この記事に関連するタイプ:LEVF, LVEF, ELVF, EVLF, VLEF, VELF
概要
第4機能はI- You+(「私はこれについて理解していません。あなたの意見を全面的に受け入れます」)の機能である。
ここにFの側面(物質的な側面;健康、身体的ニーズ、身体活動への関心、美しく着飾ることへの関心、美食、家事や家庭内の物の修理、投資スタイル、金銭感覚など)がくるタイプには、サブタイプに関わらず多かれ少なかれ以下の特徴が見られる。
- 物質的な世界全体にあまり注意を払っておらず、自分のニーズにも他者のニーズにも鈍感。
- 物質的な側面に関わる活動をほとんど楽しまない傾向(例:自分や周辺環境を快適で美しいものにたもつことに興味が薄かったり、スポーツなどの活動を好まない)。
- 自分のニーズではなく、どちらかというと他人のニーズのほうに目が向きやすい。
- 自分の経済状況や外見的美しさにかなり無頓着で、仮にそうしたものが社会の一般的な基準から見てあまり良くない水準でしかなかったとしても、そのせいで自尊心が傷つくことがない。例えばルッキズムの話を聞いても、さして何も感じない(3Fも不安への反動として、頭の中で「そんなことどうでもよくない?」と思うことがあるかもしれないが、そう思いながらも精神的にしんどくなったり、反論材料探しをしてしまうのに対して、4Fの場合「そういう話を耳にしているとつらい、しんどい」といった反応自体が生じない)。
- 他者から影響されやすい(そのため、気取らない人、付き合いやすい人に見えやすい)。
- 自分のニーズを守ろうとする意識が薄く、理不尽な要求を跳ねのけたり、自分の害になる存在に毅然と立ち向かうのが苦手。
サブタイプ
4F-1
1Fに似た4F。最も保守的な4F。
概要で紹介した特徴のうち、「物質的な世界全体にあまり注意を払っておらず、自分のニーズにも他者のニーズにも鈍感」「物質的な側面に関わる活動をほとんど楽しまない傾向」が比較的強く表れやすいサブタイプ。
物質的な世界の情報を更新しようとする意識が薄く、昔から続けている生活習慣やスタイルを惰性で続けることを好む。
新しいやり方を拒絶し、昔からのやり方に固執する姿勢が、1Fの頑固さに似ている。
◆◆◆
- 4F-1と1Fの違い:
4F-1には、1Fのように自分のライフスタイルこそが正しいと考えて、それを他者に押しつけたりするような面はない。1Fは自分のやり方こそが一番いいものだと考えており、アクセントによっては他者にそれを共有したがったり、悪い言い方をすれば押しつけようとすることも多い(情報を秘匿する場合もあるが、その場合でも「価値ある情報を安売りしたくない」という意識がある)。
4F-1は、親などから昔自分に課せられた習慣を守り続けようとする傾向が強い(第4機能ゆえの暗示のされやすさ)。昔の習慣を守り続けるほうが、自分の害になるような場合であっても、昔刷り込まれたやり方を頑なに守ろうとする。例えば「人工甘味料は危険だから、そういうものが一切含まれない食事をしなければならない」とか「投資はどれもギャンブルと変わらない。銀行に貯金する以外は危険」という考えを子供時代に刷り込まれた場合、新たな知見が明らかになったり、社会情勢が変わっても昔からのやり方を惰性で続けたりする。
それに対して1Fにとって最も重要なのは、子供時代に教わったことではなく、今の自分の欲求やニーズを叶えることなので、「昔こう教えられたから」というだけで、今現在の自分の快適さやニーズにとってマイナスになる習慣に固執することはない。
4F-1にとって、物質的な領域の物事は「あればあったでいいし、なければないでも構わない」程度のものでしかない。物質Fではなく、他(意志V、感情E、論理Lのどれか)にもっとリソースを割きたがる。1Fも、絶えず自分の欲望やニーズに焦点を当て続けるというわけではないが、それでも一度生じた欲望やニーズを満たす優先度自体は高い。
4F-2
2Fに似た4F。最も付き合いやすい4F。
概要で紹介した特徴のうち、「自分のニーズではなく、他人のニーズのほうに関心を向けやすい」「自分の経済状況や外見的美しさにかなり無頓着」という部分の特徴が比較的強く表れやすいサブタイプ。
目の前で誰かが身体的な不快さに悩んでいたり、物質的な側面で悩みを口にしたりすると、見て見ぬふりをすることが出来きずに、サポートしたり、手助けしたりすることが多い(こういった点が2Fと似ている)。
◆◆◆
- 4F-2と2Fの違い:
4F-2は、物質的な側面に関わる活動を退屈に感じるのに対し、2Fは楽しいものだと感じやすい。
他人と物質的な側面で意見が合わない場合、4F-2はあっさり折れて他者に合わせるが、2Fは自分の意見の良さをアピールし、話し合おうとする(また、そうした話し合いを、建設的で、健全で、創造性に満ちた活動だと感じやすい)。
例えば「どの家具を買うか」決めるために同居者の意見を聞くような状況で、4F-2は「この家具が良い」という明確な意見を求めており、それ以上の話し合いなしに、その意見を採用することも多い。4F-2はこういった状況で「あなたは何が良いと思うか」と聞かれると困惑してしまう。それに対して2Fは活発な意見交換を求めているため、もしも「あなたは何が良いと思うか」と逆に尋ねられでもしたら、喜んで自分の考えを話し始める。
4F-3
3Fに似た4F。最も物質的な領域に対する興味が薄く、気取らない4F。
概要で紹介した特徴のうち、「他者から影響されやすい」「自分のニーズを守ろうとする意識が薄く、理不尽な要求を跳ねのけたり、自分の害になる存在に毅然と立ち向かうのが苦手」という部分の特徴が比較的強く表れやすいサブタイプ。
4F-3は、4F-1や4F-2と比べると、典型的な4Fのイメージにかなり近い点が多い。例えば4F-3は、第4機能(I-)らしく、自分の物質的な側面への興味関心の薄さや能力に不足を感じており、第4機能(You+)らしく、他者のアドバイスやサポートが自分には必要だという認識を持っている。
物質的な快適さレベルが低い生活にも簡単に適応できるほうで、ひたすら毎食同じカップ麺で済ませたり、ワゴンセールで適当に買った安物の服ばかりを着て過ごすことに抵抗がないという場合も多い。
とにかく物質的な側面に意識を割くのが面倒だと感じるタイプで、もしもサポートを申し出てくれる他者がいれば、そのサポートの質など二の次で、簡単に受け入れてしまう。「他者からの影響を受けやすい」という意味で、3Fと似ている部分がある。
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- 4F-3と3Fの違い:
4F-3はあまりにも簡単に他者のアドバイスやサポートを受け入れるのに対して、3Fには神経質さや要求レベルの高さがあり、「確かにサポートはほしいけど、これじゃない」となりやすい面がある。4F-3は、物質的な世界に意識を割きたくないという欲求が非常に強いため、かなり低い水準であっても満足してしまう傾向がある。