ESE | α | 外向 | 感覚 | 倫理 | 合理 | 賢明 | 構成 | 主観 | 戦術 | 利益 | 動的 | 民主 | 宣言 | 先見 | 結果 | 肯定 |
SLI | δ | 内向 | 感覚 | 論理 | 非合理 | 賢明 | 構成 | 客観 | 戦略 | 利益 | 動的 | 貴族 | 質問 | 臨機 | 結果 | 肯定 |
目次[非表示]
タイプ間関係
監督関係:
ESE(監督する側) → SLI(監督される側)
人が最も傷つきやすく、自分自身を守ることが出来ないタイプ間関係が、この監督関係である。
ESEの言葉は、SLIにとって非常に攻撃的に感じられてしまうが、ESEからするとSLIは「執拗に自分をイラつかせようとしてくる、非常に面倒な人間」だと感じられてしまう(SLIは無意識のうちにESEを苛立たせてしまう)。
監督関係はどちらにとってもストレスを感じる関係ではあるものの、SLIのほうがより多くの苦痛を味わうことになる。
マスク
SLIがESEをマスクとして被っている場合:
本来のタイプが監督(管理)される側、マスクが監督(管理)する側の関係。他者に対する優越感に関係している(これは「マスク=自分」が優れているという感覚に由来)。人に厳しい要求を突きつける一方で、自分には甘い。
ESEがSLIをマスクとして被っている場合:
本来のタイプが監督(管理)する側、マスクが監督(管理)される側の関係。他人に負い目を感じており、人に借りを返さなければならないという感覚に囚われている。このマスクは仕事で自分が上司や管理者の立場に立った時に、「部下に仕事のパフォーマンスを上げるよう要求できない」といった問題に繋がることがある。
特徴の比較
内向 or 外向
- SLIは内向、ESEは外向。
- ESEのほうが、SLIよりもエネルギーレベルが高い。
- ESEの精神的なエネルギーは外側に向かって流れていることが多い。それに対してSLIのエネルギーは内側に向かって流れていることが多い。
- SLIのエネルギーレベルは、一人でいるときに高まるのに対して、ESEのエネルギーレベルは、大勢の人々と交流しているときに高まる。
- ESEのエネルギーレベルは一人でいるときに消耗するのに対し、SLIのエネルギーレベルは、大勢の人々と交流しているときに消耗する。(「一人でいる」の程度に関しては諸説あり。関連記事「二分法の外向性と内向性の正しい理解について by Trehov and Tsypin」より引用すると、「どんなに外向型らしい外向型でさえ、多かれ少なかれ一人になれる時間を必要としています」)
- ESEは、自分の考えや感情よりも、自分の周りの環境に意識を向けることが多い。それに対して、SLIは自分の考えや感情の方に意識を向けることが多い。
- SLIは(ESEと比べて)、特定のタスクに長時間集中し続けることが得意である。(諸説あり。集中力がどの程度続くかは、二分法「賢明/果敢」のほうに紐づけられることもある)
- ESEは、SLIよりも自分の外見に気を配り、自分をアピールするのが上手である。(諸説あり。このような能力は外向ではなく感覚、特にSiに紐づけられることが多い)
- ESEはチームで仕事することを好むのに対して、SLIは一人で仕事することを好む傾向がある。
- SLIの交友関係は(ESEよりも)狭い。
- ESEは自分から積極的に動いて人間関係を広げようとする。SLIはもっと受動的で消極的である。
論理 or 倫理
- SLIは論理、ESEは倫理。
- ESEのほうが、対人関係の問題を解決したり、最小限に抑えるのが得意である。SLIはこの手の問題を理解するのに苦労することが多い。
- ESEは(SLIよりも)論理的な操作に脆弱である。それに対してSLIは(ESEよりも)倫理的、あるいは感情的な操作に脆弱である。
- SLIは(ESEよりも)システムや構造、機能の研究に興味を持つ傾向がある。
- ESEは説得によって人に働きかけるのを好むのに対し、SLIは議論を通して人に働きかけるのを好む。
合理 or 非合理
- ESEは合理、SLIは非合理。
- ESEのほうが「変化し続ける状況」が苦手。
- ESEのほうが比較的ストレス耐性が低い。
- ESEのほうが動作が硬く、ぎこちなさがある。SLIのほうが動作がなめらか。
- ESEはは前もって計画を立て、早めに決断を下す傾向がある一方、SLIは様子を見ながら、より自然なアプローチを実行しようとする傾向がある。
- ESEはは一度下した決定をあまり変更したがらない。一方、SLIは決定の変更・調整にそれほど抵抗がない。
- ESEはは(SLIよりも)自分が始めたプロジェクトを完成させるのに多くの努力を費やす傾向がある。(諸説あり。現実には「やりっぱなしの合理型」「きちんと終わらせたがる非合理型」がいることに着目したGulenkoは、サブタイプ「開始」「完了」を提唱した。関連記事「DCNHサブタイプとは」)
