EIE(ENFj, 俳優, メンター, ハムレット)
自我ブロック
第一機能:Fe(外向倫理)
EIEは、生まれつきエネルギッシュで情熱的な性格で、場に活気や興奮をもたらすのが得意です。人は人生に感情を込めて関わるべきだと考えており、大事なことに無関心だったり冷たかったりする態度には強く違和感を覚えます。政治や社会の慣習について強い意見を持つことが多いですが、それは単なる理屈ではなく、大切な人たちとの感情的なつながりから生まれるものです。
EIEは、人を交流の場に巻き込み、共通の体験を通じてグループを作るのが好きです。そしてその輪を広げていこうとする傾向があり、場の外にいるように見える人にも積極的に声をかけて、仲間に入れようとします。EIEにとって大事なのは、「何をしているか」より「誰と一緒にいるか」です。友人を笑わせるのが大好きで、よく大げさで派手なユーモアを使います。その笑いのネタが自分自身であることも多く、それが意識的かどうかはあまり関係ありません。
EIEは、人の心の動きや内面を見抜く力に優れていて、人を説得するのも得意です。まわりの感情の流れに敏感で、その場の雰囲気をある程度コントロールすることができます。論理を使わなくても、自然な形で人を納得させることができるのです。たいていの場合、この力を人を操るために使うことはありません。なぜなら、自分の価値を「人によい影響を与えること」に見出しているからです。ただし、自分の意見が受け入れられないと感じたときなどには、その力を否定的に使ってしまうこともあります。
それでも、EIEは多くの場合、社会の中での平等を大切にしており、他の人が主導権を握りたがっているなら、喜んで一歩引くこともできます。EIEは友人をとても大切にしていて、その関係を守るためなら何でもしようとします。ひとりで過ごしているときも、たとえ最近の関係がうまくいっていなくても、「どうすればもっとよい関係を築けるか」をよく考えています。たとえ相手が冷たくしてきたとしても、その人を「友人」と思っているかぎり、変わらず優しさと愛情をもって接し続けます。
第二機能:Ni(内向直観)
EIEは、「今この瞬間にどんな意味があるのか」「人生の出来事がどうつながっているのか」「物事が過去から未来へどう進んでいくのか」といったことを敏感に感じ取ります。彼らが周囲に生み出す感情の高まりは、一瞬の出来事によるものではなく、時間をかけて少しずつ感じ取られるような、目に見えにくいものに関わっています。たとえば、人の問題を細かく理解し、その解決策を思い描いて相手に自信を持たせることを好みます。EIEは「言葉で絵を描く」ように話すのが得意で、感情や状況をいきいきと伝えることができます。
また、古い装飾品や思い出の品、昔の文化を感じさせるものなど、過去とつながりのある物を身の回りに置くのが好きです。EIEにとって、自分が歴史の中でどこにいるのかを意識し、それについて語ることは大切です。というのも、彼らにとって「人間らしさ」とは、長い時間の中で見えてくる流れや傾向の中に感じられるものだからです。こうした時間感覚をもとに、EIEは物事がこれからどう進んでいくかを想像するのが好きで、そうすることで安心感を得ています。
EIEは、出来事に対して感じるためらいや不安、期待や緊張などの気持ちを素直に表に出します。ときにはリスクや危険について少し大げさに話すこともありますが、それは自分や周囲の人が備えるのに役立つことが多いです。他人に助言をしても受け入れてもらえなかったとき、EIEは落ち込みますが、それ以上につらいのは、過去の問題にとらわれて自分の可能性を生かそうとしない人を見たときです。EIEは、たとえ長く心に傷を抱えてきた人でも、ある程度は人生を良くできると信じています。
EIEは、「人生はただの退屈な日常のくり返しで、意味などない」といった考え方を強く否定します。彼らは、どんな出来事にも象徴的で大きな意味があると感じていて、それが想像力や情熱をかき立てるのです。だからこそ、EIEは自分の人生に特別な目的を見出そうとし、これまでの経験に意味を見いだしながら、それに基づいて目標を立てます。また、今ある良くない状況を少しでも良くしようとする気持ちが強く、ときには必要のないところにまで問題を見つけようとすることもあります。
さらに、EIEは夢について考えるのが好きで、夢の中で起きたことに象徴的な意味を見つけ、それを現実の出来事と結びつけようとします。自分の無意識が何を伝えようとしているのかを深く考えることに、大きな喜びを感じます。
超自我ブロック
