第1機能「良いもの」客体的倫理(Te)
「私の人生は私のルールで動く。そしてそれは他人にも当てはまるのだ」
LIEは、自分が持っている知識に対して非常に強い自信を持っています。彼らは、社会の規則や職場の決まりなど、外部のルールに従うこともありますが、それ以上に、自分で作り上げた秩序や決まりごとを絶対的なものとみなし、それに基づいて生活しています。そして、この自分なりの秩序を周囲にも当然のように押し付けようとします。彼らは、誰がどのような役割を果たすべきかを厳格に決め、全ての物事があるべき場所に収まっていることを重要視します。物の配置が変わるとすぐに元に戻さないと落ち着かず、自分のテリトリーを乱されることに強い不快感を覚えます。「コオロギは自分の棲みかを知るべきだ(意味:身の程をわきまえよ)」ということわざのように、他者が自分の秩序やルールを無視することを許しません。
彼らにとって、今ある秩序やルールは変えてはならないものであり、「なぜそうしなければならないのか」と問われても、「そうするべきだから」と理由を示さず命令的に答えることが多いです。まるで、自分なりの秩序を保った環境で自分が活動できること自体が自分の存在証明であるかのように感じており、自分なりの秩序を乱すような変化が周囲で起こると、自分自身が変えられてしまうような恐怖や脅威を覚えます。一度覚えたルールや事実(例えば「2×2=4」のような基本的知識)は、生涯変わることがなく、もし新しいルールや秩序が導入されると、それは「悪いもの」とみなして拒否します。彼らが自分の領域を整えるのは、自分がそこに存在していることや自分の権威を示すための行為でもあります。
彼らは物事を行う際の手順やルールをよく理解しており、何をどの順番で進めればいいか、どこに相談すべきか、どの書類が必要かといったことを的確に把握しています。また、機械を組み立てたり分解したりすることにも自信があり、はんだごてを使って細かい部品を扱い、複雑な構造を何時間もかけて確認することができます。ただし、彼らにとって重要なのは仕組みを深く理解することではなく、手順や配置を正確に記憶しておくことです。例えば掃除機を分解する場合も、掃除機の仕組みを深く理解する必要などなく、「どの部品がどこにはまるか」を覚えていれば十分だと考えています。
自分の世界に安定した秩序とルールがあるとき、彼らは安心して生きていると実感できます。しかし、それが失われると、自分自身が消えてしまったかのような不安と空虚感に襲われます。彼らは自分の領域においては常に支配者であり、反対意見を許しません。また、領域意識が広い場合、その範囲内にいる全ての人に自分のルールを適用しようとします。彼らにとって家は、外部からの干渉を許さない難攻不落の要塞のような存在です。他人から説明を受けても、ある程度聞くと「わかった」と話を打ち切り、それ以上詳しく知ろうとはしません。彼らが重視するのは、客観的事実を理解することではなく、それを正確に記憶し、活用することです。もし自分の世界観を構成する事実が変わると、強い苛立ちを覚え、それに適応するまでに時間がかかります。
彼らの行動基準において最も重要なのは、「どれだけ客観的に役立つか」という点です。このような人と暮らす場合は、その人のルールに従わざるを得ませんし、時にはそのルールを他人の領域にまで広げようとします。領域を拡大することで、自分がより強く存在していると感じられるからです。他人の場所に入って当然のように「誰が何をすべきか」を指示するのも典型的な行動です。彼らと接していると、常に上司や監督者のような態度を取られていると感じることが多いです。たとえ誰からも命令権を与えられていなくても、「シャベルを持って、今すぐジャガイモを掘りに行くぞ」と命令口調で話すことがあります。無駄に時間を過ごしたり生産性のない行動をする人を嫌い、他人の意見に対しても「それはどんな事実に基づいているのか?」と繰り返し確認する傾向があります。
第1機能と第3機能:知識、科学、あるいはキャリアの分野で成功を収めることが重要です。もしそれがうまくいかないと、自己に向けられた第1機能と第3機能が同時に強い否定的エネルギーを生み出し、深刻なストレスや内面の混乱、さらには周囲との摩擦を引き起こす可能性があります。
第2機能「必要」主体的直観(Ni)
「私は自分の理想や原則を、恐れることなく人々に伝えます」
