このタイプの人は、自分自身と他人の「意志の強さ」を見抜く力に優れており、自分自身もしっかりとした意志と、目標を達成する力を持っています。状況をすばやく把握し、論理的な分析に基づいて必要な判断を下すことができる、優れた実務家でありリーダーだと言えます。
このタイプの人物を思い起こさせるのが、レーニンと彼の著作『外部からの助言』です。そこでは、状況の分析と、権力を奪取するための行動計画が示されています。「偉大なる者」と呼ばれるこのタイプは、人材を適材適所に配置し、決断力をもって行動を開始し、どんな障害があっても突き進むことができます。彼らは実践的で、冷静に物事を進める集中力を持っています。さらに、スポーツや肉体労働を好む傾向もあります。
◆◆◆
嫌いな相手に対して知的な皮肉やユーモアを交えて鋭くからかうことがあります。必要とあらば、マフィアのような非公式な組織や政治的な派閥といった裏社会的なグループを作る力すら持っています。「偉大なる者」は、目標に向かって完全に身を捧げ、強い忠誠心をもって成功をつかみ取ります。たとえば、宇宙開発プロジェクトで知られるセルゲイ・コロリョフは、このタイプ特有の卓越した組織力を発揮した代表的な人物です。
「アレクサンドロス大王」と呼ばれることもある彼らは、相手の話に注意深く耳を傾けます。チームに新しい人が加わったときは、その人物をじっくり観察し、自分なりの評価を下します。他人の助言も参考にはしますが、最終的には自分自身の分析に基づいて行動します。これはつまり、「即座にみんなで相談して、私が決めた」というスタイルであり、SLEの典型的なやり方です。
このタイプの人は、自分の感情について語るのを好まず、それをあからさまに表に出すこともあまりありません。SLEの中には多くの将軍や政治家がいます。たとえば、ステパン・ラージン、エメリヤン・プガチョフ、エルマーク・ティモフェーエヴィチ、ピョートル1世、ナポレオン・ボナパルト、 ゲオルギー・ジューコフ元帥などが代表例です。