第三機能:Te(外向論理)
EIEは、自分の気持ちや情熱が関われないような形式的で事務的な作業に集中するのが苦手です。書類作成や管理のような仕事は、できるだけ避けようとします。単調なルーティン作業もあまり得意ではありませんが、それでも日々の生活で秩序や効率を保てる人には、それなりに敬意を持ちます。ただし、自分にそのやり方を押しつけられるのは嫌なのです。また、知的なテーマについて論理的に話し合うのは好きですが、自分の信念を作るときには、実用性や現実的な効果よりも、感情や理想を重視する傾向があります。そもそも「実用的かどうか」をあまり気にしていません。
他人の気持ちが関わる状況では、効率の優先度はさらに下がります。たとえば、友人がリーダーとして動いていると、手順や効率のことはあまり気にしなくなります。逆に、苦手な人が指揮を取っていて、そのやり方が非効率に感じられると、その人を公然と批判したり、問題点を指摘して評価を下げようとすることがあります。EIEは仕事を短時間で終わらせて、さっさと片づけたいタイプであり、そのため仕事の質や完成度にはあまりこだわりません。こうした傾向があるため、成果さえ出せば感情は無視していいというような、仕事優先の考え方の人には反感を持つことがあります。ただし、知識が豊富で、EIE自身が関わっているプロジェクトを的確に助け、効率を高めてくれるような信頼できる人には、高い評価を与えます。
EIEは、自分の感情からくる決断を行動に移すとき、それを理屈のあるものとして見せたいと思っています。自分の行動にはちゃんと理由があると他人にも思ってほしいのです。ただし、「これはどうしてもやるべきだ」と自分の中で確信しているときには、説明は求められたときだけで十分だと感じます。個人的な判断をするときには、生産性や利益といった観点をあまり重視せず、感情や内面的な価値観を基準にします。というのも、EIEにとっては、そうした客観的な基準で物事を判断するのがそもそも難しいのです。
第四機能:Si(内向感覚)
EIEは、相手の状態を判断するとき、身体的サインよりも会話の心地よさを重視する傾向があります。それでも、相手が感じている身体感覚にも敏感で、そこから感情の状態を読み取り、落ち着かせたり盛り上げたりといった調整が得意です。たとえば、相手が緊張していれば、それを和らげるように働きかけます。
ただし、EIEは日常生活の中でうっかりミスをしやすい面があります。物をどこに置いたか忘れたり、やるべきことを先延ばしにしてしまったり、大事な用事をうっかり忘れることもあります。中でも先延ばしの傾向が強く、それが原因で物事が遅れがちです。
また、EIEは、自分の健康や快適さを優先して無理を避ける人に対して、あまり好意的ではありません。そうした人は、何か本当に意味のあることを成し遂げる余裕がないように見えるのです。EIEは、目標や理想を実現するには、ある程度の自己犠牲が必要だと考えており、過度な自己ケアはその妨げになると感じています。
「ただ楽しんでリラックスすればいい」といった状況では、EIEは落ち着かず、空しさを感じることがあります。そうした時間は、自分の中にある理想やビジョンを追う情熱を弱めるように感じられるのです。現実の体験を本当に楽しめるのは、自分の意思で積極的にそれに関わろうとしたときに限ります。つまり、自分から現実に向き合おうという強い意志があるときにだけ、体験を生き生きと味わうことができます。
EIEは、いい経験であっても、悪い経験であっても、人との関わりの経験をよく振り返り、そこから何かを学ぼうとします。また、将来起こりそうな問題、特に対人関係のトラブルを前もって予測し、備えようとする傾向があります。このように常に先のことを考えているため、EIEは目標を早く達成したいと焦りがちで、不安定になりやすいです。逆に、何もできずにじっと待たされるような場面では強いストレスを感じ、そのせいで目の前の現実的な問題にうまく対処できなくなることもあります。
超イドブロック
第五機能:Ti(内向論理)
EIEは、考えがはっきりしていて迷わず決断できる人に強く惹かれます。というのも、EIE自身はなかなか決めきれず、「本当にこれでいいのか」とすぐに迷ってしまうからです。だからこそ、自分にはないその力を人に求める気持ちが強いのです。
会話の中で感情が動くと、EIEの話はあちこちに飛んでしまいがちです。そして、一人では話の流れや目的に戻れなくなることがあります。そのため、「今どんな話をしていたか」を誰かに教えてもらう必要があるのです。
