目次[非表示]
はじめに
ソシオニクスでは、タイプ自体の二分法(例えばILEが外向的、直観的、論理的、非合理的であるとする二分法)以外に、モデルAの機能自体にも二分法があります。本記事ではモデルA機能二分法のひとつ、不活性と接触について解説します。
不活性 / 接触
不活性(第1機能、第4機能、第6機能、第7機能)
不活性機能 (1、4、6、7) は、環境からの情報を統合しない機能です。 したがって、これらの機能の強さはそのままの状態です。不活性機能の領域は、その人の生まれ持った強みと弱みの中核を構成します。そのため人はこれらの領域では他者からの指導を求めません。
不活性機能のうち、第1機能(基本機能)と第4機能(抵抗性が最も脆弱な機能)はメンタルリングの一部でもあります。第1機能はその人が最も自信を持っている強みであり、第4機能は最も非力な弱点です。不活性機能と言う性質と、これらの性質が合わさった結果として、第1機能と第4機能の側面では、知らず知らずのうちに強い判断が下されます。
また、不活性機能のうち、第6機能(動員機能)と第7機能(無視機能)はバイタルリングに含まれる機能です。そのため人が自分の第6機能、第7機能をどのように使用しているかを認識することはほとんどありません。
第6機能は不活性機能ですが、その主要なメカニズムは、人の第2機能を動かして行動させることにあります [1]。したがって、第6機能の能力は、生涯を通してあまり強くなりません。
第7機能は第1機能と同様に、人の自然な強さの一部であり、不活性機能です。人は第7機能の情報に意識を向けることを制限し、そのかわりに第1機能を優先します。
接触(第2機能、第3機能、第5機能、第8機能)
接触機能(2、3、5、8) は「私たちが環境にどのように関わるか」の機能です。これらの機能は、環境から新しい経験を適応し、統合します。接触機能は、時間経過とともに洗練される可能性があります(能力を向上させたり、単に新しい理解を得ることによる洗練)。
接触機能のうち、第2機能(創造機能)と第3機能(役割機能)はメンタルリングにあります。
第2機能は、第1機能によって受け入れられた情報から新しい情報を生成します(モデルA二分法では、第1機能は受容、第2機能は生成に分類されます)。これは文字通り、私たちが世界と他にはない方法で「接触」する方法です。自我が現実と繋がる手段であるため、意識的な要素としてより強くなる可能性があります。
第2機能に対して、第3機能は状況に応じて弱く情報を受け入れます。また、第1機能のアプローチに反するため、抑制されてもいます。第3機能の強さが真に増すことはなく、第3機能の成長は、あくまで現実のその側面についての個人的で主観的な理解の範囲内にとどまります。
また、接触機能のうち第5機能(暗示機能)と第8機能(実証機能)はバイタルリングにあり、無意識に環境と接触しようと努めます。これは第5機能には無限に当てはまります。第5機能は第1機能を補完するものであるため、人は知らず知らずのうちに第5機能の能力を強化しようとして、環境に関連情報を求め続けます。理論的には、第1機能をより良いものにする唯一の方法と言えます。
第8機能は環境と非常に無意識的に接触します。第8機能は第1機能と同じくらい強力な機能であり、意識的な第1機能と連携して働いて、その人独自の世界観を構築します。
接触・不活性サブタイプ
Ne-ILEやTi-ILEなどの書き方をするサブタイプがありますが、これは上記の不活性 / 接触に関連するサブタイプです。詳しくは記事「接触・不活性サブタイプ」を参照してください。