます。しかしパートナーが自分を裏切るようなことがあれば、すぐに関係を断ち切ることが多いです。
自分の大切な人、特に自分の家族を守り、養い、世話をすることは、ESIの先導機能である倫理機能にとって決して疎かにすることができない条件のひとつです。時々、ESIが自分と自分の大切な人たちの小さな輪を見えない壁で囲んでいるような印象を受けることがあります。ESIは大切な人たちのためであれば、自分を惜しまず何でもしようとします。文字通り彼らのために尽くし、自分の全ての力とリソースをこの仕事に捧げ、この献身を自分の人生の意味にします。
しかし、人のために尽力するあまり、自分のために必要なことを忘れてしまうこともあります。こうした場合、不満や苛立ちが彼らの中に蓄積されていきます。ESIはそれを何ヶ月も表に出さずに抱え込んでしまうことがあります。そうすると次第に「他人が自分を利用しているだけではないか」と疑ったり、「身近な人が不正をしているのではないか」と疑ったり、「他人の行動の裏には悪意があるのではないか」と考えたりするようになるかもしれません(弱い機能であるNeの影響です)。このような時、ESIにとって大切なのは、善意、優しさ、忍耐力、そして自分のニーズを満たす意思を示すことです。そうすることで失われたバランスを取り戻すことができます。
機能の概要
- 道徳主義者で道徳的な法令、伝統、儀式を遵守することが重要であると考えています。彼らにとって伝統や儀式は、困難を乗り越える助けになる大切なものです。非常に情緒豊かな人々ですが、あからさまな感情表現をするほうではなく、多くの場合、彼らのこうした側面は深く隠されています。自分の優しさが利用されていると感じると、不意にキツい発言をしたり、怒鳴ったりすることがあります。
- 外界に適合する能力に秀でています。また、彼らが本来持っている要求や頑固さを隠すためにもこの能力が使用されます(ただしこうした要求や頑固さは、次第に表に出てきます)。秩序と清潔を愛し、それを求めて多くのリソースを費やします。清らかさが健康を保証するという原則に従って生きています。
- 様々な出来事や人の内面に隠された動機や可能性を見抜くのは得意ではありません。疑心暗鬼になりやすい方です。物事がどのように変化していくのか、特に遠い未来でどうなるのか予測するのは、このタイプの人にとって難しい事です。目先の利益しか見えないことが多いです。
- かなり苦労しなければ、抽象的な理論を扱うことができません。良心的な人ではあるのですが、自分の仕事を技術的にどうやって効率化すればいいのか考えるのも苦手です。ESIの成功は、多大な時間とリソースを費やした忍耐力によるものです。
職業
ESIは社会的領域における生まれついての労働者です。医療、あるいはあらゆる経済活動で、その高い能力を発揮することができます。動物と農作業を愛し、軍隊では若者たちの教育者としてふさわしい場所を見つけます。彼らは、世話をしている人々のために良い生活環境を作る方法を知っています。