質問 - 宣言
外向/内向、論理/倫理、直観/感覚、静的/動的ほどは目立ちませんが、双対関係にあるタイプ同士を区別するのに役立つ、相反する性質が他にもあります。それは質問的か宣言的かという性質です [1]。
双対関係を構成する片方のタイプの人は、疑問文(質問するような形)で話す傾向があるのに対し、もう片方のタイプの人には、平常文で話す傾向があります。
前者(質問タイプ)は説明を受けることを好むのに対し、後者(宣言タイプ)はさまざまな真実についての説明をし、伝え、宣言することを好みます。
質問的なイントネーションを好む人同士(質問タイプ同士)が長時間話をした場合、疑問的なイントネーションの応酬になってしまってうんざりしやすいです。また、平常文を好む人同士(宣言タイプ同士)が長時間話をした場合、不必要な真実に、お互いうんざりしやすいです。
疑問形(質問するような形)のイントネーションを好むタイプは次の8タイプです:LII, ILE, EIE, IEI, ESI, SEE, LSE, SLI
これを見てわかる通り、ある社会的リングではすべてが外向タイプであり、別の社会的リングでは全てが内向タイプです [2]。これについては「タイプ間関係の理論」で詳しく説明します。
これら8つの質問タイプの人々の目には、クエスチョンマークがはっきりと見えます。特にSLIとLSEの目には、それが顕著に表れます。
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出典の全文訳:人間の双対性(by A. Augusta)
訳注
^ 15種類の二分法のうち、双対関係のタイプ間で異なっている二分法は外向/内向、直観/感覚、論理/倫理、構成/情緒、戦術/戦略、動的/静的、質問/宣言、肯定/否定の8種。
同じ二分法は合理/非合理、賢明/果敢、主観/客観、利益/資源、貴族/民主、先見/臨機、結果/プロセスの7種類。
特に合理と非合理が一致していることは、共に生活する上での快適さに大きく影響すると言われている(そのため、外向/内向、論理/倫理、感覚/直観が異なる組み合わせでも、合理/非合理が一致する場合は双対関係であるのに対して、合理/非合理が一致しない場合は衝突関係である。
また賢明/果敢、主観/客観、貴族/民主の3つの二分法はクアドラ単位で決まる。双対関係は同じクアドラに属しているため、これらの3つの二分法も同じになる。
^ 社会的リング(恩恵リングと改定リング)を二分法「質問/宣言」という観点から見た場合、質問タイプは左リング+内向タイプ(LII,SLI,ESI,IEI)、右リング+外向タイプ(ILE,EIE,SEE,LSE)、このどちらかであるという意味。宣言タイプは左リング+外向タイプ(ESE,IEE,LIE,SLE)、右リング+内向タイプ(SEI,LSI,ILI,EII)のどちらかとなる。
ちなみにリングの左右は二分法の結果/プロセス(別名インボリューション/エボリューション)に対応しており、この左右のリングが、社会全体の進歩・発展の仕方に影響を及ぼすと考えられている(関連記事:社会的進歩リング)。