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カリナウスカスの輪
Grigory Reininは、現在のソシオニクスで一般的なモデルAではなく、カリナウスカスの輪というモデルを使用している。そのため機能の配置がモデルAとは異なっている。
機能 #1 – 主観的感覚(Si)
第1機能は自信がある領域です。そしてSLIの場合、ここにSiが配置されます。したがってSLIは健康状態に関わる領域に自信を持っています。
SLIは自分の気分であったり、自分の健康状態が良いか悪いかを感知する力に自信を持っているため、外部からの影響は受けません。このタイプの人々は、何を、どのように治療するのがいいか、よく知っています。
「私は感じる、だから私は存在する」
これがSLIの原則です。もしも何も感じなければ、それは存在していないことと同じです。
他の人よりも好き嫌いがあまりないほうです。食べる量が変わりやすいタイプで、たくさん食べる時もあれば、ほんのわずかな量しか食べない場合もあります。性的な事柄には保守的です。
機能 #-1 – 客観的感覚(Se)
人は第-1機能の領域を無視します。それはSLIも同様で、このタイプの人々は客観的感覚(Se)を無視します。したがって、自分の外見や部屋の内装、あるいは他人の行動に、あまり注意を払っていないかもしれません(たとえそれが自分に関係することであってもです)。
組み立てラインで作業するような単調な仕事は苦痛に感じます。
身だしなみを整えることは、SLIにとっては楽しみながらできる活動ではないため、意識をして気を配らなければならないかもしれません。また、服選びのセンスが強みだというSLIは稀かもしれません。
他者からの強引な威圧をされても、無視してしまうことが多いです。このタイプの子供は、とても頑固に見える可能性があります。
機能 #2 – 客観的論理(Te)
SLIは実用的で素晴らしいイノベーターです。つまり言い換えると、一番近道をする方法、お金を節約する方法、さらにはトラブルに巻き込まれずに法律を回避する方法などに精通しています。
SLIの創造性は、物質的な世界と関わることを意味します。空間に物を配置したり、部屋をリデザインする上で、SLIの右に出る者はいないでしょう。
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SLIは世の中の仕組みや、物事の順序を学ぶことに強い関心を持っています。
自分の周りにはいつも修正・改善しなければならないことが、たくさんあるように感じます。もしも世界が完璧な秩序を保っているなら、自分は必要ないとSLIは考えるかもしれません。
SLIのイノベーションはグローバルな視点で物事を取り扱うというより、もっと具体的な方向に向いています。今使えるものを、より便利に、より簡単に、より安くするための改良こそがSLIの真骨頂です。
お金の管理はきっちりしています(かなり細かく徹底的に計算することもあります)。何をどのように節約すればいいかを見極めるのも上手です。
SLIのイノベーションへの執着は、時に合理的、論理的な範囲を超えることがあります。他の人には何の意味も感じず、評価もされず、お金にもならないような小物に憑りつかれることもあります。しかし、これこそがSLIの創造性なのです。
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このタイプの人は、現実世界の特性や法則を、ほとんど体で理解しています。ILEとは違って、SLIは法律について(そして特に重要なこととして、法律が現在どのように機能しているのかについて)、机上の空論じみた理解ではなく、正確な理解を持っています。
実用性に優れるSLIは、デザイナーとしても、事務員としても、あるいは会計士や弁護士としても活躍できるタイプです。
機能 #-2 – 主観的論理(Ti)
基本的に、SLIは標準的な説明で満足します。彼らにとって重要なのは現実であり、事実関係を正確に把握して、客観的に状況を把握することを重視します。もちろん理論も必要ですが、SLIの得意とするものではありません。
理論的な問題や抽象的な問題は、標準的な方法で解決しようとします。SLIは決して議論したり、講釈をしたり、証明したりはしません。なぜならSLIにとっては興味がないことだからです。
