本記事では、ソシオニオクスの機能の次元における二次元性機能と規範パラメーターについて解説します。
二次元性機能とは?
定義と特徴
二次元性機能(第3機能と第6機能)は、「経験」と「規範」という二つのパラメータを備えています。 このため、社会的に一般とされるルールや慣習を参照しながら情報を処理しますが、「状況」や「時間」といった柔軟な判断基準は持ちません。
主な特徴は以下の通りです。
- 慣れた方法や既知のルールに固執しやすい
- 状況の変化に合わせた柔軟な対応が苦手
- ルール、格言、ことわざなどを引用しやすい
- 「こうあるべき」「普通は~」という表現を多用する傾向がある
例えば、「約束に15分遅れるのは許容できるが、それ以上は失礼だ」というように、明確な基準を持ちやすく、それを根拠づける際に他人の意見や経験談を持ち出します。
規範パラメーターとは?
定義と特徴
規範パラメーターは、ソシオニクスにおける四つの次元パラメーター(経験・規範・状況・時間)の一つです。 社会で広く受け入れられている行動様式や価値基準を反映し、次のような要素を含みます。
- 人間関係のルール(礼儀、感情表現の仕方)
- 能力や成果を評価する基準
- 法律や慣習、手順、方法
- 防御や対応の標準的なやり方
- 快適さや秩序を保つ方法
規範は文化や地域、時代背景によって変化します。そのため、同じ2次元性機能でも国や集団が違えば、規範も異なります。したがって他者タイピングの場合、相手は規範に基づいていたとしても、それがタイピングする側にとっては馴染みのない集団の規範であった場合、正しいタイピングが難しくなる可能性があります。
典型的な表れ方
以下は規範パラメーターの典型的な表れ方の一例です。
- 社会で一般的に正しいとされる情報を知っていて、それに基づいて行動でき、また、そうすることが正しいと考える。
- 自分自身の考えを聞かれた際、自分の考えと言うよりも、自分が正しいと感じている外部の情報源や、「常識的にいってそうだから」(暗黙的な規範に基づく基準)を答える。例えば約束の時間に連絡なしで遅刻してきた人がいたとして、5分なら待つが、30分を超えたら非常識だと判断するが、なぜ5分ならよくて、30分はダメなのかと改めて聞かれると「いや普通そうでしょ」以上の答えが出てこない。
- 正しいと認識している規範に硬直的に従う。例えば職場では挨拶するのが正しいという規範を持っている場合、相手がどんな状況であっても挨拶しようとする(または挨拶できない状況に追いやられると罪悪感を抱く)。
- 正しいと認識している規範を破る人に不信感を抱く(例えば、職場では挨拶をすべきと言う規範を持っている人が、挨拶をしない人に対して「なんだこいつ」と感じる)。