超自我ブロック
モデルAの第3機能と第4機能は、「超自我ブロック」と呼ばれています。
超自我ブロックの機能は、自我ブロックの代替物のようなものであり、自我ブロックが自由に自発的に使用されるのと比べると、超自我ブロックの機能の使用には制限がかかっています。
ソシオニクスのそれぞれのタイプは、自分の自我ブロックの機能が設定した目標のためだけに、超自我ブロックの機能を使用する傾向があります。つまり超自我ブロックは、自我ブロックの利益のために使用されるという限定された使われ方をするのです。
その人自身の関心が十分に深まっていない状態で、周囲の人々から「もっと超自我ブロックの機能を上手に扱いなさい」とプレッシャーをかけられると、苦痛と失望が生じます。
人は普通、持続的な成果を上げるのに必要なだけの時間的エネルギーを超自我ブロックにそそぐことができません。そのため「超自我ブロックを発達させることが自分の人間的価値を表す尺度である」と信じた場合、失望、罪悪感、さらには神経症に陥ってしまうことがあります。
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超自我ブロックの働きは、多くの自信の源になります。
あまりよく知らない人や批判的な傍観者の中にいると、人は突然、自分の超自我ブロックの機能が不十分である可能性に気づき、しばしば次の2つの方法のどちらかで反応する傾向があります。
- 超自我ブロックの機能をわざとらしく使って行動してみせて、いかにも信頼に足るかのように見せかけようとする。
- 超自我ブロックの分野には全く関心がないと、わざとらしいくらいはっきり言ういうか、または拒絶してみせる。
超自我ブロックの機能は、自我ブロックと同じくメンタルリングにあるため、人が自分で精神的に形成しようとする事柄を記述するものだと言えます。
しかし自発的にあれこれコメントしたがる自我ブロックとは対照的に、超自我ブロックの場合、そこから導き出された結論を自分の中だけに留めておこうとする性質があります。
これらの領域で共有される情報は、実際のアドバイスや批判ではなく、抽象的な議論のためのものです。
超自我ブロックの機能は柔軟性に欠ける傾向があります。「自分が実際に経験した事」や「すでに自分が信頼している情報源からの情報」でない限り、新しい情報を拒む傾向があります。
「不慣れな状況でも、自信を持って創造的な反応をする」ことは、かなり難しいです。
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人は、よほど信頼できる親しい人から以外、自分の超自我ブロックの働きについて直接コメントされたり、分析されたりしても、ほとんど喜べません。
仮にそういったことをされた場合、相手が悪意を持っていると疑ってかかる傾向があります。
自分の超自我ブロックを批判されると、長く敵意を抱いてしまうかもしれません。受けた批判の内容からすると激しすぎるほど自分を擁護したり、心を閉ざして何日間もそれについて考え込んでしまうこともあります。
そのかわり、自分の超自我ブロックをオープンに褒められたら、びっくりするほど自尊心が高まるかもしれません。