この記事に関連するタイプ:VELF, VEFL, LEVF, LEFV, FEVL, FELV
概要
第2機能はI+ You+(「私は自分が正しいと思う権利を留保します。あなたの意見も考慮に入れます」)の機能である。
ここにEの側面(感情的な側面;感情的な反応、感情的な経験に対する態度、直観的な予感、人生の文化的および芸術的側面(絵画、音楽、映画など感情が主導的な役割を果たす全てのもの))がくるタイプには、サブタイプに関わらず多かれ少なかれ以下の特徴が見られる。
- 周囲に感情的影響を与え、場の雰囲気を左右する。
- 創造的な感情表現に魅力を感じる。
- 自分や他人の感情に関する話題を好む。
- 他者の感情状態に気を配る。
- 他者の感情表現をサポートする。
サブタイプ
2E-1
1Eに似た2E。最も表現力豊かな2E。
概要で紹介した特徴のうち、「周囲に感情的影響を与え、場の雰囲気を左右する」が比較的強く表れやすいサブタイプ。
自分の感情を豊かに表現したり、自分や他人の気持ちについて話すのを好む。感情表現を伴うような芸術(例えば歌や詩など)に興味を持つ人も多い。このタイプの人の場合、「何かを作りだすことが楽しい」自体は感じるものの、どちらかというと「自分の感情をこめた作品に対して、他者がどのような反応をするか知りたい」になりやすい(こうした他者の感情に目を向ける点が2E的である)。
また、他者の感情が込められているような芸術作品にも関心が強く、積極的に感想を言うことが多い。
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- 2E-1と1Eの違い:
2E-1は自分にせよ他人にせよ、「その感情は何が原因で生じたのか」であったり、「どうすればその感情を的確に表現できるのか」という問題に興味を持つ。一方で1Eにとって感情はいつの間にか生じているものであり、「どこから、なぜ生じたのか」「どうすればもっとうまく表現できるのか」という点への興味が薄い。
2Eは自分の感情表現に対する他者からのフィードバックと交流を求めており、他者から見て自分の感情表現が適切だったかどうかに注視している(また、そうした交流に楽しさや創造性の輝きを感じる)。1Eは自分の感情をただありのままに受け容れるだけで、あまり感情について分析したり、その表現の仕方に創意工夫をこらそうとはしない。
2E-3
3Eに似た2E。まるでゲームのような心理的駆け引きを好む2E。
概要で紹介した特徴のうち、「創造的な感情表現に魅力を感じる」「自分や他人の感情に関する話題を好む」が比較的強く表れやすいサブタイプ。
感情的な深みを感じられるようなロマンチックさ、ミステリアスさを好む。曖昧で高度な感情表現をする人や、自分が何を感じているのか、あまり人に見せたがらない人が好きな一方で、素朴でわかりやすい感情表現はあまり好まない傾向がある。
2E-3自身もあまり素朴な感情表現はしないため、3Eと間違えられることがある。まるでゲームのような交流が好きなため、場合によっては不誠実そうな人だと思われることもある。
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- 2E-3と3Eの違い:
2E-3が自分の感情を直接的に表現しないのは、そうしたほうが粋だからであり、隠すにせよ表現するにせよ、どちらも自信を持って行っている。それに対して、3Eがあまり感情を表現したがらないのは、自分の感情表現が適切かどうか、他人から不快に思われたり、誤解されたりしないかどうか不安になりやすいからである。
2E-4
4Eに似た2E。最も感情的な不穏さを嫌う傾向の強い2E。
概要で紹介した特徴のうち、「他者の感情状態に気を配る」「他者の感情表現をサポートする」が比較的強く表れやすいサブタイプ。
2E-2や2E-3がどちらかというと「いかにして感情を演出するか」に興味を持つのに対して、2E-4は、「いかにして他者が安心して感情表現できるような場を整えるか」であったり「感情的な不快さを感じさせないようにするにはどうすればいいか」という方向性に興味を持つことが多い。
人を不快にさせたり、びっくりさせるような感情表現を避けようとする傾向が強いため、穏やかで付き合いやすい人という印象を人に与えることが多い。
2E-4自身もまた、自分や周囲の人々の感情的調和を乱す人、例えば距離感がおかしい人や、礼儀作法のなってない人、感情表現がきつい人を嫌い、そうした人からはなるべくそっと離れようとする(このような場合でも、相手を傷つけないようにするために、あからさまな拒絶はしない)。
感情表現が控え目に見えるため、4Eに間違えられることがある。
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- 2E-4と4Eの違い:
2E-4は、感情表現をしたいと思っているのに、それがうまく出来ていない人がいないかどうかに目を配っていることが多い。そして、もしもそのような人がいたら、適切に感情表現できるようサポートしようとする。
一方、4Eは仮にそのような他者を見て何かを感じたとしても「余計なお世話ではないか」と感じて不安になってしまい、サポートすることができない。どちらかというと4Eには人をサポートするような余裕はなく、むしろ人から感情面でサポートしてもらいたいと思うタイプである。
2E-4は、意識的に他者の感情に影響を与えることで、周囲に落ち着きを取り戻させ、穏やかな雰囲気を作り出すことができる。
4Eも穏やかな雰囲気を好むものの、慌てふためいたり、怒りを見せる人がいるような場に穏やかさをもたらすようなことはできない。それどころか、4E自身が他者の不安や怒りに圧倒されてしまったり、伝染してしまったりする。