第2機能にNiを持つLIEは、内面に葛藤や矛盾を抱える相手を見つけ出すことを好みます。そして、その人の心の奥深くまで入り込み、調和や安定を生み出すことに喜びを感じます。彼らは芸術家としての素質に恵まれています。それは、人の感情や思考を自分の中に取り込み、その人物を内側から理解して表現できるからです。単に外面を真似るのではなく、その人の本質を演じることができるのです。また、複雑で入り組んだ心理状態の核心を捉える力もあるため、優れた分析者になる可能性も秘めています。
しかし、こうした能力を社会で活かすのは簡単ではありません。というのも、彼らが生み出す成果は他者の心の深い部分に関わるものであり、そこに踏み込むには相手からの信頼や許可が必要だからです。その許可を得られないとき、彼らは傷つきやすく、無力感を抱くことがあります。自分が誰にも必要とされていないと感じると、自分自身の内面へと探求を向けるようになりますが、これが行き過ぎると、心の傷を必要以上に掘り下げ、自らを苦しめてしまうこともあります。
このように、彼らの創造的機能は社会で需要が少ないため、活かしどころを見つけにくいという問題があります。多くの人は自分の深い内面を他者に明かそうとしないからです。彼らが世に送り出すのは、大胆なアイデアや原則、信念体系、知識といったものです。それを伝える際、決して押し付けがましくはなく、創造的で繊細、そして魅力的な方法で人々に広めていきます。また、内面的な矛盾を抱える状況を見つけ出して解き明かすことにも喜びを感じます。社会で能力を発揮できる場が見つからない場合、芸術の分野で自己実現を図ることが多いです。芸術は、彼らの内面探求と表現の力を存分に活かせる領域だからです。さらに、彼らは様々な心理状態に入り込むことができ、他者の感情を深く理解する力があります。言葉によって人々の心に調和をもたらすことができるため、優れた演説者になる素質も持っています。
彼らが生み出すものは、人々の心に全体的な調和をもたらす力です。そのため心理学の分野でも活躍できるでしょう。彼らには、人の魂を癒やす医師のような資質があるからです。日常生活でも、物事をドラマチックに表現することを好みます。わずかな気分や内面の変化であっても、周囲に伝えたくなるのです。このため、些細なことを大げさにしてしまうこともありますが、それは彼らにとって第2機能を働かせる重要な方法でもあります。多くを外へ出すことで、自分がこの世界に存在しているという実感を強めるのです。
第2機能と第3機:「存在するべきか否か、それが問題だ」。これは存在そのものに対する根本的な問いかけであり、第3機能が抱える深い内省と葛藤を表しています。第2機能と第1機能:自分が共有する信念や原則を、すべての人に共通する規範として具現化する必要性について語ることがあります。その背後には、政治的思想や体制を広めたいという隠れた意図がある場合もあります。第2機能と第4機能:ある集団や個人の人間らしさや温かさに、心から感嘆することがあります。
第3機能「問題」客体的感覚(Se)
「世界で一番強い人を決める大会で優勝したい!」
LIEにとって、人生で最も大切なのはお金や力、美しさ、成功、そして能力の高さです。これらを自分への挑戦と捉え、自己評価はこれらに強く左右されるため、常に不安を抱えやすくなります。何かがうまくいかないと、大きな問題や深刻な心理的ダメージと感じることが多いです。彼らは派手で目立つ服装を好むことが多く、時には挑発的な印象を与えることもあります。これは、自分の魅力や成功を周囲に示し、周囲に挑戦する方法として使われます。経済的な破綻や老化、社会的な失敗、社会での美的基準から外れることは、彼らにとって深刻な問題であり、場合によっては精神的に極度に追い詰められることもあります。
自己評価が大きく下がると、今度は身だしなみに無頓着になり、だらしない格好をすることもあります。また、職業については、失敗して恥をかかないよう、適切なタイミングで引退することを重視します。弱さを見せることを非常に嫌い、強く勇敢な自分を見せたいため、格闘技や危険な技を身につけ、それを披露することがあります。スポーツにも熱心に取り組み、常に新しい目標を追い求めますが、この「常に高みを目指す」姿勢が彼らの弱点になることもあります。