SLIにとって「世界を知る」というのは、実践的なスキルを獲得することを意味します。
機能 #3 – 主観的倫理(Fi)
これは「人に対する自分の態度」、すなわち「自分が他の人のことをどう感じるか」であったり「この人が好きか、嫌いか」などの情報の領域です。
SLIにとって、人を愛すことができればそれは善人であり、そうでない人は悪人です。したがって人に対する愛情の存在は、自分に対して良い態度をとる根拠になります。
彼らは自分を守るために、あらゆる方法を駆使して、自分の感情的な領域への干渉を防ごうとします。SLIからは、「独立独歩な人」という印象を受けることが多いかもしれません。
彼らは人を理想化してしまうほうですが、そのうえでSLIは自分の理想が崩壊しない距離まで、人から遠ざかろうとするタイプです。理想の愛を追い求めすぎた結果として、モラリストになってしまうことがあります。
機能 #-3 –客観的倫理(Fe)
もしも誰かに対する自分の態度に問題がある場合、SLIは外的な関係性、平たく言うと人間関係を何とかすることで、問題を解決しようとします。通常このタイプの人々は、人との距離感を調整することで、人間関係の問題を解決しようとします。
SLIの人間関係は、ほとんどがこの距離感に依存しています。そのため、人間関係に問題があれば、その人から遠ざかる必要があると彼らは考えます。
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周囲のすべての人々には、SLIのパーソナル スペース内の特定の座標が割り当てられます。SLIのパーソナルスペースは、何人かの親しい友人からなる小さな内輪と、単なる知り合いからなる大きな外輪で構成されています。
普通、このタイプの人々はそうやって「座標」を定義しているため、自分の態度 [1]がわからないということはほとんどありません。SLI自身は、他人に対してどこか飄々としているように見えることが多いです。
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SLIは伝統的な社会的コミュニケーション基準、礼儀作法、エチケットを尊重します。このタイプには、反抗期の子供と関われなくなってしまうという問題を抱えている人が非常に多いです。
機能 #4 – 客観的直観(Ne)
「私は、この状況を最初から最後まで明らかにしたいのです」
この外的な調和への憧れは、多かれ少なかれ「先がある程度わかってしまっている、単調なライフスタイル」を選択するようにSLIに導くかもしれません。
バスや電車に乗り、目的地もなく乗っているのが好きです。一日中だって楽しめます。これは、新鮮な世界を目にすることができるのと同時に、最初から最後までルートがはっきりわかっているからです。SLIにとっては、このような行動はバカげた行動ではありません。一定のルーチンが存在は、彼らにとっては魅力的なものなのです。
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この機能は暗示に関わる機能ですが、SLIに効果的に暗示をかける場合、特定の一連の行動を提供したり示唆したりすると効果的です。IEEは潜在意識を通じてある種の「人生のシナリオ」をSLIに提示しますが、それによってIEEは簡単にSLIに影響を与えることができます。
機能 #-4 – 主観的直観 (Ni)
第-4機能は恐怖の領域と呼ばれます。SLIの場合、ここにNiが配置されるため、彼らにとっての恐怖の領域は「内的状況の整合性」だと言えます。
この内的状況の整合性とは一体何なのかというと、「自分自身に没頭することへの恐れ」「内なる自己を探求することへの恐れ」です。SLIの場合、瞑想をすると、その恐怖心が大きくなることがあります。
彼らは自分の内面状態を、健康状態という医学的な観点からしか考えることができません。また、内面状態と気分をほとんど区別していません。そのため、このタイプの人はしばしば、常に一つの同じ状態の中で生きているかのような、非常にフラットな印象を感じさせる人であることが多いです。
SLIは、自分がコントロールできない状態を避けようとします。
有名人
- ジャン・ギャバン
- ギ・ド・モーパッサン
- アルベール・カミュ
- アガサ・クリスティ
訳注
- ^ Aさんのことをどう思うか、Aさんのことは好きか嫌いかという意味での「自分の態度」