EIEは、友人が持っている知識を聞くのが大好きです。学問や音楽、映画の話は、EIEにとって世界を広げたり、進む方向を見つけるきっかけになります。EIEは話題の内容そのものよりも、人と一緒に話して感情を込めて反応したり意見を交わしたりすることに喜びを感じます。そうすることで会話に温かさや活気が生まれ、自分も満たされるのです。EIEにとって大事なのは情報そのものよりも、それを通じて人と会ったり、新しい話題が生まれたりすることなのです。
また、EIEは予定の管理などを人に任せることにあまり抵抗がありません。むしろ、任せられることで安心し、日々をより心地よく過ごせると感じています。
第六機能:Se(外向感覚)
EIEは集中力や意志の力を保つのが得意ではなく、不安や迷いを感じているときでも、自分を行動に向かわせてくれる「何か」や「誰か」を必要としています。頭では「とにかくやらなければ」と思っていても、実際に動き出すには後押しが必要なのです。EIEは、強い決意を持ち、自分の考えをしっかりと持っていて、周りに流されない人に強く惹かれます。そうした人は、自分とは反対に、安定感や芯の強さを感じさせる存在として映ります。
感情が高ぶったとき、EIEは勢いで他人をきつく批判してしまうことがありますが、そんなときでも動じず、冷静に自分の立場を守る人には深い敬意を抱きます。相手が怒ったり強い態度を見せたとしても、EIEはそれを「自分に関心があり、本気で関わろうとしてくれている」と感じ取ります。会話の中で、自分と違う意見に出会うと、自分の主張を無理にでも通そうとする傾向があります。特に、自分のやり方に強いこだわりがあるときは、相手に譲るのを嫌がり、自分の意見を公然と批判する人には、偉そうな態度を取ったり、見下すような言動をしてしまうことがあります。
イドブロック
第七機能:Fi(内向倫理)
EIEは、一般的に「適切」とされる言葉や行動に従うことを避け、自分がその時感じていることを素直に表現しようとします。時には厳しく、時には優しく、または親しみを込めて話すこともありますが、それは他人の期待に応えようとするものではなく、自分の感情に従った結果です。
EIEは、人間関係や自分の感情に対して鋭い理解を持っていますが、主に「何が起きたか」や「誰がどう言ったか」などの外面的な出来事に注意を向けます。他人の心の中や隠れた動機についてはあまり興味がなく、そのようなことを避ける傾向があります。また、他の人が誰かについて否定的に話しているのを聞くと、EIEはその人を「偏見が強い」または「視野が狭い」と感じ、嫌悪感を抱くことがあります。
EIEは、相手が自分に対してどのように思っているのかがはっきりしないと、慎重になります。もし相手との接触が減ると、関係がうまくいっていないのではないかと心配しやすいです。特にその相手が自分にとって大切な人であれば、関係を修復しようと過剰に努力することがあり、その結果、少し押しつけがましくなることがあります。
第八機能:Ne(外向直観)
EIEは、楽しみのためにランダムなアイデアを思いついたり、奇抜な選択肢を出したりすることがありますが、特定の状況がどう進展するかを理解することに集中したいと考えており、その状況とは関係のない可能性には気を取られたくありません。アイデアを出しすぎたり、すべての可能性に目を向けすぎたりすると、すでに散漫な彼らはさらに混乱してしまいます。
しかし、対立から強いストレスを感じると、EIEはその対立がどう進展するかを予測することに不安を感じ、今後どうなるかを想像し始めます。問題の解決が難しそうだったり、状況を改善するための行動が取られていないと、EIEは暗い考えに囚われ、その対立に心を奪われます(そのネガティブな考えが合理的でない場合もあります)。
ソーシャル・ロール
EIEの一般的なソーシャル・ロール(社会の中で、人が自然と演じがちな役割やキャラクター)は下記のようなものです。
- 崇高な予言者。未来の出来事や、現在進行中の出来事について、熱心に語り、その影響を強調する人物です。
- 芸術の真の献身者。どんな場面でも芸術家として生き、自己表現と一体化して本質を発揮する人物です。
- 企業での勝者。成果を最大限にアピールし、競争の激しい企業で成功を収める人物です。
- 心気症の人物。健康に対する不安や見えない病気への恐れにとらわれやすい傾向あり、原因不明の不調に悩み、見えない病気を恐れる人物です。
- 情熱を呼び起こす語り手。カリスマ性を活かし、他者の意欲を引き出し、人々に情熱を持って取り組ませる人物です。