はじめに
ソシオニクスでは、タイプ自体の二分法(例えばILEが外向的、直観的、論理的、非合理的であるとする二分法)以外に、モデルAの機能自体にも二分法があります。本記事ではモデルA機能二分法のひとつ、尊重と控え目について解説します。
尊重 / 控え目
尊重(第1機能、第2機能、第5機能、第6機能)
尊重する機能は本質的に人のタイプの基礎を構成するもの(自我ブロックの第1機能、第2機能)であり、その基礎を補完するプロセス(超イドブロックの第5機能、第6機能)です。
人は皆、これらの機能に基づいて情報を処理したり、自分と同じ機能を重視する他の人々との温かい交流を持とうとします。
尊重する機能が共通していればしているほど、その2つのタイプ間の一般的な相性が増します。
ソシオニクスのクアドラとは、この尊重する機能が共通するタイプから構成される小グループのことです。
尊重する機能は、「言語機能(談話的な機能、卓越した価値を持った機能)」と呼ばれることもあります。ここでは人と人との情報交換が活発に行われます。また、その機能に関する情報は面白く感じられ、容易に議論されたり談笑されるという特徴があります。これらの機能には自己発展への欲求が備わっています。
控え目(第3機能、第4機能、第7機能、第8機能)
控え目な機能は、人の好みに反する残りの4つの機能です。人はこれらの機能の使用を控えようとします。
メンタル側の控え目な機能は超自我ブロックの第3機能、第4機能です。そしてバイタル側の控え目な機能はイドブロックの第7機能と第8機能です。
これらの機能を、私たちは普段極力抑えています。しかし、どうしてもそれを使わなければならない状況では、自分自身に不満や苦悩を生じる傾向があります。
控え目な機能は、「非価値」機能と呼ばれることもありますが、一部の専門家はこの名称を使わない方が好ましいと考えています。
控え目な機能は、「非言語機能 (労働的、協力的な機能) 」と呼ばれることもあります。これらの機能の側面は議論や談話の対象ではなく、むしろ行動や実践を通じての協力が好まれます。これらの機能の活動は、緊急的なニーズと社会的な要求に限られています。