- SLIは(ESEよりも)多くのタスクやプロジェクトを開始する傾向がある(ただし始めた全てを完了させるとは限らない)。(諸説あり。理由は上に同じ)
- SLIは(ESEよりも)民主的なリーダーシップスタイルをとろうとする(紛らわしい二分法に「貴族主義/民主主義」というものがあるが、これは「人を評価、判断する際に『特定のグループに所属しているメンバーである』という情報を重視するかどうか」という二分法である。「権威を持ちたがる」とか「民主的なやり方が好き」という二分法ではないので注意(諸説あるがwikisocionおよびsociotype.comでは、こういう特徴は貴族主義/民主主義ではなく、合理/非合理のほうに紐づけられている)。
- ESEは(SLIよりも)権威主義的で上下関係の明確なリーダーシップスタイルをとる傾向があります(諸説あり。wikisocionおよびsociotype.comでは合理/非合理に紐づけられているが、合理/非合理ではなくベータクアドラの特徴として「権威主義的」「上下関係が明確な状態を好む」とされることもあれば、Tiが「社会的ヒエラルキーの維持」と関連付けられることもある。つまり「合理型でベータクアドラで強力なTiを持つLSIにこういう傾向があるとするのは多くの専門家の間で共通しているが、二分法や機能単位で見た場合、どの要素とこれらの特徴を紐づけるかは現状曖昧」である)。
- ESEのほうが頑固で堅苦しい人に見える。それと比べるとSLIのほうが柔軟で寛容な人に見える。
主観 or 客観
- ESEは主観主義(この二分法は別名「陽気」と言われることもある)。SLIは客観主義(この二分法は別名「深刻・シリアス」と言われることもある)。
- 全てのアルファ・クアドラとベータ・クアドラは主観主義になる。
全てのガンマ・クアドラとデルタ・クアドラは客観主義になる。 - SLIは、(ESEと比べると)人間関係を深める際、特別な儀式や、その他の一般的に認められた形式(例えば歓迎会や、明確なプロポーズなど)を取り入れたがる傾向がある。
- ESEと比較すると、SLIは人間関係を段階的(全く見知らぬ人→顔見知り→そこそこ友好的な関係→何でも話せる関係などの段階)に進めていく。そのため、SLIのほうが(ESEよりも)こういった人間関係の段階に精通している。SLIは(ESEと比べると)、それぞれの段階の始まりと終わりを明確に線引きしたがる傾向がある。
- ESEは、(SLIと比較すると)周囲の人々やグループ内で生じる感情的なムードの評価が上手い。
- ESEはSLIほど「人と知り合いになること」を特別な活動とは認識しておらず、その時々の状況と目的に合わせて比較的フレキシブルな心理的距離感を構築する。ESEは初対面の人とコミュニケーションする際、共通の感情を増幅することで、スムーズな交流を図ろうとする(例えばポジティブなイベントの参加者と交流する場合、共通のポジティブな感情を増幅することでコミュニケーションをとろうとする。ネガティブな事件に遭遇した場合、その場にいる人とネガティブな感情を共有し合うことでスムーズな交流を行おうとする)。
- ESEは(SLIと比べると)人間関係の目的をよく把握している(「Aさんはビジネスのために交流している人で、Bさんはプライベートの趣味のために交流している人」といった具合)。ESEにとって、人間関係の目的のほうが、相手の名前や肩書よりも重要な情報だと感じる。
- ESEは(SLIと比べると)感情的なやり取りと、それ以外の活動を切り分けたがる。それに対してSLIは感情的な活動とそれ以外の活動を組み合わせる傾向がある(例えば仕事や深刻な問題に取り組む活動をする際、SLIはそこに何らかの「楽しさ」を取り入れたがる傾向がある)。
- SLIは(ESEよりも)ミスをした人に「どこが間違っているか」「正しい方法は何であるか」を伝えようとする。SLIは「誰がミスをしたか」と「ミスの修正を手助けすること」に焦点を合わせる。(または「めんどくさい」「指摘できる関係ではない」「わざわざ教えてやる義理はない」「鬱陶しがられたくない」などの理由で、実際に行動をとることはほとんどなかったとしても、他人の最善とは言えない方法を見た時に、自分の中で「こちらのほうが正しい・効率がいい方法だ」と強く感じる)
- ESEは(SLIよりも)ミスをした人に「なぜそのようにしたのか」を尋ねようとする。ESEはミスをした人を必ずしも正そうとはしない。それよりも、その人の決断や行動の経緯を理解しようとする。
- SLIは(ESEよりも)客観的な真実があると考える傾向がある。つまりSLIは「正しい(または最善の)方法がある」と考える傾向がある。
- ESEは(SLIよりも)相対的な真実があると考える傾向がある。つまりESEにとって「真実(相対的な真実)」とは「人それぞれの異なる信念、意見、意図などの延長にあるもの」として認識されている。
