この記事に関連するタイプ:FVLE, FELV, EVLF, EFLV, VFLE, VELF
概要
第3機能はI- You-(「自分のことはよくわかりませんが、あなたの意見も疑わしいです」)の機能である。
ここにLの側面(論理的な側面;すべての論理的思考、分析、知識、博学、意見、証拠、議論、真実の探求、人生の意味に関する科学的研究に対する態度など)がくるタイプには、サブタイプに関わらず多かれ少なかれ以下の特徴が見られる。
- 自分の考えや意見に焦点を当てている。
- 自分の考えや意見を組み立てる際に、他者の考えや意見を参考にする。
- 現実に即した正しい判断を下すことを最重視する。
- 他者との意見交換を好む。
- 他者の考えに興味をもって耳を傾ける。
- 自分の考えを他者に認めさせることを、あまり重視しない。
- 自分の考えにあまり自信がない。自信を持つために他者のサポートを求めている。
- 人から無能だと思われることを恐れているため、自分の考えや意見を述べる際は慎重になる。
サブタイプ
3L-1
最も自分の考えや意見を表に出したがらない3L。
「自分の考えや意見に焦点を当てている」「自分の考えや意見を組み立てる際に、他者の考えや意見を参考にする」「現実に即した正しい判断を下すことを最重視する」
3L-1は論理的な意味での正しさや、客観性を極めて重視しており、それを担保できない場合は、あまり自分の考えを表に出したがらない傾向が強い。そして、自分の考えが論理的な意味でもっともらしいという確信を得るために、他者の推論や意見にも耳を傾けることも多い。
自分の考えを他者に話したがらない点が1L-3に似ており、両者が混同されることがある。
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- 3L-1と1Lの違い:
3L-1は他者の意見も参考にしながら自分の考えをより確かなものにしようとする一方で、1Lは自分の考えを確かなものにするために、他者の意見を参考にしない(より正確に言えば、他者が調査した客観的データは参考にすることがあっても、他者の推論や意見などは参考にしない)点が異なっている。
3L-1が他者の見解を評価する際は、論理的に筋が通っているかどうかに着目する。
その一方で、1Lは他者の意見が論理的に筋が通っているかどうか自体は見ておらず、それよりも、相手が専門家であるかどうか、あるいは専門家の研究や科学的資料を参照しているかに着目して、他者の見解を評価する。したがって、どれだけ論理的に筋が通っていたとしても、専門家ではない、または専門的な研究に裏付けされていない他者の考えを、自分の考えに取り入れることはない。
「いや私は論理的に筋が正しければ、相手が専門家か否かに関わらず意見を聞きいれる」と思う1Lがいるかもしれないが、① 振り返った時、実際に他人の考えを自分の考えに取り入れた経験がほとんど思い浮かばない、② 波風立たせたくない、面倒だからという理由で表面上は受け入れたが、内心はあまり納得していないという経験しか思い浮かばない、③ 論理的に筋が通っているか否かという観点ではなく、意思V、感情E、物理Fのいずれかの観点が決定打となって相手の意見を取り入れたという①~③のいずれかになる。
3L-2
最も他者からの批判にタフで、好奇心が強い3L。
「他者との意見交換を好む」「他者の考えに興味をもって耳を傾ける」
他の3Lよりも、人から無能と思われることを恐れない傾向が強く、自分の考えや意見、推論が間違っているかもしれない可能性を恐れない。
興味の幅が広く、新しい視点や知識に貪欲で、人との会話や意見交換会、議論を通して知識を得たり、自分の考えを洗練させるのを好む。自分に発言権のない、聞いているだけの議論でも楽しめる。
積極的に人と意見交換し、恐れず自分の考えを発言する姿勢から、このサブタイプは2Lに間違えられることがある。
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- 3L-2と2Lの違い:
人から持論の誤りを指摘された際に、3Lは自分の意見がひょっとして間違っていたのではないかと不安になって再検証しようとする。
その一方、1Lは指摘に反論するための論拠探しを始める点が異なっている。
3L-4
最も不安定で柔軟性がある3L。
「自分の考えを他者に認めさせることを、あまり重視しない」「自分の考えにあまり自信がない。自信を持つために他者のサポートを求めている」「人から無能だと思われることを恐れているため、自分の考えや意見を述べる際は慎重になる」
問題を理解したいという意欲は強いが、自分の論理性に自信がなく、他者(特に権威者)の意見を参考にしようとする傾向が強い。
3L-1は「相手が権威者だから」というだけではあまり意見を受け入れないが(3L-1の場合、論理的に筋が通っていることが何よりも大切)、3L-4の場合、基本的に「権威者」「その問題に詳しい人」の意見をまずは正として受け入れる傾向が強い(異なる主張をしている権威者が複数いる場合は途方に暮れてしまうこともある)。
他者の意見を簡単に受け入れる点、なかなか自分の考えに自信を持てない点から、4Lに間違えられることがある。
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- 3L-4と4Lの違い:
3L-4が最も重視しているのは、他の3Lと同様に「問題を正しく理解すること」である。そのため、一度誰かから意見を聞いて納得したとしても、別の人の意見を聞いて「やっぱりこっちのほうが正しいかも」と迷い続ける傾向がある。
一方4Lはそもそも論理的に正しいこと自体にあまり興味がないため、一度それらしい考えに到達できさえしたら、それ以上はあまり考えない傾向がある。
3L-4の場合、自分の中の論理的枠組みや知識体系から逸脱するような情報を与えられた場合、その枠組みを破壊して、最初から考え直すこともある。
一方4Lの場合、自分の中の枠組みに合わない情報を与えられても、ほとんどの場合、情報そのものを拒絶したり、無視してしまう傾向がある。