機能1,4(結果の側面) VとF
機能2,3(プロセスの側面)LとE
このセクスタは、第3セクスタや第4セクスタとは努力や興味の方向性が違います。
この第5セクスタは、何かを達成するために努力をすることや、現状を改善することにはあまり興味を向けません。
彼らはすでに達成され、形になった快適さを楽しみつつ、科学や芸術、自己理解、自己開発などの創造的な分野に努力の方向性を向けます。知的探求や科学的研究に惹かれることが多く、その分野の理解を深め、発展させていきます。
また、物質主義的なところがあるため、彼らの抱く自己啓発の願いは、肉体(F)と精神(EとL)の両方を美しく見せたいと願うことに通じます。そしてそのために積極的に努力することが多いようです。
第3セクスタや第4セクスタのように純粋で建設的な仕事志向の面はありませんが、決断力がある点はこの2つのセクスタに共通しており、何かに向かって努力をすることはできます。
ただしそれは全く新しい何かを生み出すのではなく、既存の何かの延長線上にあるものを創り出すという形で発揮されます(例えば、スポーツスターになったり、科学分析の第一人者になったり)。
このセクスタの欠点は、第4セクスタの人々のように自分や他人の感情表現を軽視し、できるだけ抑えようとする点です。
また、彼らは非常に傲慢です。他人を批判する際に、他人が無目的であること、方向性が定まっていないことを批判することはあまりありませんが、他人の物質的な側面(肉体的、外見的な側面や経済的な側面)の欠点や、知的な欠点を批判する傾向があります。
この第5セクスタの人々は、第1セクスタのように、極端に貪欲であったり、そうかと思えば極端に人生の物質的な側面を否定することがあります。
VLEF(ソクラテス)
1V
VLEFは、まず第一に、情報収集のためにリーダーシップを発揮し、組織的な取り組みを行う傾向があります。
彼らは自分が信じる正しさを重視しており、ルール(外部の誰かによって決められたルールだけではなく、彼らが心の内で真実だと考え、貫き通さなければならないと思っている自分の中のルール)を非常に厳格に守ろうとします。人は自分の運命を完全にコントロールすべきであり、そのためには自分に恥じない自分であるべきだと心から信じています。
また、VLEFは長期的な野望を抱く傾向がありますが、それと同時に、自分の業績の結果として尊敬され、称賛される人物になることを目指しています。
2L
VLEFは、論理的な連鎖と明確な議論の体系を発展させることに優れたタイプです。このタイプの人は科学や研究の場でよく見られるタイプで、非の打ちどころのない定式化と議論スキルを持つ優秀な教授になることもあります。典型的なVLEFの例はシャーロック・ホームズです。シャーロック・ホームズは演繹的な手法、すなわち曖昧な事実から推論を深めるという点で並外れた能力を持っています。
ディベート、ディスカッション、演繹的推論、論理ゲーム、パズルといったものを気楽に、大いに楽しむことができる人々です。
3E
VLEFは、強い感情に対して嫌悪感を抱きやすい傾向があります。これは、感情的な視点から世界を認識しようとすると、非常に多くの間違いや誤解に陥ってしまうと考えているからです。彼らは感情的な議論を拒否します。彼らが「それは感情論だ」と言った場合、「それは注目に値しない意見だ」と同じ意味になります。
VLFEではないかと考えられている偉人として、聖イグナチオ・ブリアンチャニノフをあげることができます。「禁欲的な実験」という著書の中で、彼は感情的なイメージに対する過剰な情熱との戦いの概念について示しました。そこでは、そうした情熱は、人間を誤った方向に導くことがあるリスク要因の一つであるとされています。
しかし、このタイプの人の多くは、自分の感情にうまく対処できず、さまざまな人や出来事に対して過度に厳しい評価を下す傾向があります。
4F
VLEFは物質世界への執着を可能な限り少なくしようとする傾向があり、非常に禁欲的な人々です。何の葛藤もなく自分の物質的な幸福を犠牲にしてしまうことがあります。これは、彼らが物質的なものよりも、非物質的なものに対して遥かに価値を置いているためです。
VLEFはリスクを冒すこともできます。シャーロック・ホームズが命を懸けて犯人を追い詰めるところを想像してみてください。彼らは、場合によっては自分の信念のために自分の命を犠牲にすることすらあるかもしれません。
FELV(ボルジア)
1F
FELVは非常に現実的で物質主義的なタイプです。暮らしの中の快適さと静けさを何よりも大切にし、世界の物質的な側面に忠実に生きています。ほとんどの住環境にあっさり適応できるタイプで、非常にリラックスした人(見方によっては怠惰な人)という印象を与えることがあります。
もし誰かが「快適さを追及したり、所有欲を満たしたり、贅沢をすることだけが人生ではない」などといって人生の非快楽主義的な側面に目を向けさせようとすると、彼らは閉口してしまうかもしれません。
2E
FELVは深い感情を持っており、人生の暗い部分を大切に扱います。悲観的で皮肉的な見方を受け入れることもできます。
上手くいかない時に、自分を笑い飛ばすことができる人々で、生きていく上での様々な物質的喜びを愛しています。
しかし、他人の気分を優先して、自分の本当の気持ちを隠すことが多く、自分自身に対する感情的なケアを忘れてしまいがちです [1]。
他人(そして自分自身)を助けることに大きな関心を持っており、周囲の感情的な変化にうまく適応します。
3L
FELVはルールや規則に従わなかったり、うっかり破ってしまうことがあるため、場合によっては愚かな人だと思われてしまうこともあるかもしれません。
