この記事に関連するタイプ:LVFE, LVEF, LFVE, LFEV, LEFV, LEVF
概要
第1機能はI+ You-(「私の意見が唯一正しいものです。あなたの意見は存在しません」)の機能である。
ここにLの側面(論理的な側面;すべての論理的思考、分析、知識、博学、意見、証拠、議論、真実の探求、人生の意味に関する科学的研究に対する態度など)がくるタイプには、サブタイプに関わらず多かれ少なかれ以下の特徴が見られる。
- 自分の出した論理的結論の正しさに自信を持っており、並大抵の説得には応じない。
- 知らず知らずのうちに他者に影響を与えていることがよくあり、「よくわからないけど、これだけ自信いっぱいに断言しているのだから、正しいのかもしれない」と思わず他者を納得させてしまうような力がある。
- 自分が真に正しいと思える結論に至れさえすればよく、他人が何を信じていようがどうでもいいと感じる。他者を説得したり、他者の思考プロセスに影響を与えたいと意識的に願うことはあまりない(例外として1L-2にはあまりこの傾向が見られない)。
- 自分や他人が意見や主張を形成するプロセスにあまり注意を払わず、考察する余地のない情報だけを簡潔に伝えたい、知りたいと感じる傾向がある。
- 検討の余地があるアイデアではなく、十分に信頼出来て、これ以上検討の余地がない知識を重んじる。
サブタイプ
1L-2
2Lに似た1L。最もアグレッシブな1L。
概要で紹介した特徴のうち、「自分の出した論理的結論の正しさに自信を持っており、並大抵の説得には応じない」「知らず知らずのうちに他者に影響を与えていることがよくある」という特徴が比較的強く表れやすいサブタイプ。
「自分が正しい考えを知っているだけでは不十分だ」「間違った考えのままでいる人がいると、どうしても我慢できない」という1Lが、このサブタイプに該当する。
間違った考えを正したり、正しい考えを広げるためであれば、自分の労力や報酬を度外視してでも正しい情報を人に伝えたいし教えたいと感じてしまう。人との議論は(特に「間違った考えを正しいと思い込んでいる人」との議論は)、あまり自分には得られるものがないため好きではないが、それでも正しい情報を伝えるためであれば、激しい議論も厭わない。
本質的ではない指摘ばかりしてくる他人に苛立ったり、他人の頑迷さにうんざりさせられたり、「この人バカなんじゃないか?」と感じることがたびたびある。
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- 1L-2と2Lの違い:
1Lが人と議論する目的は、自分の考えの方が正しいと認めさせるためである。それに対して、2Lは議論というプロセスそのものが好きで、自分の考えそのものよりも、他者がどのようなことを言うのか、なぜそんな考えが出てきたのかというほうに興味関心が向いている点に違いがある。
1Lにとっての情報源は、権威ある資料や、良く知られた事実、客観的データ、実際の観察結果であり、「自分と考えや視点が異なる誰かと意見を交わすことで、新しい何かを見つけ出せる」とは感じない。
1Lが最も生き生きとする集団は、自分の考えに賛同する人しかいない集団であるのに対し、2Lがそうなる集団は、様々な視点や立場からの意見を聞ける集団である。
1L-3
3Lに似た1L。最も考えることに時間とリソースを割く1L。
概要で紹介した特徴のうち、「自分が真に正しいと思える結論に至れさえすればよく、他人が何を信じていようがどうでもいいと感じる」という特徴が比較的強く表れやすいサブタイプ。
人の意見を参考にすることが最も少ない1Lである。「なぜそのような結論に至るのか」を、1L-3の頭の中でも十分に納得できるような形で説明できていない限り、明らかにその道のプロや権威者として十分に知れ渡っている人の意見であっても、それだけでは信じようとはしない。
こうした疑り深さが、3L-1に似ているサブタイプである。
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- 1L-3と3Lの違い:
1Lは、結局のところ自分自身で結論を出すしかないという考えを持っている(誰から賛同されるか、否定されるかは自信に影響しない)のに対して、3Lは自分の考えに他者が賛同してくれるか否定されるかどうかで、自分の考えの正しさをより確信したり、あるいは「やっぱり間違っていたかも」と考え直したりする。
1L(1L-3)が他者とコミュニケーションを行う際に求めているのは、「他者の考え」ではなく、「自分が考えるための情報集め」のためである(例えるなら、科学論文を読む際に、実験方法と実験結果の数値だけを見て自分の頭であれこれ考察するだけで、論文著者による考察は全て読み飛ばすようなタイプ)。
1L-4
4Lに似た1L。最も寡黙な1L。
概要で紹介した特徴のうち、「自分や他人が意見や主張を形成するプロセスにあまり注意を払わず、考察する余地のない情報だけを簡潔に伝えたい、知りたいと感じる傾向がある」「検討の余地が残るアイデアではなく、十分に信頼出来て、これ以上検討の余地がない知識を重んじる」という特徴が比較的強く表れやすいサブタイプ。
1L-4は、他者と話し合いながら考えを深めるということがほとんど出来ない(また、そうする価値を感じない)傾向が強く、もしも話し合いに参加して「あなたはどう考えますか?」と聞かれたような場合でさえ、自分自身の考えや意見を言うのではなく、自分が知っている知識だけを言うか、または知識や知見が無い場合は「そういう知識はない」「それはまだ解明されていない」と言うだけかのどちらかになりやすい。1L-4は情報の正確さを重視するあまり、論理的な正確性を追求したり、客観的データで検証できないような命題について無責任に何かを語りたくないという意識が強くなってしまい、その結果としてこのような傾向が生じている可能性がある。
こうした姿勢が極端な場合、まるで自分の頭で考えることを放棄している人のように見えることがあり、そのために4Lと混同されることもある。
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- 1L-4と4Lの違い:
1L-4は、情報の正確さ自体にはかなり神経質で、どんなに権威ある情報源からの物であっても、それが本当に正確といえるかどうか、彼らなりの方法で検証したり裏付けを取ろうとする。それに対して、4Lは明らかに権威ある情報源に書かれている内容であれば、「おそらく正しい」と見なしてそれ以上深く考えない傾向がある。