グレンコのロマンス・スタイルにおいて、自我ブロックに内向的感覚 Siをもつ4タイプ、SEI、ESE、SLI、LSEは保護者タイプと呼ばれます。SEI、ESEはアルファ・クアドラ、SLI、LSEはデルタ・クアドラです。
気質、先導機能、クアドラの尊重する機能に違いがあるにもかかわらず、肉体的な魅力、欲望、恋の戯れなどの分野においては、自我ブロックの非合理性の情報要素 Siが保護者タイプの行動を決定する最も重要な要素であるようです。
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典型的な特徴
- 「ハード」なアプローチや直接的な肉体的挑発よりも、不必要な緊張や困難がなく、「ソフト」あるいは「上品」で、遊び心のある愉快で円滑な交流を好みます。
- 恋愛感情は、パートナー候補の美的・精神的な特徴によって呼び起こされますが、こうした特徴が過度に「攻撃的」セクシュアリティを伴う場合、冷めてしまいます。
- 保護者タイプは、恋愛において注意深いです。会話中、彼らは相手の発言やニーズに注意を向ける傾向があり、相手の状態や気持ちについて質問することがあります。
- 相手が保護者タイプの気遣いや配慮を喜んで受け入れ、それを呼び起こし、積極的に求める場合、保護者タイプの関心が維持されます。
- 日常の様々な物事・ニーズに関するサポートを、パートナーが求めているに違いないと仮定する傾向があります。
- 関係が破綻した場合、自分と相手のどちらが関係を終わらせたかについては中立的です。このような事柄で「力関係」は重要ではないと見なされますが、倫理的な側面は重要性を持っている可能性があります。
このロマンス スタイルは、動的・非合理的・内向的な情報要素Siに焦点を当てるスタイルです。彼らは内面のイメージよりも現実の認識と身体的感覚に焦点を当てています。
保護者タイプは、人と人の間に生じる引かれ合いは、動的なものだと認識しています [1]。これは彼らにとって完全に自然な感覚であり、また、他者の身体的快適さと健やかさも同様に動的なものだと捉えています。
これは保護者タイプが、相手の身体的な健康と関連付けて、相互の引かれ合い、特に相手が自分にどう惹かれているかに焦点をあてる傾向を説明しています。
動的で内向的なSiは、保護者タイプに眠気を催すような漂流感を引き起こしますが、彼らはその眠気を振り払ってくれるようなNeの衝撃を時々与えてくれる人を求めています。
他のロマンススタイルに対する認識
以下は恋愛関係、またはその後の関係におけるパートナーに対する認識を指します。
保護者⇒侵略者
保護者タイプは、侵略者タイプを「ロマンチックな交流やセクシュアリティに対するアプローチが少し行き過ぎている人」と認識する傾向があり、結局は「安定した親密な関係を築くのには適していない」と感じる傾向があります。
保護者⇒犠牲者
保護者タイプは、犠牲者タイプのことを理解しがたく、満足するということを知らない上に、時々妄想的で不安定な存在だと認識する傾向があります。
保護者⇒保護者
保護者タイプは、他の保護者タイプを快適なパートナーと捉える傾向がありますが、最終的には、なぜか満足できないと感じることが多いです。彼らは相手のニーズに過度に焦点を当てる一方で、自分自身のニーズを明確に示さない傾向があるせいです。
保護者⇒子供
保護者タイプは、子供タイプのことを、楽しくて興味深く、愉快なパートナーとして認識する傾向があります。新鮮で、非凡で、時々非常に鋭いコメントを言うことのある子供タイプとの生活は、保護者タイプに生きる喜びをもたらします。
グレンコによる説明
(グレンコ著、Life Scenariosより)
保護者タイプの男性
経験豊富で、女性の内面への気配りができ、保護的なアプローチで自分に好意を抱かせることができます。恋のゲームにおいて、女性らしい優しさや儚さを非常に高く評価します。また、自分の人生経験とスキルへの賞賛を期待しています。
保護者タイプの女性
パートナーの世話を焼く傾向があります。彼女は弱いながらも知的な男性に魅力を感じ、日常的な活動で彼女のリードを受け入れる男性を好みます。そんな男性をサポートし、守り、元気づけることが好きです。
こうした弱さを感じさせられる性格特徴を持つ男性は、世間一般的にはあまり尊敬されないことが多いですが、彼女はそんな男性を許容し、完全に受け入れることができます。
保護者タイプの女性は、侵略者タイプがやりがちな、情熱的であっても、荒っぽい愛撫は拒絶します。強引さや粗っぽい性交渉は全く好みではないため、もしも恋人がそうしたことを好む性質の男性であるとわかると、彼女は失望してしまいます。
彼女が好む男性は、いわゆる「子供っぽい」男性、言い替えるなら「消極的で、誰かに恋愛面でリードしてもらうのを待っているような男性」です。このタイプの女性は、優しく、繊細に触れるような愛撫を好みます。
犠牲者タイプとの男性の関係は、彼女にとって満足できるものではありません。犠牲者タイプの男性の気まぐれさや、策略、彼女の「粗っぽさ」をわざと引き出そうとしているかのような挑発行為は、彼女を驚かせ、反発させるものだからです。
保護者タイプの男性との関係には、あまり反発は感じませんが、しばらくすると精神的な繋がりが欠けているように感じて、結局は失望してしまいがちです。
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訳注
- ^ 動的な認識:誰かが誰かに好意を感じたとして、それは時間の経過とともに変わってしまうのが当たり前のものだと認識している。