人生が順調すぎると、突然全てを捨てて別の町に移り、「ゼロからやり直す」ことで自己評価を高めようとする場合もあります。彼らは社会の影響を強く受けやすく、他人が欲しがるものを自分も欲しいと感じ、あらゆる手段でそれを手に入れようとします。ただし、すぐに手に入るものには興味を示さず、努力や競争を伴うものを価値あるものと考えます。この傾向は恋愛や人間関係にも現れ、常に届かない相手を追いかける競争のような状態が続きます。しかし、目標が手の届く範囲になると、急に興味を失うという逆説的な傾向もあります。
すべての困難を乗り越え、勝つことが彼らの最大の動機であり、負けることは「恥」とみなされます。そのため、勝つのが非常に難しいリスクの高い挑戦には参加しない傾向があります。第3機能はリスクを避け、達成可能であっても難しい課題を選ぶことが多く、既に持っている能力を活かすことを重視し、新しいスキルの習得にはあまり重きを置きません。社会的な成功や広く認められる勝利を強く求めており、時には自己評価を高めるために工夫をします。例えば、突然病気になり、懸命に治療して回復する過程を自分の「勝利」として捉えることもあります。
第4機能「欲求」主体的倫理(Fi)
「愛とは善意に満ちたものです。だからこそ、たとえ不快に感じる人であっても、どこか憎めないと感じてしまうのです」
他人から「誰にどう接するべきか」と教えられると強く影響を受けやすく、そのためこの領域では他者の意見や態度に流されやすい傾向があります。逆に、どう振る舞えばよいかわからない場合には不安や居心地の悪さを感じ、状況や人間関係のルールを説明してくれる人を必要とします。彼らは自分の評価や感情を自由に表現できる場所を求めています。自己表現が認められる環境は彼らにとって「良い居場所」となります。一方で非常に疑り深い面もあり、自分の感覚だけでは不安で、客観的な証拠や根拠を求める傾向があります。例えば、他者の評価が妥当かどうかを具体的なデータや事実をもとに確認しようとします。特に親しい人の意見には大きく影響されやすく、LIEのそんな傾向を知る者がそれを悪用することもあります。新しい環境に入ると、信頼できる人物の評価を敏感に察知し、それを自分の意見として取り込みます。例えば、グループ内に信頼できる人がいて、その人が新人のことを「この人は良い人だ」と評価すれば、その評価をすぐに受け入れます。
彼らにとって最も良い居場所は、親しい人や信頼できる友人に囲まれている場所です。また、「白か黒か」といったように、何をどう感じ、どう振る舞うべきかがはっきりしている状況を好みます。そうした明確さが欠けると、不安や落ち着かなさを感じます。長期間共に働いてきた仲間と別れることは非常に辛く、その思い出は強い懐かしさを呼び起こします。親しい友人や同僚を失うことも同様に苦しく、これは恋愛や家庭生活においても同じです。例えば、親しい人を失った際には深い悲しみを感じます。時には、自分の感情を伝えるためにあえてトラブルを起こすこともあります。これは、集団の承認なしに自分の評価を示す正当な手段だと考えているためです。例えば、議論を巻き起こして注目を集め、その後に本音を堂々と伝えることがあります。
誰かに強い感情を抱くと、その人の欠点や現実的な問題が見えなくなることがあります。彼らの愛は盲目的で、その感情は理性を超えた温かさに満ちています。つまり、常識では説明しきれないほどの強い愛情に動かされているのです。しかしこの性質には危険な側面もあります。彼らは感情や行動を他人から簡単に植え付けられてしまいやすく、わずかな後押しで他人が望む行動を無意識に行ってしまうことがあります。特別な催眠術などは必要なく、彼らは自分の善意に基づいて自然に動いてしまうのです。
第-1機能「悪いもの」主体的論理(Ti)
第-1機能としてのTiは、物事を「理解する」という視点をほとんど持たず、ただ事実だけを扱おうとします。知識そのものは正確で質が高いことが多いのですが、理解が表面的になりがちで、そこから深く考えを発展させることはあまり得意ではありません。つまり、持っている知識をもとにして新しいアイデアや理論を作り出すことが難しいのです。LIEに説明をしていると、話の途中で「分かった」と言って遮ることがよくあります。まだ検証されていない新しい仮説や理論、概念などには興味を示さず、確実な根拠や事実がある情報だけを受け入れます。例えば「火星に生命が存在するか」というような抽象的で長い議論は、時間の無駄だと感じてしまいます。また「ある意見によれば…」と話し始めると、「その意見は何に基づいているのか? 事実はあるのか?」と問い返し、最後まで聞こうとしないこともあります。