また、非常に風変わりで世間知らずな行動を繰り返すこともあります。特に、そうした行動をとることで気分が良くなる人がそばにいる時はなおさらこの傾向が顕著になります。
彼らは、たとえその考えが社会に一般的に受け入れられていなくても、自分が信じたいと思うことを信じたいと考えています。なぜなら、彼らは本の中の知恵や哲学を食べて生きているわけではないからです。
FELVの物質的な世界に対する感覚は、主に個人的な経験という知識に基づいています。
4V
非常に人当たりが柔らかく、忍耐強い性格で、まるで他人の命令に諾々と従う召使いのように見えることもあります。
何かを要求されても、そして、その要求を受け入れた見返りがなくても、FELVはそれを気にすることなく耐えることができます。
彼らは「どうなろうと、かまうものか」という原則に従って生きています。FELVは自分たちの未来をあまり考えずに、外部の強烈な意志に従いながら生きるようなタイプです。
FLEV(エピクロス)
1F
FLEVは、周囲の世界から物質的な感覚 [2] を得て、それを味わい楽しむことを強く望みます。そして、そういった感覚を得ることができる環境を維持することを第一の目標としています。
このタイプの人は、一度馴染んだ心地の良い世界から離れることを嫌うため、他の1Fタイプと比較してあまり身体的な活動が活発ではありません。
彼らは物質的な感覚を求めてはいますが、強烈で刺激的な感覚ではなく、もっとゆったりしたリラックスできる感覚を求めているからです。
周囲の世界に馴染むのは時間がかかりますが、もし一度自分にとって本当に快適な場所を見つけ出すことができれば、まるで長く離れていた故郷にようやく帰ることができた旅人のように、心の底からの安息感を得ることができます。
2L
FLEVは、さまざまなテーマについてあれこれ考えるのが大好きです。多くの場合、芸術、特に執筆、絵画、音楽などの分野に才能があります。
また、知識をかみ砕いて要約するのが上手く、複雑な内容の知識を効率よく学習する能力が高い人が多い点も、このタイプの特徴です。
3E
FLEVは物悲しく憂鬱な世界観を持ち、感情や、感情的な意味合いを持つ美に対する関心が薄いことが多いです。彼らはこうした世界観から身を守るための方法として、皮肉的な視線で自分の経験を消化するという行動をとる傾向があります。
そのため、このタイプの人はユーモアのセンスがあり、過去の失敗から学ぶことで最終的には幸せを掴む人も多いです。
4V
従順な人が多いですが、これはあまり自分を突き動かすような強い欲動を感じることがなく、人生に波乱を求めていないため、「自分が本当にしたいことがよくわからない」故の決断力のなさや優柔不断さを抱える人が多いからです。
彼らの願望は、基本的にはライフスタイルを守ろうとする方向に向かうことが多いです。
確かに自分で意思決定することの重要性や、変化の必要性は感じていますが、そのせいでこれまでの生活を破壊しなくてはならなくなるのは苦痛に感じてしまいがちです。
また、もし何らかの要因のせいで自分のこれまでの生き方ができなくなってしまった時、それを取り戻す手助けをしようという人が表れたら、彼らは非常に感謝しながらその助けを受け入れます。
VELF(アフマートヴァ)
1V
VELFはコミュニケーションの際に支配的な態度をとる傾向があります。
しかし、自分だけではなく他人の感情的な側面を重視するため、彼らの支配は思いやりや利他主義、他人を助けたいといった優しい形で表れることが多いです。
また、このタイプの人は仕事の場合非、常に厳しい要求を仕事のパートナーに課すことがあります。他人のミスや弱点には目ざといほうです。
彼らはよく自分がパートナーや他の人々についてどう思っているのかを語る傾向がありますが、こうした際は、相手にとって非常に不利になるような評価を下すこともあります。
2E
VELFは、柔軟な感情を持っており、感情表現も豊かです。身近な人を感情的な面から活気づけるのが得意で、周りの人々と強い絆を築くことができます。また、大勢が集まる場で誰かを評価し、賞賛してみせることもあります。
しかし、VELFは一度誰かを表立って賞賛していたとしても、後になって状況が変わると、それに合わせて非常にネガティブな評価に変えることがあります。
相手にいいところがあることを認めようとはせず、相手の短所を見て、絶対的にネガティブな人物だとして認識してしまうこともあります(「もう彼とはコミュニケーションをとるな!彼は我々の敵だ!」)。
VELFは、独りぼっちになっている誰かをそのまま放っておくことができません(たとえ相手が「一人にしてくれ」と望んでいたとしても)。そのため、もし客人として誰かを迎え入れる時は、決して一人にはしないようにします。
3L
VELFの論理は、風変わりなところがあります。あまり一般的ではないアイデアに関心を寄せたり、そういったアイデアの開発に積極的に取り組んだりする一方で、自分の論理的な綻びが、仮に些細な物であっても非常に気になってしまい、それが裏目に出ることがあります。
科学的な議論では「悪魔の代弁者」の役割を担うことが多いです。しかしVELF自身は論理的な側面よりも他人の感情的な側面を重視する傾向があるため、他人への気遣いの意識の方が先行します。そのため、「悪魔の代弁者」的な行動に夢中になることはあまりなく、もっと重要な問題に焦点を合わせようとします。
4F
VELFにとって、物質的な世界は二次的な喜びを得る原動力です。新しい物を購入することを楽しみますが、実用性や経済性をあまり考えずに、単に買い物を楽しむためだけに高価な買い物をすることもあります。また、最高品質の物を購入するという行為を楽しむために、長期間、節約に励むこともあります。
あまり何を買うかで悩むことは無く、「高価なものほど良いものだ」というシンプルな原則に従って生きています。