- SLIは(ESEよりも)概念を比較・検証しない傾向がある。SLIは特定の解釈(たったひとつの「正しい」解釈)だけが存在すると仮定することが多く、「他の人が自分とは異なった解釈をしている可能性がある」とはあまり考えない。SLIは「客観的な現実」「明白な事実」という概念を持ち出す傾向があり、「自分は物事の正しいやり方や本当の姿を知っている」(あるいは自分は「まだ」正しいやり方や真実を理解していない)と考えやすい。
- ESEは(SLIと比べると)概念を比較・検証したがる傾向がある。これは方法の比較と検討だけでなく、その理解や用語にまで及ぶ。ESEは、「他の人々が自分とは違う形で概念や用語を理解していたり、解釈している可能性がある」という認識を持っており、個人的な意見、立場、意図などから切り離せない主観的な概念の一部として、概念や用語というものを捉えている。用語を「客観的なもの」と認識するSLIとは対照的に、ESEは用語の背後にある個人的な違いを理解し、それらを比較および検証しようとする(これは十分に定義が確立されている用語にも当てはまる)。
戦略 or 戦術
- SLIは戦略、ESEは戦術。
- 何かをする際、SLIは目標そのものに注意を向ける傾向がある。また、その目標を達成するために必要な個々の行動を見落としたり、優先順位を下げる傾向がある。一方ESEは、段階的なプロセスごとに行われる行動や意思決定がどのように行われるかに焦点を当てる。
- ESEは(SLIと比べると)進捗状況を踏まえて目標を変更したり、調整しなおすことに抵抗がない。一方SLIは最初の目標に固執する傾向がある。(合理性/非合理性と紛らわしいが、合理性/非合理性は「決断や計画を変えることに抵抗があるか」であり、こちらは「目標を変えることに抵抗があるか」である)
- SLIにとって目標は不動のものであり、目標に有効ではないと明らかになった場合、すでに進行している活動であっても途中で打ち切ってしまうことを好む。それに対してESEは現在の選択肢をそのまま追求することを好み、現在の選択肢にあわせて目標を調整しようとする。
民主 or 貴族
- ESEは民主主義、SLIは貴族主義。
- 全てのアルファ・クアドラとガンマ・クアドラは民主主義になる。
全てのベータ・クアドラとデルタ・クアドラは貴族主義になる。 - SLIは(ESEよりも)集団内での人間関係を通して、自分自身や他の人々を認識・定義することが多い。
- ESEは(SLIよりも)、個人的な資質によって自分自身や他人を認識する。自分を他の人と差別化しようとする傾向がある。
- SLIのほうが(ESEよりも)「この人についてどう思うか」という情報を判断するのが早い。これは、SLIが相手の所属する集団を踏まえて判断するためである。一方ESEは集団としての情報ではなく個人的な情報から判断したいと思うため、判断が遅くなる。
- SLIの他者に対する評価は、その人が所属しているグループ・派閥に対するSLIの評価の影響を受ける。「1人の人間が、相反する2つのグループに所属している」という状態は、SLIにとって「理解に苦しむ」ものである。
- ESEの態度は、(SLIと比べると)相手の個人的な特徴に左右されやすい。この個人的な特徴には「知性の高さ」「個人的な業績」「ディベート力」「命令に従わせる力」などが例として挙げられる。ESEは「どれほど優れた集団に属しているか(例えばどれほど有名な企業で働いているかであったり、どれほど有名な大学の出身者かといった情報)」よりも「どれほど個人的な資質があるか」を踏まえて、相手と自分のどちらのほうが、どれくらい優位かを認識する。
質問 or 宣言
- SLIは質問、ESEは宣言。
- ESEとSLIは好みの会話のスタイルが異なっている。SLIは質問と応答の繰り返しで進行していく形式の会話を好む。一方、ESEは会話の参加者が順番に「誰に向けているわけでもない独白」を言うような会話の形式を好む。
- ESEは、自分が話している最中に質問されるのが好きではない。一方、SLIは自分の話の途中であっても、必要に応じて質問に答えることにあまり抵抗がない( SLIのほうが、いつでも質問OKというスタンスをとる)。
- ESEは(SLIよりも)相手が話し終わるまで辛抱強く待ち続けられる。
- SLIは(ESEよりも)一度に複数の人と話すことに抵抗がない。ESEはどちらかというと1対1の会話のほうが楽に感じる。
先見 or 臨機
- ESEは先見、SLIは臨機応変。
- 問題を解決する際に、ESEは(SLIよりも)一般化された過去の経験やに頼ることが多く、すでに確立されている方法やプロセスを使用する傾向がある。
- 問題を解決する際に、SLIは(ESEよりも)目の前の問題にあわせてプロセスや方法を独自開発しようとする傾向がある。すでに確立されている方法やプロセスを活用するよりも、まず今現在の状況や、今現在利用できる新情報を踏まえて方法やプロセスを設計しようとする。