理論や概念についても、それが今すぐ役立つものでなければ関心を持ちません。しかし、もし実際に役立つと判断した場合は、積極的に取り入れようとします。このように、この機能は「実際にはどうなのか」という事実だけを重要視し、それ以外にはほとんど興味を持たないのです。こうした傾向は、視野が狭く、考え方に柔軟性がないことを意味しています。別の見方をするのが苦手で、論理の組み立ても決まりきった型から外れにくいのです。例えば、カスタネダのような、概念を通じて思考の幅を広げようとする哲学者の議論を理解するのは難しいでしょう。この人にとって、地球が太陽の周りを回っているのはただの明白な事実であり、「それも一つの見方にすぎない」という考え方は受け入れにくいのです。かつて「2点間には1本の直線しか引けない」と考えられていましたが、ロバチェフスキーが非ユークリッド幾何学を作ったことで、それも条件付きの真実にすぎないことが分かりました。このように、世界には「絶対的に正しいこと」などないかもしれないのです。
ただし、自分の知識を守ろうとするときや、第1機能がうまく働かないときには、防御のために理解を深めようとすることがあります。普段の生活でも、他人と分かり合おうという考えはあまりなく、相手に合わせようとする様子もほとんど見られません。実用性のない知識には興味を持たず、そのため頑固で融通が利かない人だと思われることがあります。
第-2機能「不必要」客体的直観(Ne)
Neが第-2機能であるLIEにとって、調和がとれ、すべてが予測可能な世界は退屈で息苦しく感じられます。彼らは自発的に動くことを好み、外部から決められたスケジュールや日課には必要最低限しか従いません。それらも主に仕事に関することであり、それ以外は「なるようになるし、むしろそうあるべきだ」と考えています。このような人にとって、すべてが整いすぎている世界は魅力を感じにくく、そんな場にいると無意識のうちに波風を立て、人々を刺激し、行動を引き起こし、新しい流れを生み出さずにはいられません。たとえその結果、自分が批判や反感を買う役回りになるとしても、何も起こらないまま皆が退屈の沼にはまり込み、「そして彼らは長生きし、同じ日に天に召されました」というおとぎ話のような結末を迎えるよりはましだと感じています。そのため、厳格なスケジュールに縛られない職業を選ぶことが多く、仕事を頻繁に変える人もいます。ただし状況によっては規律を守らざるを得ない場合もあり、例えば仕事や軍隊で決まりに従わなければならないときや、愛する人たちに安心感のある落ち着いた環境を提供したいときには、自分を律することができます。結局のところ、彼らが「規範」という言葉にどのような意味を込めているかによって、その態度は変わるのです。規範に従うこと自体は負担に感じますが、必要なときには受け入れ、その他の時間は自由でいたいと考えています。
しかし、長期間にわたって強いストレスを受け、第2機能である外向直観を十分に発揮できない状態が続くと、心理的な反転現象が起こることがあります。この場合、第-2機能が第2機能を抑え込み、彼らは周囲の世界やその仕組みを批判的に見るようになります。そして自分と同じようにその世界で居場所のなさを感じている人々を見つけ出し、彼らが心の統合や調和を取り戻せるよう助けることが自分にとって有益だと考えるようになります。こうして最終的には、第2機能を活かせる仕事や役割を見つけていくのです。
第-3機能「問題解決」主体的感覚(Si)
人生で多くのことを成し遂げ成功するためには、健康が非常に重要です。そのため、病気になるとすぐに大量の薬を用意する傾向があります。本格的に健康管理を始めるのは、頻繁に体調を崩すようになってからです。その際には、有害な習慣を避け、朝のランニングを始めることもあります。また、体を強くするために冷水浴を試したり、病院で検査を受けたり、栄養のバランスに注意を払ったりします。しかし、それ以外の期間は健康管理がおろそかになり、ほとんど運動もしません。
第-4機能「したくない」客体的倫理(Fe)
LIEは、外部の人間関係に対して恐れを感じる傾向があります。具体的には、「友人」「仲間」「配偶者」「親戚」など、現実的な責任やつながりを伴う関係を好みません。そのため、そうした関係から逃れるために、人里離れた自然の中に一ヶ月から二ヶ月ほどこもったり、別の都市へ引っ越したりすることがあります。その間は、その関係が公式でも重要でもなくなります。むしろ、「なんとなく友達」「なんとなく仲間」「なんとなく配偶者」といった曖昧で軽い関係のほうが気楽で、義務感もなく居心地が良いのです。
誰かからはっきりと好意を示されると、それに怖気づくことが多いのは、それが新たな人間関係の始まりを意味するからです。たとえその好意に応えなかったとしても、関係が成立してしまう可能性があるため、すぐに距離を置こうとします。彼らにとって理想的なのは、「関係があるようでない」状態です。たとえば、配偶者が長期出張でほとんど不在であり、祝日にしか会わない家族のような関係は理想的です。とはいえ、両親や家族、ごく親しい友人とは最低限の関係を築く必要があります。これが別の都市に引っ越す理由のひとつでもあり、できるだけ頻繁に関わらずに済む環境を求めているのです。もし、心地よい居場所を見つけられず離れられない場合は、周囲を和ませるためにふざけたり場の雰囲気を盛り上げたり、その場の状況に合わせて振る舞うことがあります。そうすることで、周囲の人々から肯定的な反応を引き出し、その場所が心地よい環境になるのです。しかし、それ以外の場合は、こうした振る舞いを不必要かつ恐ろしく感じています。
上司の部屋に自分の家のように入ることはなく、誰かに好かれようと特別に努力することは自分のプライドに反する行為だと考えています。まずは自分自身に満足することが重要であり、それができれば自然に他者にも受け入れられるかもしれないと考えています。
要約
LIEは合理型であり、内面では思考や行動のパターンが予測可能で、一貫性があります。つまり、自分の考えや感情は自分なりの明確なルールに従っており、理解しやすいと感じています。一方で、外見や服装、仕事の進め方、成果物などは非常に個性的で、一般的な基準から見るとかなり独特で型にはまらない特徴があります。第1機能Teは、普通はあまり起こらない出来事に関わるため、一般的な枠組みとは異なる考え方や行動を生み出します。これが長所となり、個性や独自性として評価されることがあります。しかし一方で、その成果も「起こりにくい出来事」と結びついているため、時には現実離れした、誇張されたものになりやすいという短所もあります。
また、LIEは外向型であり、自分を周囲の世界の一部として捉えています。自分のことはわかりやすく単純だと感じているため、自分の考えや気持ちを率直に表現することが得意です。一方で、周囲の世界は複雑で理解しづらいと感じており、他人を操作することは複雑で難しいことだと感じやすく、興味を持って観察し、学ぼうとします。
LIEが強く望むこと(LIEの主要なニーズ)は、本人にとって苦手な機能(弱い機能)に関連しているため、心身の健康を保つには外部からの支援が非常に重要です。具体的には、安定した社会的な居場所や経済的な豊かさが必要で、その環境にいる人たちが魅力的であることも大切です(これは第3機能と第4機能に関連します)。ただし、主な能力はこうしたニーズと直接つながっていないため、外見上は動きがゆっくりで元気がないように見えたり、感情面で不安定で落ち込みやすい傾向(メランコリックな気質;黒胆汁質、憂鬱質)が現れることもあります。健康面では、外での活動をやや控えめにして、ゆったりと過ごす時間を増やすことが勧められます。LIEは、数字やデータなどの量的な情報と、意味や文脈などの質的な情報の両方をうまく扱いながら、どの方向に進むべきかを見極めて効率的に行動することができます。
タイプの特徴
- 正しさ(自己確信の領域):自分の考えや行動に強い確信があり、揺るぎない自信を持っています。
- 原則性(確信の領域):自分の信念や規範に忠実で、簡単には譲れないポリシーを守ります。
- 意志の強さ(経験の領域):過去の経験を活かして、決断力を発揮します。
- 率直さ(説得・自己表現の領域):思ったことを隠さずに伝え、説得や自己表現に優れています。
成功の鍵
- 自分の居場所にいる人たちが魅力的で興味深いこと。快適で刺激的な環境はやる気を高めます。
- 経済的に豊かで社会的な評価を得ること。社会から認められることが強い動機になります。
- 明確なルールや客観的な法則が存在する世界。予測できる環境は安心感をもたらします。
- 他人の心の葛藤を見抜いて解決したり、自分のアイデアや信念に対する需要があること。
職業
アーティスト、心理学者、芸術家、アナリスト、イデオロギー研究者(思想や信念を探求する人)、人事担当者、政治家、ファッションデザイナー、技術系科学者、経済学者、子供の指導